ヴィレッジ・ピープルの代表曲のカバーをオリジナルと聴き比べてみた!

ヴィレッジ・ピープルの代表曲のカバーをオリジナルと聴き比べてみた!

色物的な見られ方をすることの多いヴィレッジ・ピープル。しかし、彼らは大きな功績を残しています。世界中で多くのアーティストがヴィレッジ・ピープルの曲をカバーしヒットさせていることがその証拠です。ヒットしただけあってどのカバーも良くできているんです。オリジナルと比較してみました。面白いですよ。


ヴィレッジ・ピープル

もしかするとヴィレッジ・ピープルは過去のバンドと思っている日本人は多いのではないでしょうか?!確かに彼らの曲が大ヒットしたのは70年代後半から80年代前半にかけてでした。しかし、今なお現役で活躍しており、その方面では絶大な人気を誇っているのです!

活動期間:1977年~現在

ヴィレッジ・ピープル

その方面というのは、まぁ、あの方面ですが、デビューは1977年で、翌年には早くもあの方面の方々を喜ばせた「マッチョマン」をヒットさせています。

しかし、ヴィレッジ・ピープルといえば、「Y.M.C.A.」「イン・ザ・ネイビー」「ゴー・ウエスト」という世界的に大ヒットした3曲でしょう。
この3曲は各国で様々なアーティストにカバーされています。どれも良くできていますよということで、オリジナルと聴き比べてみましょう。

Y.M.C.A.

最初はやはり何と言っても「Y.M.C.A.」でしょうね。ヴィレッジ・ピープル最大のヒット曲で代名詞といってもよい曲です。作曲はジャック・モラリ、作詞はアンリ・ベロロとヴィクター・ウィリス。で1978年のリリースでした。シングルの売上は1000万枚を超えているそうです!

リリース:1978年12月5日
レーベル:カサブランカ・レコード
作詞・作曲:ジャック・モラリ、アンリ・ベロロ、ヴィクター・ウィリス
プロデュース:ジャック・モラリ

Y.M.C.A.

リード・ボーカルのヴィクター・ウィリスが作詞に参加しているものの、ヴィレッジ・ピープルはやっぱり作曲、プロデュースを担当しているジャック・モラリのものです。
このフランス人のプロデューサーが仕掛け人で、ゲイ・マーケットをターゲットにして売り出したのがヴィレッジ・ピープルなんですね。

まぁ覚えやすい。一度聴いたら耳から離れないサビ。ヒットするわけです。時はディスコブームのど真ん中ですからね。タイミングもバッチリだったというわけです。

西城秀樹

「Y.M.C.A.」はヴィレッジ・ピープルの代名詞ですが、それをカバーした西城秀樹にとっても代名詞といえる曲ですね。大ヒットしました。日本においては、むしろ西城秀樹バージョンの方が広く知られているように思えます。

作詞:Henri Belolo・Victor Wills、
作曲:Jacques Morali
日本語詞:あまがいりゅうじ
編曲:大谷和夫

西城秀樹 / YOUNGMAN (Y.M.C.A.)

ヒットした理由のひとつにサビの部分のY.M.C.A.ポーズが挙げられます。オリジナルにはそのようなフリはありません。ヴィレッジ・ピープルが来日した際に西城秀樹がレクチャしたそうですが、ここまでくるとどちらがオリジナルなのか分からないほどですね。

レイザーラモンHG

ヴィレッジ・ピープル最大のヒット曲ということもあり「Y.M.C.A.」は、西城秀樹以外にも桑田佳祐、ゴールデンハーフ・スペシャル、さくらさくら、王様など様々なアーティストが日本でもカバーしています。
最高なのは2006年のレイザーラモンHGによるカバーでしょう。

