ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【ハンフリー・ボガート&ケーリー・グラント編】

ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【ハンフリー・ボガート&ケーリー・グラント編】

私は、これまでハリウッド映画全盛期だった1950年~70年代位までに活躍し、私の記憶に鮮明に残っている女優たちに関する記事を書いてきたのだが、この際、同時代にスクリーンでお目にかかった男優についても記憶を振絞ろうかと思っている。ただ、やはり記憶に強く残っているのは”異性”なので、私と同性である男性俳優に対してどれだけ記憶があるか、はなはだ疑問の余地は残るが・・・??。まさしく「ヾ(ヽ0Д0)どんだけ!!~(ikko風に)」


1.究極のダンディズムで魅了したハンフリー・ボガート!!

ハンフリー・ディフォレスト・ボガート(Humphrey DeForest Bogart, 1899年12月25日(翌年1月23日に出生届) - 1957年1月14日)は、ニューヨーク出身のハリウッド映画の俳優。愛称はボギー。

本名	Humphrey DeForest Bogart
生年月日	1899年12月25日
没年月日	1957年1月14日(57歳没)
国籍	米国

ハンフリー・ボガートは、はっきり言って、私が物心がついた頃にはこの世にはいませんでした。だが、何度もテレビやビデオなどで何回、何十回とその出演作を見ていると、彼のその存在感たるやハンパないのを痛感する。

ハンフリー・ボガート―ボギー!ハードボイルドの魅力

米国ニューヨーク生まれで裕福な外科医の家庭に育ち、海軍退役後、俳優に。ブロードウェイの舞台を経て30年に映画界へ進出するが、当初は『化石の森』(1936年)のように、ギャングや犯罪者役が中心だった。40年代に入ると『ハイ・シエラ』(1941年)と『マルタの鷹』(同)でスターの地位を確立。『脱出』(1944年)で初共演したローレン・バコールとは25歳差を乗り越えて結婚。『三つ数えろ』(1946年)や『キー・ラーゴ』(1948年)でも共演し、映画史に残る黄金カップルとなった。

1954年当時のボギー

私は1970年代後半に米国留学した際、まずボギーが映画『カサブランカ』で着ていたようなバーバリーのトレンチコートを購入し、霧雨の降るニューヨークをコートの襟をワザと立てて歩いた記憶がある。
ちなみに、そのコートは日本に持ち帰り、30年近く着ていたが、ついに破けて捨てた覚えがある。100年使えば、つくも神がとりつくのに(ひょっとして英語を話すつくも神だったかも??)・・・??

ボギーが出演した映画を抜粋紹介!!

激動の時代、別れた恋人、再燃する愛--これでもかと注ぎ込まれたロマンティックな要素。そして、『君の瞳に乾杯』、『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』など心くすぐるキーワード。言わずと知れたアメリカ映画の古典的作品で、アカデミーの作品・監督・脚色賞を受賞。ボギー自身も主演男優賞にノミネートされた。アメリカで往年の映画ファンを集めて上映会をした時、途中トラブルで音声が途切れたのだが、皆が台詞を暗記していて、画面に向かって唱和したという逸話があるくらい有名な映画だ。

これが映画『カサブランカ』での超有名な台詞である。

「昨日どこにいたの?」Where were you last night?
「そんな昔のことは覚えていない」 That's so long ago. I don't remember.
「今夜会える?」Will I see you tonight?
「そんな先のことは分からない」I never make plans that for ahead.

ボガートとバーグマン

ボギーが女につれなくしているセリフ。ハードボイルドの男は素っ気ないのだ。女に冷たいのだ。女が悲しい顔をしても知らんふりなのだ。(一度でいいから女房にこんなセリフを言ってみたいよな!!二度と家に入れなくなりそうですが・・・??)

話は元に戻すと、この『アフリカの女王』でボギーはアカデミー主演男優賞を授かった。

第一次大戦下の東アフリカ。船長チャーリー(ハンフリー・ボガート)と宣教師の妹ローズ(キャサリン・ヘプバーン)を乗せた蒸気船“アフリカの女王”号は河を下っていくが、彼らの行く手には激流や大瀑布、そしてドイツの戦艦が待ち受けていた! C・S・フォレスターの冒険小説を、H・ボガートとK・ヘプバーンという見事なキャスティングでJ・ヒューストンが映画化した傑作ロマン活劇。船上で繰り広げられる二人の芝居から、クライマックスの敵の砲艦襲撃シーン、そしてラストシーンの意表を突く展開まで、いろいろな意味で目を離させない面白さだ。キャサリンも9年ぶり5度目のアカデミー賞 主演女優賞にノミネートされた。 
なお、全編薄汚れているハンフリー・ボガートが本作でオスカー主演男優賞を獲得している。

