IT社長から日本パデルの伝道師へ、玉井勝善さんがパデルを通して創りだす笑顔!

IT社長から日本パデルの伝道師へ、玉井勝善さんがパデルを通して創りだす笑顔!

皆さんは「パデル」というスポーツをご存知ですか?スペインを発祥とするテニスとスカッシュを融合させたようなラケット競技で日本でもいま、急速にプレイ人口が拡がっています。そのパデルを日本で広めたいと人生を賭けた男がいます。玉井勝善さん、その人です。


皆さん、パデルをご存知ですか?

読者の皆さんはパデルというスポーツをご存知でしょうか。

「テニスとスカッシュを融合させたようなラケット競技」言葉にするとこんな感じです。
日本パデル協会のホームページでは、パデルをこのように説明しています。

百聞は一見に如かず、まずはこちらの動画をご覧ください。

このパデルを「日本でも親しまれるスポーツに!」と、IT企業の社長を辞めてゼロから飛び込んだ男がいます。

玉井勝善さん。
日本やアジアでのパデル普及にかける想いと、その波乱万丈な半生について伺ってきました。

倒産、夜逃げ、、波乱万丈な少年時代

-玉井さんはIT業界で15年間。会社をゼロから立ち上げて軌道に乗せて、まさに「事業家」「社長」として活躍してきました。その環境から飛び出してパデル普及に人生を賭した、玉井さんの生き方についてお伺いできたらと思います。

1975年3月生、26歳でWeb制作開発/人材派遣を提供する株式会社SORAを創業。
2015年、株式会社SORA代表取締役を退任、株式会社Padel Asiaを設立。
日本におけるパデル普及の第一人者として活躍中。

玉井勝善さん

「私の場合、とくにITがやりたいわけではなくて起業がしたかったんです。それには自分の生い立ちが影響しているのかもしれませんね。」

-少年時代についてお聞かせください。

「はい。小学生の頃に一度、夜逃げしているんですね。父親が広告取扱いの会社を経営して、神奈川県川崎市で自社ビルを持ってたくらいの会社だったんですが、祖父が営んでいた事業が立ち行かなくなって連帯保証で連鎖倒産してしまいました。」

-えっ、いきなり大変な展開ですね。。。それは玉井さんがいくつの頃でしたか?

「1984年、小学4年生の頃です。小学校で友達と楽しく暮らしていたのに、いきなり父親が『バイバイ言わずにこの街から消えるぞ』と、意味が分からない(笑。」



「会社が無くなるってそういうことなんだと思って。事情が分からない下の兄弟二人を連れて、とりあえず千葉県松戸市に夜逃げしました。」

いきなり波乱含みの展開も、笑顔で話す玉井さん。
「思い返すと面白いですね」と笑う玉井さんを前に、まったく笑えないミドルエッジ編集部(ミド編)…。

「川崎に住んでいたころはけっこうお金持ちでした。自宅の庭に掃除のおじいちゃんとか、台所のおばあちゃんとか家政婦さんがいて。靴下を自分で履いたこともなかったんですから。



で、小4になって千葉の松戸に行ったら今度は思いっきり貧乏!ボットン便所だったので”クサイ”とかいじめられたりして。あと服も買えないから自分だけ短い、弟と妹はお下がりが着れちゃうんですけどね。」

「壮絶な…」つい言葉を失うミド編を前に、玉井さんは笑い話のように話します。
その後、再起を図って事業を起した玉井さんの父親を更なる悲劇が襲いますがそれは別の話。

高校時代は部活でテニスに明け暮れた玉井さん。
テニスへの想いを抱きつつ大学では一年間、ニュージーランドでワーキングホリデーを体験します。

ワーキングホリデー、サラリーマンを経てIT会社を起業

「大学卒業後はサラリーマンとして勤めたものの、すぐに辞めてしまいました。自分の生い立ちに加えて、ワーキングホリデーの影響は大きかったと思います。」



「サラリーマンという生き方を選択しなくても世の中にはいろんな形で楽しんでいる人たちがいるんだなと。別に計画的に生きなくても人生は楽しめそうだと(笑。」

お金持ちも貧乏も味わった少年時代、再起をかけた父親の会社。
そんな波乱万丈な自身の十代とワーキングホリデーで味わった自由な人生観は、玉井さんを起業の道へと誘うこととなります。

