今回は第五回目と言うことで番外編、漫画のレビューである。
映画好きであるが、実は漫画もアニメも小説も全て「大好物」だ。ジャンル問わず幅広く読むのだが、その中でも特に勧めたい作品があった。
現在アニメも放映中で非常にタイムリーなので、今回はあの『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ、『中間管理録トネガワ』をレビューしたい。
ミドルエッジ世代へ送る番外編・中間管理録トネガワ
『カイジ』では債務者の伊藤カイジが主人公であったが、こちらの作品では金融系のブラック会社『帝愛グループ』のナンバー2、利根川幸雄がメインであり、カイジに出会う以前の話である。
中間管理職としての苦悩や、奮闘をコミカルに描いており、緊張感が漂うカイジ本編とは打って変わって笑えるシーンのオンパレードだ。
一種のビジネス漫画であり、中間管理職として部下への接し方、会議を円滑に進める空気の作り方、社長のご機嫌取り、SNSへの参入など社会人なら誰もが「あぁ~」と共感したくなる話ばかり。

この作品では、部下の失敗に対して何度もチャンスを与え、見守るなどの利根川の人としての大きさを垣間見ることができる。「こんな上司がいたら……」とつい思ってしまうことだろう。解雇された部下にも、正しい道へ引き戻すべくと説得したりと彼の人間性に心打たれることだろう。
しかしストイックが故に20連勤したり(させられた、の方が正しいか)、休暇を与えられてもうまく楽しめず、結局出社しまうなど読んでいて心配になってくる。会社のナンバー2であり責任の大きさを自覚した上での行動なのだが、それでもやっぱり心配である。
カイジ本編を読んだ人なら分かるが、こんな彼の結末がああだと思うと、少しいたたまれない気持ちになる。社会と言うのは、厳しいものだと突き付けられるようだ。こちらを読んでからカイジを読み直すと、なぜか利根川を応援したくなるのである。


カイジ本編を読んでいなくても分かる作品ではあるが、私としては是非本編を読んでからスピンオフに触れて欲しい。本編とリンクする部分があるのでより楽しめるはずだ。
また、「絵が苦手」という声もあるが、読んでいるうちに内容が面白すぎて気にならなくなるのも魅力の一つ。気づけばこの世界観の虜になる、悪魔的な中毒性がある。また現在アニメも放映中なのでそちらも要チェックだ。アニメは漫画よりも更にコミカルなものとなっているので、また違った形で楽しめるだろう。
利根川の金噛み締めて、私は明日も仕事を頑張ろうと思うっ・・・・・・!
そして引き続き、Twitterもよろしく・・・・・・
ななみ満月Twitterはこちら