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百獣集う雄大なアフリカを舞台に、酔っ払い船長とそばかす年増女がおんぼろ蒸気船でドイツ砲艦撃破に向かうことになる。ユーモアもたっぷりのアドベンチャー・ロマンで、今の映画と比べれば本も子もないが、古き良きアメリカ映画を感じさせてくれる。ミニチュアやスクリーン・プロセスといった特撮映像も古くさいが心地良い。

キャサリン・ヘプバーンとハンフリー・ボガート

ボギーはこんな映画にも出演している。
『麗しのサブリナ』(うるわしのサブリナ、原題: Sabrina)は、1954年に公開された米国のロマンティック・コメディ。サミュエル・テイラーの戯曲『サブリナ・フェア』をビリー・ワイルダー監督が映画化した。

監督	ビリー・ワイルダー
脚本	ビリー・ワイルダー
   サミュエル・テイラー
   アーネスト・レーマン
原作	サミュエル・テイラー
製作	ビリー・ワイルダー
出演者	ハンフリー・ボガート
    ウィリアム・ホールデン
    オードリー・ヘプバーン

サブリナ・パンツという言葉を生んだスポーティなオードリーのスタイルが、前作「ローマの休日」とはまた違って魅力的な作品だ。

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この映画は女性が永遠の理想とする”玉の輿”のストーリーであり、それは少女マンガにも相通じるというもの。大富豪ララビー家のお抱え運転手の娘サブリナは、一家の次男デヴィッド(W・ホールデン)に失恋し、二年をパリの花嫁学校で送る。しかし、帰ってきた時には見違えるようなシックな令嬢となっており、デヴィッドをドギマギさせる。彼女に夢中な弟を心配した長男のライナス(H・ボガート)は仕事一筋のマジメ男だが、彼までサブリナの虜となっていく・・・というお話である。

ハンフリー・ボガートとオードリー・ヘプバーン

2.男性版セックスシンボルと言われた2枚目のケーリー・グラント

ケーリー・グラント(Cary Grant, 1904年1月18日 - 1986年11月29日)は、英国出身の俳優。

本名	アーチボルド・アレクサンダー・リーチ
   (Archibald Alexander Leach)
別名義	アーチー・レンチ
生年月日	1904年1月18日
没年月日	1986年11月29日(82歳没)
出生地	英国、 ブリストル
死没地	米国、アイオワ州ダベンポート
国籍	英国、米国(二重国籍)
職業	俳優
活動期間	1932年 - 1966年

ケーリー・グラント

英国ブリストルで生まれる。彼の父は工場の工員だったが、彼が10歳時、不幸が襲った。彼の母が家出してしまったのだ。だが、幼い時に劇場の舞台裏を見学して演劇に興味を持つように。13歳でアクロバットとコメディを披露する一座に入り、1918年にその一座と共に渡米。公演終了後は米国に残り下積み生活を送る。やがて幾つかの舞台に立つようになり、パラマウントと契約。1932年に「その夜」で映画デビューし、その年には主役に抜擢されるようになった。

正統派英国紳士風・都会派。洗練された甘い二枚目スター。シリアスもできればコメディもできる。ダンディで大人の男の色気と余裕で魅せる。あまたの有名監督に愛された自然体の演技。共演女優を美しく輝かせることにおいては追随する者なしと言われ、50年に渡るキャリアを危なげなく乗り切った。

いとしのケーリー・グラント

ゲーリー・クーパーの映画をみていると、気が付くのは圧倒的にスーツ姿が多いことだろう。山を登るシーンでもスーツ姿だったから、かなりの違和感を感じたのを覚えている!!。

ケーリー・グラントのただ一つの汚点とは??

ただ一つの汚点と言えば、1932年にランドルフ・スコットと出会い、12年間に渡る共同生活で友情を深めたが、巷ではケーリーはゲイだったという噂がかなり広まっていた。その真偽は明らかになっていないが、後にテレビのインタビューでチェヴィー・チェイスがグラントとゲイに関するジョークを発言した際、グラントは発言に対して訴えを起こしている。

ケーリーが出演した映画を抜粋紹介!!

