軽く見られがちな世良公則&ツイストですが、日本の音楽界にロックを定着させたのは彼らの功績です!

軽く見られがちな世良公則&ツイストですが、日本の音楽界にロックを定着させたのは彼らの功績です!

世良公則&ツイストがデビューした当時、日本ではまだロックは市民権を得ていませんでした。つまり商売にならんと音楽界からは相手にされていなかったのです。曲もさることながらボーカルやバンドのスタイルをはじめメディア戦略まで彼らが成し遂げた功績は大きく偉大なのです!


あんたのバラード

今となってはにわかに信じがたいことですが、世良公則&ツイストがデビューした当時、日本の音楽界ではまだロックが確立されていなかったとされています。
日本の音楽界にロックを定着させた立役者が世良公則&ツイストというのが今や一般的のようですが、そのデビューは1977年です。1977年といえば世界的にはパンクの年。その年になっても日本においてロックはまだまだマイナーな音楽だったんですね。


A:あんたのバラード
Lyrics By, Music By – 世良公則

B:知らんぷり
Lyrics By, Music By – 世良公則

あんたのバラード

デビュー曲の「あんたのバラード」は、ポプコン本選会でグランプリを獲得したこともあり大ヒットしました。

今聴いても強烈なインパクトを持っている曲ではありますが、これがロックかといわれると答えに困ってしまう曲でもあります。そもそもタイトルからして「バラード」ですしね。
ポプコンといえば、それまでフォーク系のミュージシャンがグランプリをとることが多かったので、バンド形態だった世良公則&ツイストにロックのイメージがついたのでしょう。

世良公則&ツイストがロックバンドとしての本領を発揮するのは2枚目のシングルからでしょうね。

宿無し

1978年4月10日に発売された世良公則&ツイストの2枚目のシングル「宿無し 」。50万枚を超える彼らにとって最大のヒット曲がこれです。
このヒット曲があったからこそ、世良公則&ツイストが「日本の音楽界にロックを定着させた」という大きな痕跡といいますか、評価を得たといえます。

ローリング・ストーンズの「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」を彷彿させる世良公則の「ウォンチュー」という冒頭の掛け声がロックな気分です。

しかし、「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」はタイトルからして最高のロックを感じさせるのに対して、「宿無し」というのは何とも和のテイスト。ロックへの道はまだ遠いという感じではありますね。

ルイジアンナ

世良公則&ツイストが日本最初のロックバンドというわけではありません。例えばキャロルというバンドがありました。

ご存じ矢沢永吉 率いるキャロルが「ルイジアンナ」でデビューしたのは1972年12月25日のことですから、世良公則&ツイストよりも5年も早くデビューしています。今や日本のロックといえば矢沢。矢沢といえはロックなわけですが、熱狂的なファンが付いていたとはいえ当時は矢沢もロックもまだまだマイナーな存在だったんです。

完全無欠、もろロックンロール!ある意味、世良公則&ツイスト以上にロックしてますよね。デビュー曲からしてこれですから。素晴らしいです!
とは言え、キャロルが日本最初のロックバンドかといえば、そうではありません。キャロル以前にも はっぴいえんど などがいましたし、同時期にはサディスティック・ミカ・バンドなどもいました。どれも素晴らしいバンドなのですが、それでもマイナーな存在。彼らをもってしても日本の音楽界にロックを定着させるには至らなかったんですね。

薔薇の鎖

世良公則&ツイストがロックと認められた理由のひとつに、世良公則のワイルドなボーカルスタイルにド派手なアクションがあげられます。特にダイナミックなマイクスタンドを使ったアクションは多くの人の度肝を抜きました。
ロッド・スチュワートにヒントを得たアクションだったそうですが、これとて世良公則が最初というわけではありません。西城秀樹がいます!
1974年2月25日に発売された「薔薇の鎖」がそれです。

おぉ、まさにロッド・スチュワートなアクション!カッコイイし良い曲。しかし、これは、やはりロックとは言い難い楽曲ですよね。

銃爪

銃爪と書いて「ひきがね」。世良公則&ツイスト3枚目のシングルで最大のヒット曲でもあります。この曲はロックだなぁと素直に思えますね。

ギターが変わったことが影響しているのでしょう、音が随分厚くなってますね。思いのほかヘビーです。そうしたサウンドもさることながら革新的だったのは歌詞の「トゥナイト」ですね。これは以降「ベイビー」と共に日本語ロックの常套句となります。
そう、「トゥナイト」という言葉を歌詞に定着させた世良公則の功績は大きいですね。

ロック御三家

世良公則&ツイストが世間で認知されるようになったことで、日本の音楽界においてロックも一般化していくわけですが、そうなった大きな要因はメディアへの露出があります。
それまでのミュージシャンはめったにメディアには登場しなかったんですね。しかし、世良公則&ツイストとほぼ同時期にテレビ、雑誌にバンバン登場するミュージシャンが現れます。Charと原田真二です。この2人に世良公則&ツイストを加えて当時「ロック御三家」と呼ばれていました。

「月刊明星」「月刊平凡」をはじめとして、音楽雑誌以外の「セブンティーン」や「プチセブン」などのティーン雑誌などに登場したことで、それまでロックとは無縁だった女性を開拓することになります。
結果、それまで商売にならないとされていたロックが「売れる」ということを証明してみせたのです。

燃えろいい女

実は世良公則&ツイストはバンドの形態においても大きな功績を残しているのです。ローリング・ストーンズをはじめとしてアメリカやイギリスなどでは珍しくはなかったとはいえ、ボーカリストが楽器を持たず歌に専念するというバンドスタイルは世良公則&ツイストが定着させたと言われているのです。
GSを別にすると、確かに彼ら以前にはそうしたスタイルのバンドはあまりありませんね。

しかし、こうしたバンドスタイルはボーカリストとバックバンドという見られ方をどうしてもされてしまいます。世良公則&ツイストも世良公則の人気だけが特出していました。それを嫌った世良公則は、バンド名から自分の名前を外し「ツイスト」とします。

「銃爪 (ひきがね) 」以降も「性」、「燃えろいい女」と立て続けに大ヒットしますが、ロックバンドがシングルを続けてヒットさせるということも前代未聞のことだったのです。

世良公則(ボーカル、ギター)
ふとがね金太(ドラム)
鮫島秀樹(ベース)
神本宗幸(キーボード)
大上明(ギター)
太刀川紳一(ギター)

ツイスト

日本のロックシーンにおいて軽く見られがちなツイストですが、どうしてどうして功績は大きく偉大ですよ!

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