概要
『クラッシュ・バンディクー レーシング』パッケージ
Amazon | クラッシュバンディクーレーシング | ゲームソフト
あの『クラッシュ・バンディクー』がレースになった!(マリオカートとか言ってはいけない)
宇宙人が地球の侵略に来て、それを阻止するためにレースで対決するというありがちな展開でレースバトルになりました。
『クラッシュ・バンディクー1~3』までは見事に前作の真のエンディングからオープニングへと繋がっているのですが、今回の『レーシング』は全て改められた感じで、いきなり敵宇宙人が宣戦布告する場面から始まります。
個人的には『3』の最後で、あの絶望的な状況から、宿敵コルテックス達がどうやって復活できたのか…というのが気になるところです。
深く考えてはいけません。レースゲームなので。
一応ストーリーも紹介
カートレースが大流行していた地球に一人の宇宙人がやってきた。彼の名は「エヌ・オキサイド」。宇宙最速の称号を持つ凄腕レーサー。
さまざまな星で宇宙最速の称号を賭けてレース勝負を挑み、自分に負けた星の文明を滅ぼすという恐ろしい宇宙人である。
彼は「自分が勝ったら地球の表面をすべて舗装して、自分がぶんどってきた乗り物コレクションの駐車場にし、さらに地球の人々を全員奴隷にして一生車磨きをさせる」と宣言。早速地球の代表レーサーを選出しろと要求。
ほのぼのとしたレース大会は一変、地球の代表を選ぶ大事なレース大会と化した。
ゲームの特徴
ターボを制する者はレースを制する
本作の最大の特徴は、「ドリフトやジャンプ時にアイテムを使用せずにターボを行える」というシステムです。他のレースゲームでも似たシステムはありますが、今作はターボを制する者はレースを制すると言えるほど、ターボの影響が大きいです。
「ジャンプターボ」はある程度の高さをジャンプすることでターボがかかるというもの。大きなジャンプ台はもちろん、細かい凹凸程度でも上手くジャンプすればターボをかけられます。
「ドリフトターボ」は本作をプレイする上で絶対に欠かせない存在です。ドリフト中の追加入力で最大3回まで連続でターボをかけることができ、「ターボ、ターバー、ターベスト」と回数が増すごとに効果も強力になります。
それ以外にはコースにある加速床を使ったターボ、アイテムを使ったターボ、スタート時・復帰時のロケットスタートがありますね。
また、ターボを連続で決めると「コンボ」が繋がります。コンボ数が増えれば増えるほどターボの持続時間が増していきます。
そのため、やりこめばやりこむほど爆発的にタイムを縮められます。コースによってはスタート直後からレース終了まで途切れることなくターボを継続する事も可能です。
これまで敵だったキャラクターも使用可能に
もちろん、歴代『クラッシュシリーズ』でラスボスを務めてきたDr.ネオ・コルテックスも使えます。尤も、その理由は正義に目覚めたのではなく「自分以外の奴に地球を征服されるのが気に入らない」とのことですが…。
キャラそれぞれに応じてカートの性能も変わる
選択時に性能の善し悪しを表すゲージが表示されるので、性能判断も楽です。
見るからに軽そうなキャラは旋回・加速重視、荒っぽそうな奴は最高速重視でそれ以外の性能が悪いなど、見た目でも大体判別できるものになっています。
それら以外にもエンジン音が4種類あるのでそちらで判断することもできます。
条件を満たせば使える隠しキャラの他、通常では出せない操作キャラも存在します。
アイテム要素
ステージに配置されている「?箱」を壊すとアイテムが入手できます。これらのアイテムを有効活用することでトップとの差を縮めたり対戦相手の走行を妨害することができます。こういったキャラクター物のレースゲームのお約束ですね。
アイテムも、コースに設置して誰かが接触すると頭に被さり一定時間で爆発する「爆弾箱」、前方の敵を追尾する「ミサイル」、即座にターボがかかる「ぶっとびブースター」といった普通のアイテムから、必ず一位に命中し設置アイテムでの防御も不可能な「おっかけボール」、敵のスピードを大幅に落とす「びりびりウォッチ」、一定時間無敵+速度上昇+悪路の影響無効の「アクアク(ウカウカ)」といった一発逆転を狙えるアイテムまで様々な種類があります。
