アニメ設定画を挟んで、左が1/600 波導ガン付イデオン。右がイデオンプロポーションタイプ
今回の番外編で紹介していくのは、シミルボンでもその流れで『伝説巨神イデオン』の作品紹介をするので、その『イデオン』に登場した、主人公ロボットイデオンの様々な立体を中心に、敵役の重機動メカ等も含めてイデオンの立体物歴史を俯瞰していきたいと思います。
今回は、イデプラの決定版! 劇場用映画版制作決定に合わせて開始された「1/600シリーズ」から、初陣を飾ったイデオン3段変形・3機合体版と、シリーズ最後を飾ったイデオンプロポーションタイプ版の、2つを今回はご紹介します!
アオシマ イデオン(波導ガン付) 1/600 1981年11月 1600円
1/600シリーズ統一フォーマットとなる、シックでアダルティなパッケージに、波導ガンを構えたイデオンの煽り雄姿イラストが感極まるパッケージ!
さぁ真打登場!
ガンプラブーム華やかしり1981年末、懸命に拮抗していたイデプラのラインナップの中で、1/810 イデオンと共にアオシマを代表していたのが、今回紹介するこの1/600 イデオンである。
変形、合体、全てのギミックが詰め込まれつつ、完成形は悪くないプロポーションの、イデオンファン必携の究極イデプラ!
アオシマはここまでの流れの中で、『イデオン』放映終了からスケール非統一の箱サイズ統一の「アニメスケール」シリーズを発売展開。
それはそれで、ある意味でイデプラのメインストリームになってはいたが、しかしアニメスケールシリーズでは、一組も一致するスケールのモデルがないために、キット同士を絡め難いという不評が常に付きまとっていた。
このキットは、発売後4つのメカに分割されて、それぞれ単独で発売されていた。これがイデオンの頭部と腕を形成するAメカのパッケージ
Aメカのランナー状態。イデオンは基本紅白のカラーリングなので、2色成型で無塗装でも、そこそこ見れる状態には組み上がる
一方のガンプラは、1/144という国際標準スケールを手に入れ、モビル・スーツも基本的にサイズ的にそれほど差異がないために、商品を同スケールで展開し、ミリタリーモデラーにも求心力のあるシリーズに育っていた。
イデオンのボディになるBメカのパッケージ。ちなみに値段は、Aメカ、Bメカが400円。Cメカだけが500円と少し高価で、波導ガンは300円であった
Bメカのランナー状態。変形用に、非常に細かいパーツまで揃えられている
それと比較した時、『イデオン』はそもそも、作品的にもミリタリーカラーよりはSF色が強い作品であり、そのバトル構図も「一体のスーパーロボットVS大量のメカ軍隊」というものであったため、敵の重機動メカも、サイズがバラバラでなかなか商品の足並みがそろわないでいた。
イデオンの下半身になるCメカのパッケージ。一番大型なので値段も高い
Cメカのランナー状態。イデオ・バスタ時のウィング等、大きめのパーツが多いことがわかる
しかし、1981年の終わりを迎える頃合いになって、『ガンダム』に続いて『イデオン』も、新作画を加えた形で劇場用映画になることが正式に決定。
そのタイミングでアオシマは、それまでのファンからの不評をバネにしたかのように、1/600スケール統一のイデプラシリーズを開始した。
「イデオン 波導ガン」の単体売りのパッケージ。ガンプラブームでも、武器一つだけのキット化というのは非常に珍しかった
波導ガンのランナー。紺色単色だが、単なる武器ではなく宇宙戦艦キットを思わせるボリューム
そして、『イデオン』では『ガンダム』のザクに当たるだろう敵メカのジグ・マックと共に、1/600シリーズの先陣を切ったのがイデオンだった。
まずはAメカ。ソル・アンバー形態。ノーズの部分のスロープや、謎の移動をする袖口パーツ等が、設定に忠実に立体化されている