2025年大阪万博が決定!成功に向けて考えておきたい提言コラム!!

2025年大阪万博が決定!成功に向けて考えておきたい提言コラム!!

大阪の、いや日本にとって大きな意味を持つ2025年の大阪万博開催が決定しました。1964年東京五輪、1970年大阪万博の再現との声も聞かれますが2025年の日本の姿は果たして?本稿は2017年春から夏に連載し好評を博した作家・木原浩勝氏による大阪万博応援を目的とした提言コラムをまとめたものとなります。


「来場者に本当の体感を!」

それは食を味わったり、民族衣装に袖を通すことであったり、1970年では「お祭り広場」でやっていた民族舞踊やパビリオン前外でやっていた楽団演奏など色々ありましたが、さらなる民俗行事の疑似体験。

さらに通関さえ通せるのならその国の土を踏んだり持ち込んだ空気で風を感じたりすることだ……。

いかがだろうか?基本的に「展示」しか出来なかった1970年とたいして変わらないと言われればそれまでだ。

でも様々なモノが大量空輸しやすく、空港が3つもあるのだから1970年とは規模が違うのだ!アイデアがゼロベースの現在なのだから、全く何も分からない2025年なのだから、世界の社会観をちゃんと見て感じてとらえたいではないか。

もちろんパビリオンの建物そのものに求められる個性を軽んじているわけではない。しかし博覧以上に、その国を体感したいではないか!インターネットでは味わえないのだから。

「外観で国は分からないが館内で国を感じる!」2025年の万博の形が見えてこないだろうか

そして、日本ではいまや一つの産業となったキャラクター・コラボレーションのグッズや持ち帰れるノベルティなど、体感型パビリオンには「手に出来るモノ」を多数用意すればこそ来場者を望めるのではないだろうか?幸い8年後、2025年の日本のお客様はこのサービスがよくわかっている方でいっぱいなのだから。(もちろんそれは莫大な量になるとは思うがそう簡単に集めることが出来るモノでも困るし、何よりデザイナー広告、生産、印刷……様々な業界が売り上げを望めるのだ)

加えて、パビリオンでは各国自慢の美味しい食材(食材が重なるとは思いますが)で作られた、それぞれ異なる味覚を楽しませてくれる料理に(店は小さくても)舌鼓を打ち、気に入れば(その場で食べられなくても)メニューからその場でネット注文。翌日には自宅へデリバリー。
美しい民族衣装に袖を通し、気に入った服をその場でネット注文。翌日には自宅へデリバリー。
心ときめく民俗行事を疑似体験したなら、その国への旅行をネット予約。後日改めてその国を旅行訪問……、いわば体験型旅行パンフレットだ。1970年代に比べて海外はずっと近いのだからあとは「行きたい!」と思うきっかけを用意するだけだと思うのだがいかがだろう?

おそらくパビリオンが提供するプレゼンテーション、デモンストレーションの質が異なっているはずの2025年。

これが全てだと言いたいわけではないが、「パビリオンの中に売店があるのか」「売店そのものがパビリオンなのか」、そんな万国博覧グッズ展示会という巨大ショッピングモールに、文化・風俗・伝統・習慣をミックスするかのような絵姿は欲しい。

なぜ?って

「日本の万博に来ていただければ、次は日本があなたの国に出掛けて行きます!」

につながるからだ。

大阪万博1970の来場者数は延べ6,000万人(国民のおよそ2人に1人)と書いた。それは莫大なリピーターによって成立する数だ。
現在でも幕張メッセやビッグサイトでもやれるような展示や“大きな見本市”くらいではリピーターを望むことはおろか、

半年にも及ぶ開催期間をどう持たせるかさえ問題

だからこその苦肉の策ともいえるのが前述の話。

そう、やることが仮に同じなら、もっと高いクオリティともっともっと巨大な、複雑で雑多な見本市にするのだって有りだと思う。

どんなにその場で珍しくともその場で撮影されて、その場で世界発信されるのだからこそ、いささか古典的ともいえる考えをモーレツ的に大規模に展開し、しかも品を次々と替えて乗り越えたいのだ。