それからおよそ15年間、社長として会社を引っ張ってきた彼が従事したIT業界。玉井さんとミド編との出会いもまさに、同業界だったからこその縁でした。

玉井さんの創った株式会社SORAはいまも成長を続けていますが2015年、彼は自分の会社を辞めることとなります。

SORA Corporation

「経営スタイルはウェットで、社員=家族という感じでやってきました。お陰様で定着率もよくて。ただまあ……ず~っと心の中にあったのがテニスのビジネスがやりたい、という想いだったんです。」

-趣味を仕事に、という感じですかね?

「ちょうどmixiが流行った時期で、趣味としてのテニスでたくさんの人と繋がることが出来ていました。みんなでテニスしたりBBQしたりと、ライフワークはとても充実していましたね。それにテニス×ITっていうとなんとなく声をかけていただく機会も増えてきて。



ただ”テニスで新しい事業を!”となると自分の中で答えが見つからないままに40歳を過ぎて、スランプに陥りましたね。」

運命的なパデルとの出会い

「そんな時に『嫌われる勇気』っていう書籍を読んで、自分が悩んでいる事がその本に書いてありました。人間は幸せになるんだって願えばいつからでも出来るんだと。



だったらやりたい事やろう、やりたい事ってなんだろうって思った時に、たまたまパデルに出会ったんです。本当に運命的な出会い。



その時でなく普通にパデルと出会っていたら多分楽しいスポーツだな、新規事業でなにか出来ないかな?という程度の気持ちだったと思うのですが、その時はもう何の迷いもなく出会った瞬間に自分はこれをやるなと思いました。」

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「2015年5月にパデルと出会い、同年9月に会社の代表を辞任」

「出会いは埼玉県所沢市で、パデルのコートだけがあったんです。ただパデル好きな人たちが月に1回パデルとBBQを楽しむというイベントをやっていて、たまたまそこに誘われたんですよ。まあ、パデルは知らないけどお酒とBBQを目当てに参加したようなもんです(笑。



そこでパデルの魅力にハマってしまいました。これおもしろいな~って。で、またすぐにやりたくて翌週にも行きました。



球技の良さって特にテニスは個人競技なので、自分が頑張った分だけ成果が出る楽しいスポーツだと思うのですが、ただプレイヤーも観客も一体となって楽しめるスポーツはというとなかなか無いと思っています。でもパデルはプレイヤーと観客が一緒になって楽しむことが出来る。これは凄いなと感じました。



そこからパデルの可能性について調べるとスペインでは競技人口がなんとテニス人口の4倍、サッカーの次に親しまれているスポーツだということが分かりました。」

好珍プレーが続出するから楽しい「パデル」

「パデルはスペインだけじゃなく、スペイン語圏だとテニス人口を抜いてる国が結構多いんです。」



「アルゼンチンではパデル人口の方が多いしイタリアやフランスでもテニス人口に肉薄してきている。これはなんでだろうって思ったらエンターテイメント性の高さではないかと。実際に見ればわかるのですが金網があって、本当に真横で観ることが出来る。



極端な話、選手との距離が10cmくらいになるときも。そして壁があるので好珍プレーが続出するんですよ。ガラスに当たったボールの変化に対応するので。」

「基本はテニス。元々スペインで40年以上前に始まったんですが、スペイン人がテニスコートってボールが広がるから取りに行くのめんどくさいって言い始めて(笑。」



「で、周りをレンガで囲ったんですよ。そしたらボールが飛び散らなくなった代わりに囲ったレンガに当たって返ってくるようになった。じゃあこれOKにしちゃおうよみたいな。」

「キャプテン翼」高橋陽一先生もパデル!