レイザーラモンHG は、もうヴィレッジ・ピープルのメンバーになったほうがいいんじゃないと思わせるほどハマっていますね。

イン・ザ・ネイビー

翌年1979年もヴィレッジ・ピープルの快進撃は止まらずヒット曲を連発します。「イン・ザ・ネイビー」もそのひとつで日本でもよく知られています。

リリース:1979年1月17日
作詞・作曲:J.Morali(en)-H.Belolo(en)-V.Willis(en)

イン・ザ・ネイビー

分かりやすくて楽しい。ヴィレッジ・ピープルの特徴は何と言ってもこれです。どの曲も踊りだしたくなります。

ポリスマン、インディアン、GI 、道路工事人、カウボーイ、バイカーというコスチュームというか、キャラクターが明確です。ヴィレッジ・ピープルはこのコンセプトを大事にしていて、メンバーチェンジは繰り返されていますが、新たなメンバーは抜けたメンバーと同じキャラクターを演じているんです。

ピンク・レディー

日本ではもしかすると「イン・ザ・ネイビー」は「ピンク・タイフーン」としての方が知られているのかもしれません。ピンク・レディーが12枚目のシングルとしてカバーした「ピンク・タイフーン」は1979年5月に発売されています。

作詞・作曲:J.Morali(en)-H.Belolo(en)-V.Willis(en)
日本語詞:岡田冨美子
編曲:大浜和史

ピンク・タイフーン

ウソのような話ですが、サビで歌われる「イン・ザ・ネイビー」というタイトルが「ピンク・レイディー」と聞こえるということからこの曲をカバーしたとされています。まぁ、ウソでしょう。いえ、ウソというよりもこじつけ、もしくは出来の悪いジョークと言ったところでしょう。

それよりも、岡田冨美子の日本語詩が素晴らしい出来栄えです!特に「やっちゃいな、やっちゃいな、やりたくなったらやっちゃいな」にはグッときます。

ゴー・ウエスト

1979年のもう一つのヒット曲「ゴー・ウエスト」。この曲はゲイのメッカである(西方にある)サンフランシスコへの憧れを歌った曲です。

リリース:1979年
レーベル:カサブランカ・レコード
作詞・作曲:ジャック・モラリ、アンリ・ベロロ、ヴィクター・ウィリス
プロデュース:ジャック・モラリ

ゴー・ウエスト

当時、日本においてゲイの認識はかなり低かったと思われます。ヴィレッジ・ピープルの写真を見ても多くの人には何のことだか分からなかった。アメリカにおいても市民権を得ているとは言い難い状況だったと思いますが、彼らはおおらかに歌い踊っています。素晴らしい!
メンバー全員がゲイだったかというと、真偽のほどは定かではないようですが、それはそれ、これはこれです。

ゲイ文化を一般に知らしめたという意味においてもヴィレッジ・ピープルの功績は大きいといえますね。

ペット・ショップ・ボーイズ

「ゴー・ウエスト」は1993年にペット・ショップ・ボーイズがカバーし世界的な大ヒットとなったことでより知られることになった曲ですね。

リリース:1993年

1. Go West 
2. Go West (Farley and Heller disco mix) 
3. Go West (Kevin Saunderson tribe mix).

ゴー・ウエスト

洗練されたジャケットからも分かるように、音の方もオシャレ!ペット・ショップ・ボーイズ バージョンの「ゴー・ウエスト」は特にヨーロッパでヒットし、ヴィレッジ・ピープル以上の成功を収めています。

ペット・ショップ・ボーイズは、「ゴー・ウエスト」発売の翌年にゲイであることをカミングアウトしています。

ニューヨークのゲイ・ディスコでプロデューサーのジャック・モラリがインディアンのコスプレをして躍っていたフェリペ・ローズを見かけたのをきっかけに、「ゲイの象徴的グループを作ろう」と思いつき作られたヴィレッジ・ピープル。
彼らの曲は世界中の多くのアーティストからリスペクトされており、おそらく当初ジャック・モラリが思い描いた以上の成果を上げていることでしょう。

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