1983年の映画「ハメット」のモデル“ダシール・ハメット”。このハードボイルドの神を知らないでどうする!

1983年の映画「ハメット」のモデル“ダシール・ハメット”。このハードボイルドの神を知らないでどうする!

ダシール・ハメットを知らない日本人は意外なほど多い。驚くほど多い。ハードボイルドというジャンルを確立した偉大な作家であるにも拘らずです。それは何故か?ハードボイルド自体が人気がないんでしょうねぇ。そんなことでどうする!この素晴らしき世界を是非とも体感して頂きたいです。


ダシール・ハメット

ハードボイルドのファンにとっては知らないものはいないと断言できるダシール・ハメット。なぜ断言できるのかと言えば、ダシール・ハメットこそがハードボイルドを確立した代表的な作家だからです。偉大な人物です。偉大過ぎると言ってもいいでしょう。が、ハードボイルドに興味がない人にとっては、特にここ日本においては、これほど偉大な作家であるにも関わらず知る人ぞ知るといった存在。ある意味マニアックとさえも呼ばれてしまうしまつ。
いかん、こんなことじゃいかんぞ!ということでダシール・ハメットです。

誕生:1894年5月27日
死没:1961年1月10日(66歳没)
国籍:アメリカ合衆国
活動期間:1922年 – 1951年

ダシール・ハメット

そもそも日本では何故ダシール・ハメットの認知度は低いのか?活字離れ。それはあるでしょうね。作品が古いから。これも否定できませんね。そもそもハードボイルドというジャンルが人気がないのではないか。という気がとてもしますね。。。
となると、ダシール・ハメットの作品を読んでもらうには相当にハードルが高いということですね。であれば、先ずダシール・ハメット自身を知ってもらうことにします。それに最適な映画があるんです。

ハメット

1982年に公開された、ダシール・ハメットを主人公としたミステリー・サスペンス映画「ハメット」。ピンカートン探偵社の探偵だったころのダシール・ハメットを主人公とした物語で、主役のフレデリック・フォレストがダシール・ハメットそっくりに扮しています。

映画「ハメット」より

フレデリック・フォレスト

ハードボイルドといえば、内藤陳。ハードボイルドの良き理解者である内藤陳に映画「ハメット」の魅力を語ってもらいましょう。

作品同様にダシール・ハメットの生涯は波乱万丈で非常に面白いのですが、映画「ハメット」はダシール・ハメットの伝記というわけではありません。ジョー・ゴアズが書いた同題小説を原作しており、ストーリー自体は架空のものなんです。

監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本:デニス・オフラハティ、ロス・トーマス
原作:ジョー・ゴアズ
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ
出演者:フレデリック・フォレスト、ピーター・ボイル、マリル・ヘナー
音楽:ジョン・バリー
撮影:ジョセフ・バイロック

ハメット

血の収穫

よく「報告書のように簡潔な」筆致と称され、冷徹とも非常とも言われる独特なハードボイルドスタイルを確立したダシール・ハメットの長編作品は全部で6冊。最初の長編が「血の収穫」です。

血の収穫

探偵コンチネンタル・オプを主人公とした壮絶なバイオレンス小説です。「血の収穫」は、アメリカの「タイム」誌が「1923年から2005年までの英語の小説ベスト100」に選んでいます。
また、黒澤明の名作映画「用心棒」は、「血の収穫」からモチーフがとられていることは有名です。

マルタの鷹

長編の三作目、「デイン家の呪い」に次いで発表されたのがダシール・ハメットの代表作である「マルタの鷹」です。
完全客観のカメラアイスタイルが後のハードボイルド作家たちの手本となった作品で、ダシール・ハメットが作り出した有名な私立探偵サム・スペードが登場する唯一の長編でもあります。

マルタの鷹

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