また、各所には「リンゴ(シマ箱)」も配置されており、これを取ると少しずつ最高速が上がっていきます。こういう部分に原作らしさがでていますね。10個取ると最高速となり、入手できるアイテムが強力なアイテムに変更(爆弾箱→ニトロ箱、つるつるオイル→あめふりオイル)されたり、性能が強化(ミサイルは弾速と誘導性能が強化、追っかけボールは前にいる全ての敵車を攻撃するようになるなど)されます。ただし、アイテムの攻撃を受けたりコース上の仕掛けに接触したりするとリンゴが減ってしまいます。
レースゲームらしく順位に応じて大まかな出現アイテムも変わります。上位にいると強力なアイテムはまず出ませんが、下位にいればおっかけボールやアクアクといった強力なアイテムが頻繁に出現するため、逆転劇も起きやすくなっています。
また、一人プレイの場合は2~4位程度の中間辺りの順位でも強力なアイテムが出やすくなります。加えてCPUは強力なアイテムをほとんど引かないため、スムーズなコース取りやコンボを繋げるテクニックがあれば妨害をものともせず独走も狙えるというバランスに落ち着いています。
ゲーム画面
評価点
ボリューム満点のおはなしモード
一位を取ることで獲得できる「優勝カップ」に加え、規定タイムより速くゴールすることで獲得できる「タイムトロフィー」、コースに配置されたC、B、Rの三つの文字を取得して一位になる「CBRメダル(CBRとはこの作品の頭文字をとったもの)」、4つのコースを順に走り、総合得点を競う「カラーダイヤ」の収集要素などがあります。
CBRメダルは殆どがメインコースから離れた場所やターボ等で加速しないと取れない場所に配置されており、工夫して取る必要があります。その際にタイムロスが生じ、そのロスを埋めるためのテクニックも必要になってきます。
その他、エリアごとに1対1で競うボス戦、制限時間内にパワーストーンを回収するボーナスチャレンジもあります。
また、おはなしモードでの全体マップは非常に広大なものですが、ロードや処理落ちによるイラつきが起こらないように工夫されていました。
そもそもこのゲームは全体的にロード時間は比較的短めですし。
通常のエンディングに加え、今回も真のエンディングが存在します。通常クリアに必要な優勝カップに加えタイムトロフィー18個(通常コース16種類と条件付きコース2種類)、CBRメダル20個(ボーナスチャレンジの4個を含む)、カラーダイヤ5個が必要となるため簡単には見られません。
内容はレーサーのその後(「ネットショッピング事業が成功」「スタントドライバーになった」など)が紹介され、スタッフロールの後にはクラッシュの歴史を振り返るイラスト集、開発元ノーティドッグの社員の紹介と続きます。あっさりしていた過去作のエンディングに比べると充実していますが、その理由は…記事の最後に。
やりこみ要素のあるステージ
高低差の激しいステージから、ドリフトやターボの技術が求められるステージなど、ステージは様々でした。これらのステージギミックを生かしたショートカットも数多く、一つ一つのコースを徹底的にやり込めます。特にタイムアタックではCPUと対戦することがあり、そのCPUもショートカットを使ってくるので、走り方の参考になると同時にやりこみ度が増しています。
二つのタイムアタック
ストーリーモードで挑戦する「めざせタイムトロフィー」に加え、もう一つのタイムアタックモードである「ひたすらトライアル」が用意されています。
タイムトロフィー獲得を目指す際には、『クラッシュ・バンディクー3』のタイムアタックと同じようにステージのいたるところにタイムを短縮してくれる箱が設置されます。タイムアタックではいかにこれらの箱を壊しつつ、効率の良い走りを行うかの戦略性が求められます。
トロフィーにはサファイア、ゴールド、プラチナの三種類あり、最高位のプラチナトロフィーの獲得のためにはそれらのほぼ全てを壊さねばならず、相当な研究と練習が必要です。
ただし、真のエンディングを見るためにはサファイアトロフィーだけでも問題ありません。上位のゴールドやプラチナは厳しいですが、サファイアの規定タイムはかなり緩めに設定されているため、レースゲームが苦手なユーザーでも十分達成できるようになっています。
一方、「ひたすらトライアル」はタイム箱が一切出現しない、いわゆる普通のタイムアタックです。タイム箱のことを気にせず、純粋な運転技術やライン取り、ターボコンボ等の技術が必要とされます。
こちらのタイムアタックでは所謂ゴーストも出現します。そして最初のゴーストに勝つとさらに速いゴーストが出現し、その走りを参考にすることでさらに良い記録を狙えるようになっていきます。
やり込んだ分だけ現れる、豊富な隠しキャラ
