はじめに
今回は「平本編」(とびっきりのGT-R編)~「マサキ編」(赤坂ストレート編)で登場する人物と車をご紹介します。
共にスピードの世界からは遠ざかっていたがやはり「Z」と係わることから300Km/hオーバーの世界に戻っていく。そしてその裏には必ず泣いている人がいる・・・「スピードはとびっきりの麻薬」なのだ。どうにも止められなくなってしまう。
これはチューナーもしかりだ。わけのわからない客、価値を知らない客を相手にしてきて情熱が冷めていってしまう。だが腕は確かなものをもっていて、あるきっかけからチューニングの世界へと戻っていくのだ。
平本編
「Z」vs「GT-R (BNR32)」
KCコミック湾岸ミッドナイト第五巻P34
まずは「平本編」(とびっきりのGT-R編)からのご紹介です。レイナの車と同じ車種なので被ってしまう部分もありますが平本の組んだ「本物の竜」を見てください。
平本 洸一
妻の恵が流産したことをきっかけにその世界から遠ざかることに決め、いつか妻の実家のある宮崎で整備工場を始めようと、車も処分し自立のための資金を貯めようとコツコツと働く日々を送っていた。
しかし彼もまた「Z」と出会ってしまう。また「どうしたらこういうフィールになるんだ?」北見のチューニングに驚きを禁じえず、北見自身に興味を抱いている様子がうかがえる。
そして北見の一言でくすぶっていたスピードへの思いを改めて思いだしてしまい、身ごもった妻への想いも断ち切るように、せっかく何年もかけて貯めた貯金を使い、GT-R(BNR32)を買ってしまう。「本物の竜」を求めて・・・
平本が全てを捨て作り上げた「本物の竜」。この車こそのすべてであり、「本当に命をのせて走れる車」である。
一度はスピードの世界から降りた平本だが、そのっ原因は妻の流産もそうだが、このGT-R(BNR32)の登場の衝撃もあったようだ。そして33Rという選択肢もあったがこの32Rを選ぶ理由であったようだ。
日産・スカイラインGT-R(3代目) BNR32型
平本 恵
平本の妻
KCコミック湾岸ミッドナイト第三巻P178
またスピードの世界に戻ってしまった夫。「私は弱虫だから、これ以上付いていけないの・・・」そういって、泣きながら別れを告げ、実家の宮崎に帰って行った。
沢松
通称マツ
KCコミック湾岸ミッドナイト第四巻P37
家は母親と二人で鉄工所を営んでいる。決して車屋でもなく、チューナーというわけではないが彼の造るエキゾーストに平本は絶対の信用をおいている。
実際、注文も時にはあるようで、初登場のシーンではトヨタの車のエキゾーストを造った直後だったようで工場内に置いてあった。
ただ母親は平本が現れたことから息子がまた「走り」の世界に戻ってしまうのではないかと心配し、平本にもう来てくれるなということを言っている。この後、平本はマツと距離多くことにあるのだが、マツの手曲げのエキゾーストに対する信頼は変わることが無く、どんなに数値を積み重ねたデータによるもので製造されたものでも市販のものを使うことは無かった。
原田
平本の会社での後輩
KCコミック湾岸ミッドナイト第四巻P173
平本の後輩メカニック。チューニング代を稼ぐため、仕事を宅配に変えてまで自分のZ31をとことん追求し、チューニングし続けていく。そして湾岸最高速ランナーを窺えるほどの仕上がりとなっていく。その出来は「Rキラー」と呼ばれ、その250km/hから300Km/hの加速は平本が「夢をみているのか?」と驚くほどであった。
そしてついにブラックバードと遭遇、即バトルが始まる。ブラックバードは連日このZ31を探していた。レイナが運転する32Rに北見が同乗していたが、パーキングエリアで偶然にも3台が鉢合わせしたのだ。
北見は「いい加速だ。VGにしちゃー上出来だがしょせん最高速一年生だな、詰めが甘いし・・相手が悪すぎる。」と勝負にならないとすぐに見抜いてしまう。そして250km/hからブラックバードに撃墜されてしまう。結局、無知ゆえのエンジンブローでバトルは終了。原田にとっては痛すぎる教訓となった。
日産・フェアレディZ 300ZX(Z31) 2シーター
KCコミック湾岸ミッドナイト第四巻P29
原田が精魂込めたZ31。「EXCITING」のステッカーが貼ってあるがリーダーの金儲け主義についていけない。
日産(NI) フェアレディZ Z31前期V6 2000ターボ クーペ
この車は2Lエンジンではあるが、欧州向けの輸出車は最高速250km/hに達したと言われる。後に直6エンジンも用意された。VG30ET型では230PSを出している。
グリーンオート社長
氏名は不詳
KCコミック湾岸ミッドナイト第四巻P110
過去、自らもスピードに取りつかれていた。様々な車を乗り継ぎそれぞれ北見にチューンを依頼してきた経緯が、平本がGT-Rを買った直後の会話で明かされている。しかし、北見のチューンがエンジンに絞られていることから、国産車のボディーでは剛性が持たず、最後にポルシェを手に入れる。
