グッド・タイム・ミュージック
1974年7月に発売の「グッド・タイム・ミュージック」。CBS・ソニーレコード移籍第二弾で、通算3枚目。
グッド・タイム・ミュージック
ビートルズ『アビー・ロード』B面をイメージした(本人談 とてもそう思えないくらい自分の音にしているけど)、コンセプチュアル・アルバム。
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF-%E6%96%89%E8%97%A4%E5%93%B2%E5%A4%AB/dp/B000HBK1F6/ref=pd_sim_15_1?_encoding=UTF8&pd_rd_i=B000HBK1F6&pd_rd_r=3ca4b76c-7d9f-11e8-9187-f587d5faecae&pd_rd_w=sabAz&pd_rd_wg=VuRGJ&pf_rd_i=desktop-dp-sims&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_p=7990452376513976631&pf_rd_r=8QD2YEFNZPV9Z733D1R3&pf_rd_s=desktop-dp-sims&pf_rd_t=40701&psc=1&refRID=8QD2YEFNZPV9Z733D1R3Amazon | グッド・タイム・ミュージック | 斉藤哲夫 | J-POP | 音楽
前作でもビートルズの影響を感じさせたのですが、今作も同様で実にポップ。デビュー当時と比べると同じミュージシャンとは思えないほどですが、もともと斉藤哲夫はメロディメーカーとしてそういった資質を持っていたのでしょうね。
特筆すべきはやはりタイトル曲でしょう。
グッド・タイム・ミュージック
当時の映像がないのが非常に残念ですが、まあ、最近でも元気に歌っているという姿が見られるだけでOKですね!
名曲中の名曲。ですが、デビュー当時の悩み多き哲学者としての斉藤哲夫を支持していたファンにとっては失望というか、大いに戸惑ったようです。
ポップすぎたんですね。それだけに、これはもっとヒットしても良かったと思いますけどね。いえ、こうした曲こそヒットしてほしかった。
僕の古い友達
CBS・ソニーレコード最後となるアルバム「僕の古い友達」。1975年9月の発売です。
僕の古い友達
シングル・カットされたのは「さんま焼けたか」。大きなヒットにはなりませんでしたが、これも良い曲です。例によって当時の映像はありませんが、幸いにも1988年にテレビ出演時の映像が残っています。
1988年と言えば、日本はバブル。こうしたフォーク・ソングは時代との隔たりをどうしても感じてしまします。今聴くと味わい深くていいのですけどね。
斉藤哲夫のテレビ出演は嬉しいのですが、これによって「さんま焼けたか」が大ヒットしたという話はあまりききません。
いまのキミはピカピカに光って
CBS・ソニーレコードからレコード会社をポニーキャニオンに移して、1979年7月「一人のピエロ」、1980年7月「いつもミュージック」と2枚のアルバムを発売します。
CBS・ソニーレコード最後のアルバム「僕の古い友達」が1975年9月の発売ですから、ポニーキャニオンとの契約に至るまでなんと4年。脂の乗り切っていた時期に4年のブランクは痛い!斉藤哲夫にとっては不遇の時代と言えるのかもしれません。
しかし、やっと契約したポニーキャニオンからのアルバムもヒットしていませんでしたから、契約後も不遇は続いていたということですね。
そんなある日、1980年6月に「いまのキミはピカピカに光って」が出るわけです。
いまのキミはピカピカに光って
作詞が糸井重里、作曲が鈴木慶一。古くからの友人である鈴木慶一からの勧めだったとはいえ、オリジナル曲しか歌わない斉藤哲夫にとっては少なからず葛藤があったことでしょう。むしろ鈴木慶一がムーンライダーズで歌っても良かったでしょうにね。
めでたく大ヒットした「いまのキミはピカピカに光って」に続いて「ひょんなことから有頂天」という自虐的ともいえるタイトルのシングルを発売した後、斉藤哲夫は今日に至るまでメジャーからオリジナル・アルバムを発売していません。
それはまるで他人の曲を歌いヒットした自分に「君は英雄なんかじゃない」と言っているかのようです。