キャラクターのボイスも豊富で、レース中にはあらゆるキャラがターボ時や攻撃時、被弾時、順位変動時などでガンガン喋りまくるので、雰囲気が単調になりません。
キャスティングも有名所を起用しており、鳴き声だけのキャラクターまで一切手抜きは無しです。
『クラッシュシリーズ』はこれ以降も数多く発売されましたが、未だに『レーシング』を超える豪華キャストの作品は存在していないでしょう。
一人で普通に「とにかくレース」、複数人で遊べるバトルモードも二種類搭載
「とにかくレース」ではレーサーとコースはもちろん、CPUのレベルや周回数も自由に選んでレースを行うことができます。本編のカラーダイヤチャレンジと同じく4レースの総合ポイントで順位を競うモードもあり、優勝するとバトルモードの隠しコースが解禁されます。
バトルモードは普通にレースを行う「みんなでレース」と、狭いコースでアイテムを駆使して戦う「みんなでバトル」の2種類。
「みんなでバトル」は勝利条件の設定、出現アイテムの設定が可能で、コースも全7コース(3つは隠しコース)と多めです。
問題点
ターボがシステム的に強力すぎ
あまりにもターボが強力すぎるため、腕の差があると対戦が成立しなくなります。
一応、順位が低いとスピードが上がる・強力なアイテムが出やすくなるなどの救済処置はありますが、その程度ではまず足りません。マリオカートなどの類似するレースゲームとの大きな違いはやはりこの部分でしょう。少なくとも、初めて触る人がある程度経験のある人と気軽に遊ぶのは、このゲームでは難しいでしょうね。
一部のコースに、とんでもショートカットがある
一部、非常に凶悪なショートカットが存在するコースがあり、いざ成功するととんでもないタイムを叩きだせます。バグではありません。一人プレイやタイムアタックなら問題ないでしょうが、これを対戦でやろうものならリアルファイトを覚悟しましょう。
その他
「むじゅうりょくステーション」は仕様により1人用コースになってしまっています。
メモリーカードの空き容量がないとストーリーモードを最初から始められないという点も地味に痛いかも。それ以外では、ラスボスであるエヌ・オキサイドをプレイヤーが使用できないことが残念でした。
総評
『クラッシュ・バンディクー レーシング』ラクラク最速公式ガイド
クラッシュ・バンディクーレーシング ラクラク最速公式ガイド | ファミ通 |本 | 通販 | Amazon
レースゲームの常識を破り、一見バランスが崩壊していそうで絶妙のバランスの上に成り立っている本作は、プレイステーションを代表するレースゲームとして非常に評価が高い作品です。
余談
今作のラスボスであるエヌ・オキサイドは堂々とフライングをします(笑)。今ではファンの間でネタとして語りぐさになっています。初見の人は呆然とするでしょう。
開発陣はレースの研究をするために、「35馬力、最高速度200km/h、0-100km/h加速が4秒、6段変速」のカートに乗り、タイムアタックを行ったという逸話があります。
ちなみにタイムアタックの際、社長の前を他の社員が走っている時、社長が「あいつをミサイルで吹っ飛ばせたら、面白いだろうな」と言ったのが、本作のアイテムにミサイルが登場した理由とのこと。
シリーズ恒例の隠しおまけ動画も収録されています。
今回の内容は着ぐるみのクラッシュとニセクラッシュがレーシングカートを使ったレースを行うというものでした。
よく「マリオカートのパクリ」と言われる本作ですが、実際開発スタッフは『マリオカートが大好きで、マリオカートみたいなゲームを目指した』ことが攻略本でのインタビューで答えられており、ある意味似通っていて当然だったり。もちろんこのゲームにしかない特徴もたくさんありますが。
実は本作は初期シリーズを開発してきたノーティドッグ社が最後に開発した『クラッシュ・バンディクー』でした。版権問題の関係で、『4』以降のシリーズは他社の開発となり、発売元もコナミなどへ変わります。その後、シリーズは凋落の一途を辿ることになります…。
ちなみに本作の開発時点でノーティドッグがクラッシュシリーズの開発を辞めることは決まっていたらしく、エンディングにノーティドッグの社員などの紹介があったのはそのためでした。
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。
出典元はコチラです。
クラッシュ・バンディクー レーシング - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