ターボを極めし者がレースを制する…!『クラッシュ・バンディクー レーシング』の魅力をターボで紹介!

ターボを極めし者がレースを制する…!『クラッシュ・バンディクー レーシング』の魅力をターボで紹介!

『クラッシュ・バンディクー レーシング』は、アクションゲーム『クラッシュ・バンディクーシリーズ』でお馴染みのノーティドッグが開発を担当し、ソニー・コンピュータエンタテインメントが発売したプレイステーション用のレースゲームです。プレステソフトの中でも当時爆発的な人気を博したアクションゲーム『クラッシュ・バンディクー』を題材にしたレースゲームであり、基本システム「ターボ」の使い方が勝敗の鍵を握る…そんなゲームでした。


やりこみ要素のあるステージ

高低差の激しいステージから、ドリフトやターボの技術が求められるステージなど、ステージは様々でした。これらのステージギミックを生かしたショートカットも数多く、一つ一つのコースを徹底的にやり込めます。特にタイムアタックではCPUと対戦することがあり、そのCPUもショートカットを使ってくるので、走り方の参考になると同時にやりこみ度が増しています。

二つのタイムアタック

ストーリーモードで挑戦する「めざせタイムトロフィー」に加え、もう一つのタイムアタックモードである「ひたすらトライアル」が用意されています。
タイムトロフィー獲得を目指す際には、『クラッシュ・バンディクー3』のタイムアタックと同じようにステージのいたるところにタイムを短縮してくれる箱が設置されます。タイムアタックではいかにこれらの箱を壊しつつ、効率の良い走りを行うかの戦略性が求められます。
トロフィーにはサファイア、ゴールド、プラチナの三種類あり、最高位のプラチナトロフィーの獲得のためにはそれらのほぼ全てを壊さねばならず、相当な研究と練習が必要です。
ただし、真のエンディングを見るためにはサファイアトロフィーだけでも問題ありません。上位のゴールドやプラチナは厳しいですが、サファイアの規定タイムはかなり緩めに設定されているため、レースゲームが苦手なユーザーでも十分達成できるようになっています。

一方、「ひたすらトライアル」はタイム箱が一切出現しない、いわゆる普通のタイムアタックです。タイム箱のことを気にせず、純粋な運転技術やライン取り、ターボコンボ等の技術が必要とされます。
こちらのタイムアタックでは所謂ゴーストも出現します。そして最初のゴーストに勝つとさらに速いゴーストが出現し、その走りを参考にすることでさらに良い記録を狙えるようになっていきます。

やり込んだ分だけ現れる、豊富な隠しキャラ

キャラクターのボイスも豊富で、レース中にはあらゆるキャラがターボ時や攻撃時、被弾時、順位変動時などでガンガン喋りまくるので、雰囲気が単調になりません。
キャスティングも有名所を起用しており、鳴き声だけのキャラクターまで一切手抜きは無しです。

『クラッシュシリーズ』はこれ以降も数多く発売されましたが、未だに『レーシング』を超える豪華キャストの作品は存在していないでしょう。

一人で普通に「とにかくレース」、複数人で遊べるバトルモードも二種類搭載

「とにかくレース」ではレーサーとコースはもちろん、CPUのレベルや周回数も自由に選んでレースを行うことができます。本編のカラーダイヤチャレンジと同じく4レースの総合ポイントで順位を競うモードもあり、優勝するとバトルモードの隠しコースが解禁されます。
バトルモードは普通にレースを行う「みんなでレース」と、狭いコースでアイテムを駆使して戦う「みんなでバトル」の2種類。
「みんなでバトル」は勝利条件の設定、出現アイテムの設定が可能で、コースも全7コース(3つは隠しコース)と多めです。

問題点

ターボがシステム的に強力すぎ

あまりにもターボが強力すぎるため、腕の差があると対戦が成立しなくなります。
一応、順位が低いとスピードが上がる・強力なアイテムが出やすくなるなどの救済処置はありますが、その程度ではまず足りません。マリオカートなどの類似するレースゲームとの大きな違いはやはりこの部分でしょう。少なくとも、初めて触る人がある程度経験のある人と気軽に遊ぶのは、このゲームでは難しいでしょうね。

一部のコースに、とんでもショートカットがある

一部、非常に凶悪なショートカットが存在するコースがあり、いざ成功するととんでもないタイムを叩きだせます。バグではありません。一人プレイやタイムアタックなら問題ないでしょうが、これを対戦でやろうものならリアルファイトを覚悟しましょう。

その他

「むじゅうりょくステーション」は仕様により1人用コースになってしまっています。
メモリーカードの空き容量がないとストーリーモードを最初から始められないという点も地味に痛いかも。それ以外では、ラスボスであるエヌ・オキサイドをプレイヤーが使用できないことが残念でした。

総評

もう、これでもかというほど遊び要素がギッシリ詰まっていて、ボリューム満点でした。
トライアルではエヌ・トロピー&エヌ・オキサイドのゴーストとの勝負に燃えまくったものです。

『クラッシュ・バンディクー レーシング』ラクラク最速公式ガイド

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レースゲームの常識を破り、一見バランスが崩壊していそうで絶妙のバランスの上に成り立っている本作は、プレイステーションを代表するレースゲームとして非常に評価が高い作品です。

余談

今作のラスボスであるエヌ・オキサイドは堂々とフライングをします(笑)。今ではファンの間でネタとして語りぐさになっています。初見の人は呆然とするでしょう。

開発陣はレースの研究をするために、「35馬力、最高速度200km/h、0-100km/h加速が4秒、6段変速」のカートに乗り、タイムアタックを行ったという逸話があります。
ちなみにタイムアタックの際、社長の前を他の社員が走っている時、社長が「あいつをミサイルで吹っ飛ばせたら、面白いだろうな」と言ったのが、本作のアイテムにミサイルが登場した理由とのこと。

シリーズ恒例の隠しおまけ動画も収録されています。
今回の内容は着ぐるみのクラッシュとニセクラッシュがレーシングカートを使ったレースを行うというものでした。

よく「マリオカートのパクリ」と言われる本作ですが、実際開発スタッフは『マリオカートが大好きで、マリオカートみたいなゲームを目指した』ことが攻略本でのインタビューで答えられており、ある意味似通っていて当然だったり。もちろんこのゲームにしかない特徴もたくさんありますが。

実は本作は初期シリーズを開発してきたノーティドッグ社が最後に開発した『クラッシュ・バンディクー』でした。版権問題の関係で、『4』以降のシリーズは他社の開発となり、発売元もコナミなどへ変わります。その後、シリーズは凋落の一途を辿ることになります…。
ちなみに本作の開発時点でノーティドッグがクラッシュシリーズの開発を辞めることは決まっていたらしく、エンディングにノーティドッグの社員などの紹介があったのはそのためでした。

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