ポルノという言葉は東映映画「温泉芸者」シリーズの「温泉みみず芸者」で初めて使われたって知っていましたか?

ポルノという言葉は東映映画「温泉芸者」シリーズの「温泉みみず芸者」で初めて使われたって知っていましたか?

ポルノというと一般的には日活を連想するのではないかと思いますが、その言葉を作ったのは実は東映なんです。温泉芸者シリーズの第4弾「温泉 みみず芸者」でその言葉は生まれました。全部で6本作られたこのシリーズ、実は大爆笑ものなんですよ。お色気は満載ですが、きっとポルノのイメージが覆されることでしょう。


東映ポルノ

ポルノと言えば日活。日活ロマンポルノが頭に浮かびますよね(70年代に青春を過ごした男性のみ)?
しかし、ちょっと待ってください。東映ポルノをご存知でしょうか?実はポルノという言葉は東映が作ったんです。今となっては東映ポルノと言われてもピンとこない方が多数ではないかと思いますが、最初にポルノという言葉が使われたのが温泉芸者シリーズの「温泉 みみず芸者」でした。

温泉みみず芸者

60年代終わりごろから10年程しか制作されなかった東映ポルノの代表的な「温泉芸者」シリーズをまとめてみました。

温泉あんま芸者

温泉芸者シリーズの記念すべき第一弾は1968年6月28日に公開された「温泉あんま芸者」です。

温泉あんま芸者

監督は石井輝男。脚本は石井輝男と内田弘三です。企画は勿論、東映の名物社長となる岡田茂という最強の布陣です。
石井輝男といえば、一般には、「網走番外地シリーズ」で知られているかと思いますが、その一方で「異常性愛路線」と呼ばれるエログロな東映ポルノを多く監督しているんです。

温泉あんま芸者

初公開年月:1968年6月28日

監督:石井輝男
脚本:内田弘三、石井輝男
出演:吉田輝雄、橘ますみ、三原葉子

温泉あんま芸者

温泉 ポン引き女中

「ボインでカモってガッポリ稼ぐッ!」。思わず笑ってしまう最高のキャッチコピーを持ったシリーズ第2弾「温泉 ポン引き女中」です。

東映 温泉芸者シリーズ 第2弾
*成人指定
1969年6月27日公開 監督:荒井美三雄

温泉 ポン引き女中

温泉こんにゃく芸者

第3弾は、映画「まむしの兄弟」シリーズや「木枯し紋次郎」、「極道の妻たち 危険な賭け」などで知られる中島貞夫が監督を務めた「温泉こんにゃく芸者」です。

東映 温泉芸者シリーズ 第3弾
*成人指定
1970年8月14日公開 監督:中島貞夫

温泉こんにゃく芸者

温泉 みみず芸者

さぁ、出ました。温泉芸者シリーズ第4弾「温泉 みみず芸者」。本作で「ポルノ」という言葉が生まれたのです。

東映 温泉芸者シリーズ 第4弾
*成人指定
1971年7月7日公開  監督:鈴木則文

温泉 みみず芸者

主演の池玲子に付けられた「日本初のポルノ女優」というキャッチコピーが最初とされており、プロデューサーの天尾完次が付けた造語です。

日本ポルノ女優第一号の称号を手に入れた池玲子は、これがデビュー作です。

監督は後のトラック野郎シリーズを大ヒットさせた鈴木則文です。
ところで、本人から断られたそうですが主演は大原麗子でいこうという話だったそうです。とんでもない話ですよね。

温泉スッポン芸者

「日活ロマンポルノは、東映ポルノのまねをした」という発言のある荒木一郎が作詞、作曲を手掛けたシリーズ第5弾「温泉スッポン芸者」は1972年7月の公開でした。

東映 温泉芸者シリーズ 第5弾
*成人指定
1972年7月4日公開  監督:鈴木則文 

出演:杉本美樹、城恵美、潤まり子、女屋実和子

温泉スッポン芸者

笑えます。シリーズ全てに言えることですが、まぁ、笑えます。何と言っても無制限一本勝負のセックス合戦ですからね。山城新伍、由利徹、金子信雄、岡八郎、月亭可朝、川谷拓三などなどが本気でバカをやってます!

テーマ曲は耳に残りますねぇ。主演の杉本美樹が着物姿でヤマハDS5-E250を乗り回すというのもステキ過ぎます。

温泉おさな芸者

シリーズ最終作は1973年の「温泉おさな芸者」です。
主人公は三人の女子高校生で、沖縄旅行の費用を作るためにアルバイトで芸者になってひと騒動起こすというポルノ喜劇です。

東映 温泉芸者シリーズ 第6弾
*成人指定
1973年7月4日公開 監督:鷹森立一

温泉おさな芸者

ポルノと言うと「エロい」、「イヤラシイ」というイメージがあるかと思いますが、いえ、確かにそうなのですが温泉芸者シリーズはそれに加えて笑えます。
ジメジメしていないところが当時も今も人気の秘密なのでしょうね!

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