PlayStationは今年で23周年!

伝説の初代プレイステーション
PlayStation (ゲーム機) - Wikipedia
プレイステーション(略称はPS、PS1またはプレステ)は、1994年12月3日に発売された家庭用ゲーム機です。発売元はご存知ソニー・コンピュータエンタテインメント
据え置き型としては初めて累計出荷台数が1億台を突破した家庭用ゲーム機です。
仕事で使うコンピュータを「ワークステーション」と呼ぶことに対して、遊びで使うコンピュータという意味で「プレイステーション」に決めたというのが名前の由来とされています。
ソフトウェア媒体として採用されたCD-ROMは従来のROMカートリッジと比較してデータへのアクセス速度が劣りますが(つまりロード時間が発生する)、大容量、低価格、量産時間の短縮といった利点があり、コンピュータゲームの表現方法から流通にまで幅広く影響を与えました。
当時のCMを紹介
『風のクロノア door to phantomile』の概要
風のクロノア door to phantomile - Wikipedia

初代『風のクロノア』パッケージ
Amazon | 風のクロノア | ナムコ
1997年にナムコから発売された作品です。
発売当時はあまり注目されていなかったのですがその内容は評価され、じわじわと着実にファンの数を増やしていきました。
本作のディレクター・吉沢秀雄氏によると、開発当時「ゲームのストーリーは雰囲気作りのためのおまけ」という風潮が業界にはあり、それに対する疑問から「ゲームでしか描けないストーリーを作りたい」と考え、本作のオープニングとエンディングを思い付いたとのことです。
あらすじ
夢の世界ファントマイルに住む主人公の少年クロノアは、相棒であるリングの精ヒューポーとともに、歌姫レフィスをさらい全ての夢を悪夢に変えようと企む魔王ガディウスの野望を止めるべく冒険の旅に出る。
特徴
どんなゲーム?
クロノアを主人公に、ヒューポーが宿ったリングから射出する風玉で敵キャラを風船のように膨らませ、その敵を使ってジャンプしたり、別の敵や仕掛けにぶつけることで進んでいくというアクションゲームです。グラフィックはポリゴンですが3D化全盛の時代としては珍しい横スクロールアクションゲームでした。操作は2Dの横スクロールアクションなのですが、3DCGで表現されており、フィールドに奥や手前の奥行きの概念があったり、進む毎にカメラアングルが大きく変化したりと、3Dならではの構成、演出になっていました。

