『死亡遊戯』コミカライズ版は、まるで「『仁義なき戦い』!あまりに低い3階建ての塔で待つ意外な敵とは?

『死亡遊戯』コミカライズ版は、まるで「『仁義なき戦い』!あまりに低い3階建ての塔で待つ意外な敵とは?

黄色いトラックスーツに身を包んだブルース・リーのビジュアルと、その不吉なタイトルが印象的な映画『死亡遊戯』。1978年のゴールデンウィークに日本でも公開された本作により、第二次ブルースリーブームが再び日本に巻き起こることになった!『死亡遊戯』のコミカライズ版を紹介します!


黄色いトラックスーツに身を包んだブルース・リーのビジュアルと、その不吉なタイトルが印象的な映画『死亡遊戯』。『燃えよドラゴン』公開時には、まだ子供で見にいけなかったミドルエッジ世代の方でも、この『死亡遊戯』で改めてブルース・リーにハマったという人も多いのでは?
そこで今回は、あまり知られていない『死亡遊戯』のコミカライズ版について取り上げてみたいと思う。

ブルース・リーの遺作「死亡遊戯」とは?

『死亡遊戯』日本版チラシ

『燃えよドラゴン』への出演により、制作が一時中断したままでいたこの『死亡遊戯』。残念ながら主演のブルース・リーがそのまま亡くなってしまったため、世界中のファンがその完成を待ち望んでいた幻の作品だったのだ。

その後何度と無く撮影再開のニュースと中止が繰り返される中、遂に『燃えよドラゴン』のロバート・クローズ監督により撮影がスタート!リーの生前に撮られたアクションシーンだけでは足らないドラマ部分に、オーディションで選んだそっくりさんを起用するなど、幾多の困難を経て遂に作品が完成!ここに未完の大作『死亡遊戯』は、我々観客の前にその姿を現すことになったのだ。

こうして1978年のゴールデンウィークに日本でも公開された本作により、第二次ブルースリーブームが再び日本に巻き起こることになったのは、ミドルエッジ世代なら良くご存知のはず。第一次のブルースリーブームに乗り遅れた世代にも、彼の魅力を教えてくれた思い出の映画、それがこの「死亡遊戯」だったのだ!

『死亡遊戯』コミカライズ版概略

当時大人気だった鴨川つばめ先生の作品がメインで掲載されていた。

掲載誌の表紙

このコミカライズ版『死亡遊戯』が掲載されたのは、月刊ではなく『週刊少年チャンピオン』の1978年4月15日増刊号。既に『月刊少年チャンピオン』での劇画ロードショー連載は1977年で終了しており、その後はこうした増刊号に映画のコミカライズ版が掲載される様になっていた。

ちなみに作者は、この頃『月刊少年チャンピオン』にアメフト漫画『5ヤーダー』を連載中だった守谷哲巳先生。既に『月刊少年マガジン』でも『空手戦争』を書かれていた守谷先生だけに、見せ場となるアクションシーンは迫力満点!

ただ残念ながら全37ページという短いページ数のため、守谷先生による大胆過ぎるアレンジが炸裂することでも有名な本作。果たしてその驚くべき内容とは、どんな物だったのか?

『死亡遊戯』コミカライズ版内容紹介

『死亡遊戯』コミカライズ版扉絵

まるで日本のヤクザの様な敵の設定

ちなみに撮影中の映画のタイトルは「死亡遊戯」!

映画撮影中に狙われたビリー。自身を死んだことにして、敵に逆襲をかける!

まるで東映のやくざ映画に出て来そうな組織のチンピラたちの脅しを断ったため、主人公で映画スターのビリー・ロウは組織に命を狙われることになる。自身の主演映画の撮影中に殺し屋の襲撃を受けた彼は、自身の死を偽装して単身組織に戦いを挑むのだった。

既に5人も殺しているとは・・・。

敵の幹部を次々殺していくビリー!

敵の本拠地であるビルの前にたむろするチンピラたちに、バイクで突っ込む!

バイクで敵のチンピラを大量に片付けるビリー!

ビリーによる組織への復讐は、映画以上に過激!彼の行く先々で敵の幹部の死体が量産されるという、もの凄い展開になって行く。そんな中、ついに恋人のアンが組織の人質になってしまった。彼女を救出するため、ビリーは単身で敵のアジトにバイクで向かう!

いきなり2階にあの人が!

なんと、バイクに乗ったまま敵のビルに突っ込んだビリー!そのまま2階への階段を駆け上がると、そこにはいきなりあの巨人ハキムがいた!
そう、守谷先生版『死亡遊戯』最大の特徴は、ラストの見せ場である塔の番人たちとの死闘を大幅に省略するという、この大胆なアレンジにあったのだ!

最強の敵もボコ殴り!

何と、敵の本拠地での戦いはこの1回だけ!あまりに衝撃的なこのコミカライズ版の展開には、当時の子供たちも絶句したに違いない。ともかく、やっとハキムを倒し3階への階段を駆け上がったビリーの前に、ついに姿を現したボスのランド。
取りあえず、ここからはやっと映画と同じ展開を見せるのだが・・・。

自殺したかに見えたボスは人形だった!

え、確かこのビルって3階建てじゃ?

まるで高層ビルから落下するかの様なこのシーン。映画でのラストを忠実に再現しているのだが、確かこのビルって3階建てだったはずでは?
何はともあれ、こうしてビリーは人質となっていたアンを無事救出したのだった。

うーん、ページ数の関係だろうか、2階でいきなり登場するハキムといい、最大の見せ場に敵が1人しか登場しないのはあまりにも寂しい、しかも敵のビルが3階建てな上に、その低い屋上から落ちてボスが死ぬとは!

クライマックスの見せ場を大幅に削っても、何故か敵側のヤクザっぽい描写にページ数を割くという独特のアレンジや、『死亡遊戯』のトレードマークとも言えるヌンチャク戦が無い展開で、逆にマニアの間では記憶に残っているのが、このコミカライズ版『死亡遊戯』なのだ。

最後に

いかがでしたか?
まるで日本のヤクザの様な敵のキャラ設定や言葉使いといい、あまりにあっけない塔(実際はビルだが)での戦いといい、守谷先生独自のアレンジが炸裂するこのコミカライズ版『死亡遊戯』。残念ながら、当時人気絶頂の鴨川つばめ先生の過去作品がメインの増刊号に掲載され、その後も一切単行本化されていないので、一般には殆ど認知されていない本作。

欲を言えば、せめて最後の戦いには短くてもいいから、あのヌンチャク戦を登場させて欲しかったのだが、いきなり2階にハキムがいる!という驚きのアレンジや、3階建てのビルから落ちて死ぬ敵のボスなど、コミカライズ版ならではの見所が満載の本作は、今読み返しても非常に楽しめる作品となっている。

幸いこの増刊号自体は古本市場に良く出回るので、興味を持たれた方は是非入手して読んでみては?

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