夏木マリ
夏木マリは、そりゃあ美人です。いい女ともいえます。あ、美人が年と共にいい女になったという言い方が適しているように思えます。
そう、なので、若い頃の夏木マリは、どえりゃ美人だでよ、です。

夏木マリ
現在でも歌に芝居にと活躍している夏木マリですが、若い頃は歌一本!この歌が、あなた、どえりゃ色っぽいだでよ、です。それはもうジャケットを見ているだけでムラっとくるほどですよ。
では、では順に見ていきましょう。
絹の靴下
夏木マリのデビューは1971年のシングル「小さな恋」ですが、本名の中島淳子名義でした。

小さな恋
当時19歳。既になんか色気が漂ってますね。驚異の19歳と言えなくもありませんが、残念ながらセカンド・シングルの「月光のエロス」ともどもジャケットは色っぽいにも関わらずヒットには至りませんでした。
それにしても20歳そこそこの女の子に「月光のエロス」とはっ!プロデューサーは夏木マリの才能を見抜いていたということでしょうね。
で、通算3枚目、名前を夏木マリに変えての最初のシングル「絹の靴下」が1973年6月15日に発売され大ヒットします。

絹の靴下
男を誘う印象的なフィンガーアクション。青少年のハートと股間はガッチリ鷲掴みされました。キャッチーなメロディもさることながら、阿久悠による歌詞がまた素晴らしいです。素晴らしいですが、まだ夏木マリは21歳。こんな成熟した女をテーマを歌わせるなんて、今では考えられませんね。いえ、ファンとしては嬉しい限りですが。
これはこれで嬉しい感じですが、当時の映像が見れないのは残念ですね。アレンジも違うし、フィンガーアクションもなしか。時代的にはいい女期といえますが、流石にどえりゃ美しいですなぁ。
裸足の女王
「絹の靴下」のヒットを受けてのことでしょう。作詞:阿久悠、作曲:川口真コンビの作品が続きます。2枚目のシングルは1973年11月10日に発売された「裸足の女王」。B面は「野生の女」です。

裸足の女王
何度も言いますが、まだ夏木マリは20歳そこそこですからね。にもかかわらず、この露出度の高いジャケットはナンダっ!嬉しいじゃないかっ!
で、曲自体はどうかといいますと、まぁ、悪くないですね。
裸足だとか野生だとか、なんというか女豹のイメージですね。しかしまぁ、それが良く似合っています。曲は「絹の靴下」の二番煎じと言えなくもありませんが、「あはん、あはん」とため息から始まる歌詞を書いた阿久悠のアイデアは素晴らしいです。
お手やわらかに
1974年3月10日に発売された3枚目のシングル「お手やわらかに」。まるで演歌のような筆文字を使ったタイトルは頂けませんが、ジャケット写真は素晴らしいです。

お手やわらかに
当時の大学生に、このジャケットだけで飯が三杯は食えると言わしめたほどです(ウソ)。
曲はそれまでのシングルとは違い、大人びて突っ張っている女が実はウブだったという、等身大ともいえる内容の歌詞が素晴らしく、寄り添うメロディも文句なし!当時の映像が見られるのも嬉しい限りです。
裸の青春
相変わらずジャケット写真が素晴らしい!と、思いきや、これは前作「お手やわらかに」と同じフォトセッションからのものではないかっ!
1974年4月25日に発売された4枚目のシングル「裸の青春」です。

裸の青春
「お手やわらかに」とバージョン違いのジャケ写真。まぁ、それはいい。夏木マリは美しく撮れているわけだし、ご飯が三杯食べれるわけだし。
許せないのは夏木マリを追いやって右側に切り込みで入っている加山雄三だ。
ジャマ。そう言いたい。いらない。そうも言いたい。しかしこの曲は加山雄三主演のテレビドラマ「高校教師」のオープニングテーマなんです。
夏のせいかしら
前作で作詞が阿久悠から田波靖男に代わりイマイチだったということでしょうか、5枚目のシングル「夏のせいかしら(1974年6月25日発売)」では売れっ子の安井かずみ にチェンジ。作曲も川口真からこれまた当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった馬飼野康二に代わって心機一転を図っています。

夏のせいかしら
フェロモン出すぎのジャケット写真も素晴らしいですが、詞、曲もさることながらアレンジがまた素晴らしく、それに応えるように夏木マリの歌いっぷりが最高も最高です。なんかエロイ。歌い方がエロイんです。それも含め、曲としての完成度はキャリアを通じて最高傑作といえるのではないかと思います。
馬飼野康二も素晴らしい仕事をしていると思いますが、安井かずみ は流石ですね。女性ならではの、そこはかとないエロチズム。いや素晴らしいです。
ただ、70年代前半を快調に飛ばしていた夏木マリですが、低色素性貧血により3か月も入院することになり表舞台からフェードアウトしていきます。いえ、フェードアウトというよりも曲は毎年出しているのですがいきなりテレビから姿を消してしまったという印象ですね。
次に夏木マリを見かけるようになるのは80年代に入って女優としての彼女です。これがこれでまた魅力的なんですよね。しかし、それはまたの機会に。