『めぐり逢い』(An Affair to Remember)は、1957年制作の米国映画。 「邂逅」を監督したレオ・マッケリー自らによるリメイクで、古典的すれちがいメロ・ドラマの秀作。

監督	レオ・マッケリー
脚本	レオ・マッケリー
   デルマー・デイヴィス
   ドナルド・オグデン・ステュワート[1]
原案	レオ・マッケリー
   ミルドレッド・クラム
製作	ジェリー・ウォルド
出演者	ケーリー・グラント
    デボラ・カー

めぐり逢い [AmazonDVDコレクション](1957年)

ごく幼少の頃に観た記憶がかすかにあったが、当然当時は何もわからず、改めて観ると甘い魅力に溢れた作品であることを再認識した覚えがある。
1939年のオリジナル作品『邂逅(めぐりあい)』は未見だが、このメロドラマの王道たる本作品は見事としか言いようがない。
当時52歳のケーリー・グラント、同じく35歳のデボラ・カーによる大人のラブストーリー。資産家であったり、金持ちの元恋人が援助してくれたり・・・と、まあリアリティーがあるかと言われるとそんなものはありもしないのだ・・・(苦笑)。でも二人の抑えた感情表現や品のある仕種が実に素晴らしかった。日本でも当時『君の名は』という似たようなストーリーのラジオドラマが流行っていて、その放送が近ずくと”風呂屋”ががらがらになったという逸話がある!!。

北北西に進路を取れ』(ほくほくせいにしんろをとれ、原題: North by Northwest)は、1959年製作の米国サスペンス映画。監督はアルフレッド・ヒッチコックだが、ケーリーはヒッチコックのお気に入りで、『断崖』、『汚名』、『泥棒成金』、『北北西に進路を取れ』の計4本に出演している。

監督	アルフレッド・ヒッチコック
脚本	アーネスト・レーマン
製作	アルフレッド・ヒッチコック
出演者	ケーリー・グラント
    エヴァ・マリー・セイント
    ジェームズ・メイソン
    マーティン・ランドー

北北西に進路を取れ 特別版 [DVD](1959年)

源題名である”North by NorthWest” という方位は現実には存在しない。全周を32方位に分割した時の方位の呼び方では、北北西(北からの角度・中間値337.5°)は、North-NorthWest(NNW) である。
(日本語では。同じ”北北西”だけど・・・?!)
北西微西(同303.75°)は NorthWest by West(NWbW)、北西微北(同326.25°)は NorthWest by North(NWbN)、北微西(同348.75°)は North by West(NbW)である。

ヒッチコック定番の巻き込まれ型サスペンスの傑作だ。トウモロコシ畑、ラシュモア山などのダイナミックな背景に、これまたちょっととぼけたいい味わいを出すケーリー・グランドがミックスされて長さを感じない面白い作品だった。もちろんクールビューティー、エヴァ・マリー・セイントも美しかった。

『シャレード』(Charade)は、1963年の米国サスペンス映画。クレジットに「MISS HEPBURN CLOTHES BY GIVENCHY」とあるように、ジバンシィが提供したヘップバーンの衣装が話題となった。

監督	スタンリー・ドーネン
脚本	ピーター・ストーン
製作	スタンリー・ドーネン
出演者	ケーリー・グラント
    オードリー・ヘプバーン

シャレード [DVD](1963年)

ピーター・ストーンとマルク・ベームが共同で「The Unsuspecting Wife」という脚本を執筆したのだが、ハリウッドで買い手が付かなかったため、ストーンは脚本のタイトルを「Charade」に変更し、レッドブックス誌に作品を発表したところ、作品は製作会社の興味を引くことになったという逸話がある。

この映画を一言で言うならば、「あの頃は良かった!」と思ってしまわせるような映画だ。おシャレで素敵なサスペンス映画の佳作であり、オードリーがキュートな魅力を振りまいて、少々野暮ったい物語の印象を払拭してくれた。ヘンリー・マンシーニの音楽は言うまでもなく素晴らしいし。007でおなじみモーリス・バインダーのクレジットがまた素晴らしい。
有名なテーマ曲をバックにノートルダム大聖堂を望むセーヌ河畔をケーリー・グラントとオードリー・ヘップバーンが語り歩くシーンがたまらないが、実は主演のケーリーは、共演するオードリーとの年齢差(グラント59歳、ヘプバーン33歳)を気にしていたらしく、彼女に迫るシーンに不快感を抱いていたらしいのだ。(実に律儀で保守的な考えですな!!)

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