この車のチューニングはノーマルに100ps上乗せし、最高速は30km増しであったと本人が言っているところを見ると、もし911ターボだとすれば360ps,280㎞/hと言うことになる。
結局、妻が身ごもっていたにもかかわらず、無茶をやったのだろう。トップスピード280Km/hでコントロール不能となり派手な事故を起こしてしまう。
意識不明のまま三か月間。事故の記憶はなく、その間に生まれた子供と対面することとなり、スピードの世界から決別した。
平本が「Z」、「ブラックバード」との三つ巴の最高速バトルで300Km/hで三台横並びの状態になった時、ふと妻の恵と子供のことが頭をよぎり、アクセルをぬいてしまう。これが平本の燃え尽きた瞬間だったのだろう。
そして妻のもとへ、宮崎に帰ることを決断した時に、この人が「こんな車で通勤したら楽しいだろうな。」と言ってこの「R」を500万で引き取るという。平本がおそらく使い切ってしまったであろう貯金、400万に色を付けてやったのだ。
杉田のじいさん
グリーンオートの古いメカニック
KCコミック湾岸ミッドナイト第三巻P148
北見が全焼してしまった「Z」を直す気になったのだろう。一度は「俺がZを処分する」とまでいっていたのだが・・・
突然、グリーンオートに北見が「テスタロッサ(イシダの車)」で現れ、社長を驚かせるが、実はこの杉田のオヤジに用があると言って「まとまった金が欲しいんだよ。まぁチョットみてくれ。すぐ同じのつくるから。客を紹介してくれ」と言う。杉田は平本に「お前、チョット乗ってこい」そういわれて平本は北見のチューニングした車に乗り、その出来におどろいてしまう。結局、少し仕様を変えれば3人ほど紹介できると答えることになった。
マサキ編
「Z」vs「FD3S」
KCコミック湾岸ミッドナイト第八巻P97
マサキ
矢田部での事故以来、スピードの世界から離れていた。彼もまた「悪魔のZ」と遭遇したことにより、引き込まれるようにこちら側の世界に舞い戻ってくる。
本物のチューンドカーを求め、「RGO」の代表太田にチューニングを依頼する。昔からの「ロータリー使いである彼の用意した「タマ」はマツダ・アンフィニRX-7 Type R (FD3S)。
Zとブラックバードとの三つ巴のC1内回りバトルとなり、「今夜しかない。」と言って赤坂ストレート300km/hに挑戦するも、トンネル出口でエンジンブロー。バランスを崩してクラッシュ寸前のところを「Z」に助けられる。彼の気持ちとしては赤坂ストレート300km/hを実現するための最高のラインを2台に教えようとしていたのだが、トップ取りの不利な位置関係から無理をしていた部分もあり、彼のドライビングがアキオと島に劣っていたとは思えない。
この車の完成度から、充分「RGO」の太田マジックは発揮されており、さすがと唸らせる出来栄えの車にもなっていたことを考慮すれば、如何に北見チューンの凄さが分かろうというものである。
アンフィニRX-7 Type R (FD3S)
KCコミック湾岸ミッドナイト第六巻P198
このエンジンを組んだRGOの代表、太田曰く、不満げなマサキの言葉から、「何ならコスモの20B使って3ローターブリッジポートT88600馬力といくか?」とまでいっていたが、マサキの不満の原因がどこから来るのか本当の意味がすでに分かっていたようだ。
実際のところ300Km/hからのひと伸びがあるほどのエンジンであることもマサキ自身のセリフからも判るのだが、マサキ自身は今一つ昔の感覚とのズレを感じ、その原因がどこにあるのかがどうしてもハッキリとしていない。
RX-7 タイプRB Sパッケージ
マツダ・RX-7 - Wikipedia
マーミ
マサキのパートナー(恋人?)
KCコミック湾岸ミッドナイト第六巻P199
レイナと「悪魔のZ」に繋がりがあると確信したマサキが彼女にレイナと会わせてほしいと頼むことになる。
結局、レイナと会う待ち合わせ場所で先にアキオに会ってしまうが、その気配だけで感じるものがあり、このシーンは「マサキ編」の中でもなかなか印象深いものであった。
大田 和夫
スピードファクトリー RGO代表
KCコミック湾岸ミッドナイト第六巻P162
「昔はREが一番速かったんだよ。」とロータリー一筋で車をいじり、何時しか日本でも有数のチューナーとなる。まぁ実のところはRE車が一番安く手に入れられたという現実もあったようだが。今では工場も経営が安定してきており、何時しかチューナーとしての情熱が冷めているものがあった。
しかし昔の矢田部などでのRGOドライバー、マサキの登場からその熱を取り戻してきたようだ。腕は相変わらずで、7年ぶりに組んだというエンジンも絶妙のバランスとパワーを持ち合わせていた。メカニックの山中が驚くほどポートなどあっという間に削ってしまうその腕前は、「太田マジック」と言われるほどのエンジンを組んでいく。
妻は高専機械科出身の女性で車の開発者を目指していたほどの女性。子供が一男一女、この女の子が後に物語全体の中でも重要なポジションを占めるようになるのだが・・・