ただし現在のアメリカを参考とするなら、ショッピングモール型式(集中型小売店と呼ぶべきか)はやがてピンチに立たされている可能性が高い。しかし、8年後の2025年の日本ならギリギリまだ大丈夫ではないか?……と付け加えておきたい。

諸外国誘致のセールストークはズバリこれだ。

「是非出展して貴国を持ってきて下さい!さらに貴国の有力企業にとっては世界にアピールできる絶好のプレゼンテーションチャンスです。参加を促して下さい!!」

当然日本の万博に限ったセールストークではない。というかフランスのパリだって当然やるだろうってことばかりを書いているのは承知している。しかし、海外へのプレゼンよりも国内企業のパビリオン誘致の方がもっと大変になるのでここは軽く流しておいていただきたい。

なぜ日本開催で日本企業のパビリオン誘致が大変なのか?それは「高齢者大国」だからですよ。

ここまで熱心に読んで下さった方なら御承知の通り、47年前の1970年は様々な企業が競うように独自のパビリオンを出展しています。
では2025年は、果たしてどんな企業がパビリオンを出展させたいと思うのだろうか?
現在隆盛を誇る巨大メーカーに、2025年時点でパビリオンを出すメリットはあるのだろうか?

だってテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」だ。

進歩の具合がちっともわからない「人類」ならともかく世の中の進歩は早い。
1970年では家庭どころか個人の掌にコンピューターがやってくるなんて誰も想像だにしていなかったのだから……未来は分からないことだらけだ。

ともするとAIもロボットも、2025年には日常生活(お金持ちの)に溶け込んだ世の中となっているかもしれない。
さらにいえば高齢者大国なのだから、労働力不足を補うためにむしろ企業製品として溶け込んでいるべきかもしれない。いやいや生活や社会をデザインするならば、ファイナンシャルプランニングやライフプランニング企業に出展していただくほうがテーマ性にふさわしいのではないだろうか?パビリオン内に申込や商談ブースが併設される可能性すら否めないだろう。

あぁ、やはり企業の話であればあるほど幕張メッセやビッグサイトでなんとかなるから、わざわざ万博である必要を感じなくなる。
そう!つまりここが国内企業パビリオン出展のネックだと思うのだ。

だとすれば高齢者大国として国内で出展すべきは「段差はもちろん天候、悪路だってヘッチャラの最新型車イス」や「多機能ステッキ」、さらにはベッドやおむつ、肌着など、来るべき世界的な超高齢化社会のニーズに応えられるノウハウや戦略を持った企業・・・・・・もしくは、これらのジャンルへの参入を担う企業である可能性が高い。

高齢者大国はすなわち長寿大国であり、健康大国、医療大国なのだ。
海外に見せたい、伝えたい、感じていただきたいモノが山ほどあるはずの2025年なのだ。

体感型であればこそ、国内企業はより出展してチャンスをアピールしていただきたい!

いずれにせよ開催期間「半年間」の万国博覧会に出展し続けるには、ここでも体感型に結び付けた創意工夫が不可欠なのだ……。
なんとしても映像・画像だけではわからないという点で頑張っていただきたい。(開催が決まっての話だが)

もう一度書いておきたいが、我々は65歳以上が3人に1人だからと言って2025年に車イスや杖を持った人が急増したりすると言いたいわけではない。しかし、その万博の後3年、5年、10年先の日本はどうなるのだろうか?と考えるにつけ高齢者に対する産業やテクノロジーまで視野に入れるとともに、保険産業まで一応は考えるべきだと思うのだ。

万博の謳う「未来社会」とは必ずしも「未来福祉」や「未来介護」の姿を含んではいないだろう。とはいえ世界中の人々が集い国民も多く集まる中で、全く触れなくて良いのかどうかが2017年の現在は不明のままだ。

だからこそ書いておきたかったのだ。
大ゲサな話ではない。開催国を競う相手はフランスだ。
テーマで謳っているのだから自国の現状、未来をデザインしないわけにはいかない。その上でフランスに勝たねばならないのだ。

高齢者対応を甘く見ると「日本は自分たちのテーマが分かっていない」、「日本は日本が分かっていない」などと言われて負ける可能性が高いからだ。

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