ナントあの「キャプテン翼」の高橋陽一先生もパデル愛好家!

「キャプテン翼」の取材でスペインのバルセロナを訪れる度にいたる所でパデルの光景を目にし、日本でも出来ないかと自ら連絡をなさってきたそうです。

そして、高橋陽一先生にパデルを教えたのは玉井さんでした!!

来日が超ビッグニュースとなったサッカーのイニエスタ選手もパデル好きとして知られてます。

イニエスタもハマった新感覚ラケットスポーツ「パデル」って何?|@DIME アットダイム

勝負のクラウドファンディング!

「日本でパデル普及させる!そう決めて一番最初に挑戦したのがクラウドファンディングでした。これはITやってて良かったと思えたのですが、まずはパデル専用のコートを造ろうと決めて、その施設のつくり方が話題として取り上げられるようにと考えたらクラウドファンディングが最適でした。」



「クラウドファンディングサービスを提供している様々な会社と相談した時に、だいたい各社”目標100万円”あたりでといった話になるんですね。でもね、コートをひとつ造るのには700万円かかるんですよ。だから目標は700万円。

この金額や目標設定がいかに高いハードルなのか、こればかりは当事者にしか分かりません。
もしかすると投資家に事業プレゼンしたり銀行に返済計画を説明して回った方が楽だったかもしれません。

クラウドファンディングの事業者が100万円というラインを提示したのは、その辺りが実現可能な目標として適切だという判断があったからでしょう。


結果として玉井さんのクラウドファンディングの挑戦は、当時のスポーツ関連案件で過去最高額の780万円を40日間で集めるという成果を叩き出します。

その道のりの険しさ、怖さ。

当時の偽りない玉井さんの言葉は下記のブログに込められており、この言葉が多くの人の心に届き行動としての協力を勝ち得たことが伝わってきます。

もし「一生に一度のお願い」が使えるなら今使う

もし「一生に一度のお願い」が使えるなら今使う - 40代を本気で生きてみる

コートは出来た!次は「パデルが儲かる」ことの証明

「スポーツ分野で過去最高のクラウドファンディング!これがYahoo!ニュースに載ったんです。そこからネットメディアで色んなところに出て、やがてはテレビや雑誌といった感じでPR活動が拡がり始めました。」



「クラウドファンディングの後にやらなくてはならなかったのは”パデルはおもしろいよね、でもお金になるの?”という声に対して”大丈夫です、ちゃんと儲かるんです”ってことを1年かけて証明することだったんです。コートをオープンしてから1年、、、ちゃんと利益が出ました(笑。」

「パデル普及」に身を賭して勝ち得たクラウドファンディングの資金。
次に玉井さんが立ち向かったのは「提供してもらった資金を元手にパデルビジネスで利益を出す」ことでした。

ともすれば「いくら集めた!」の話題性がクローズアップされるPR活動の時期。それはそれでしっかりとこなしつつも初年度に利益を上げることに邁進していたのです。

「パデルビジネス」としてビジネスコンテストで受賞!

「三菱地所主催のコーポレートアクセラレータープログラムで優秀賞を受賞しました。これは日本で最大規模のアクセラレータープログラムで225社がエントリーして6社が選ばれるものです。



そこでパデルというスポーツできちんと利益が出せるという、そのことを三菱地所が認めてくれたというのが大きかったですね。受賞したのが2017年11月だったのですが、そこから一気に!電鉄系の各企業が新規事業としてのパデルコート検討を始めてくれました。」

http://www.padelasia.jp

「クラウドファンディングで集めた資金を元手に立ち上げた事業でビジネスコンテスト受賞」

こんなケースが他にあるのか、ミド編には見当もつきません。
玉井さんは「パデルを普及させたい想い」だけでなくパデルの事業性証明を果たすことで、パデル人口の拡大に必須要件となるパデルコートの敷設を狙っていたのでしょう。

そしてこのビジネスコンテスト受賞を契機に、パデル普及は加速度を増していくこととなります。

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