ゲーム画面(Wii リメイク版)
Amazon | 風のクロノア door to phantomile | ナムコ
基本的な操作とシステム
主人公の相棒ヒューポーのリングの力で敵を膨らませ、捕まえて投げるというのが基本アクションです。方向キー以外のボタンはジャンプとリング操作の二つしか使いません。
捕まえた敵を踏み台にして二段ジャンプすることもでき、ジャンプした際には真下に敵を蹴飛ばします。これを利用しないと倒せない敵や到達できない足場があります。
ザコ敵は捕まえて投げる毎に画面奥や手前から出現して適宜、補充されるため、敵を投げる必要がある場所で敵をムダに倒してしまって詰むということもありません。
その他
全面クリア後のセーブデータで再開するとステージセレクトが可能になります。
また、各ステージに存在する悪夢に囚われた住人たちを全て救出すると、エクストラステージが解禁されます。1週目で全員救出できなくてもクリア後に残った全員を救出すればOK。
また、エクストラステージを全て制覇するとサウンドテストモードが解禁されます。
評価点
雰囲気を大事にしている
このゲームの世界観を大事にする姿勢と、丁寧なつくりの演出面には素晴らしいものがあります。
例えば、登場人物の話す言葉はこの世界独自の言葉(ファントマイル語)が終始使われているため(プレイヤーは字幕で意味を確認して理解する)キャラの掛け合いに現実臭さを感じることはまずありません。
ではキャラの発する言葉に役割はないかというとそうではなく、意味をあえてわからないようにすることで悲しみや怒りが普通の日本語よりも顕著に表現され、声優さんの演技力の高さも相まって場面場面のキャラクターの感情がより強く訴えかけてくるのです。
現実感を排する為に声優さんのクレジットまで敢えて載せないほど徹底されています。
世界観を大切にしたグラフィックと音楽
グラフィックもカラフルながら優しいタッチで描かれており、喋る動物風のキャラクターたちや、幻想的な月の国、滝や湖面の美しい水の国といったファンタジーもの定番のステージとあいまってまるで童話の世界を冒険しているかのような臨場感を感じることができます。主人公クロノアはもちろん、雑魚敵ですら可愛くデザインされています。
ただ、終盤になると不気味でグロテスクな雑魚敵も多くなっていき、特に最終ボスは非常に醜悪な容貌でした。
音楽ですが、ファンタジー調の幻想的な色合いと、民族調の旋律が混じったようなオリジナリティ溢れる風味で、主張しすぎることなく世界観によく溶け込んでいます。単体の曲としても名曲が多く、4番目のボス戦のテーマ『baladium's drive』は屈指の人気を誇っています。(Wiiのリメイク版のCMでも流れたほど)
同じBGMでも建物の中と外では主旋律の音量が違ったり、ステージのギミックの変化に合わせて違う曲に切り替えたり、ステージ内に捕らわれた各ステージの住人を助け出すことでマップ画面のBGMのパート数が増えてにぎやかに変化していくなど、音楽を用いた演出も目立たないながら秀逸でした。
シナリオの評価
中盤までの展開はオーソドックスで易しめなものですが、中盤以降は登場人物が殺されてしまったり、相棒の正体が明かされたりと重い内容や意外性のある展開も入ってきて、単なる王道と思わせないテイストになっていきます。
そして、何よりファンの間で語り草にされているのが、その衝撃的なエンディングです。
こればっかりはネタバレになってしまうので、是非、ご自分の目で確かめてみてください!
非常にシンプルな操作
『星のカービィ』(敵を吸い込んで吐き出す)や『ヨッシーアイランド』(敵を飲み込んで卵にして投げる)を髣髴とさせるわかりやすい操作で、誰にでも簡単に動かせます。
複雑な操作は全くありませんが、それでも十分と感じられるように丁寧に作りこまれており、バグも少なく、ストレスを感じることなくプレイできます。
ゲームシステム面での主張があまり強くないのも、世界観の印象を強く残すのに一役買っていますね。
ステージの難易度も低くアクションに手馴れた人には物足りないかもしれませんが、オーソドックスで人を選ばないお手軽なものです。ライトユーザーでもとっつきやすい内容であり、世界観やストーリーを味わうのにちょうど良い塩梅と言えるでしょう。(あくまで個人的な意見です)
だからといって極端にぬるいわけでもなく、序盤から終盤にかけて徐々に難しくなっていき、謎解きやアクションにも応用が必要になっていきます。
総じて、難易度自体は非常にバランスよく調整されています。
実際のゲーム画面
問題点
ボリュームが少ない
慣れてしまえば5、6時間程度でクリアできます。
クリア後の隠しステージも一つしかなく、即死トラップは多いものの難易度が高いとは言いづらいです。
総じて難易度は低めの設定ですが、スイッチの起動などには多少頭を使わないとなかなか起動できずタイミングもややシビアでした。
総評とまとめ
ハードなゲーマーにはボリューム不足が感じられるかもしれませんが、単純な操作と易しめの難易度により幅広い層を取り込めた作品です。
さらに緻密に練られた世界観とストーリー、そしてそれらをしっかり踏まえた演出は多くのプレイヤーを虜にしました。
近年ではハード性能の向上などもあって映画的な演出や世界観、ストーリーを重視するゲームが増えてきましたが、現在と比較すれば限られた性能である初代プレイステーションというハードで、ゲームならではのストーリーと演出を打ち出した本作は、いわゆる「雰囲気ゲー」の金字塔と言っても過言ではないでしょう。
このゲームで何より重視すべきは世界観とシナリオです。
本作に多くのファンを作り、名作と評された要因はそこにあります。
やや易し目ですが単純な操作でとっつきやすく、世界観とストーリーが練られた良作でした。
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。
出典元はコチラです。
風のクロノア door to phantomile - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