用途を変えてブレイクした商品あれこれ

用途を変えてブレイクした商品あれこれ

この頃は世の中に色々便利な物が溢れている感がありますね。でも商品開発・発売当初は本来はまったく別個の使用目的だったのが何故か他の用途で大ブレイクした商品があります。そのような意図していない使われ方で有名になった商品をご紹介します。


元は「海苔」の千切り専用だった『シュレッダーハサミ』?!

コンパクトなはさみタイプなので、手軽にサッと使えます。銀行の明細票、重要書類などもその場で切ることができ、個人情報を守ります。明細書や領収書であれば一度に2枚、はがき・名刺の厚さであれば1枚裁断することができます。

シュレッダーハサミ

新潟県三条市は、刃物の街として有名な町だが、この地でアーネスト株式会社が作っていたのが上記のようなハサミ5丁を重ね合わせたような商品だった。これは、何のために作られたのか??
実は、最初は全国のそば屋さんなどの飲食店で料理具材として使用される”きざみ海苔”を準備するための道具だったのだ。でも、この商品はあまりヒットしなかったのだ。

どうすればこの商品が売れるのか頭を悩ませていたアーネスト株式会社は、ある時、顧客から「この商品をシュレッダーとして使うことはできますか?!」という問い合わせを受けたのだ。そこで、ヒントを貰い商品テストの後、同じものではあるが、ハサミの柄の色だけ変えて ”シュレッダー用”として売り出した所、ヒット商品になったそうだ。
ちなみに、柄の色が「赤」は”きざみ海苔用”で、「青」が”シュレッダー用”らしい。

強けりゃ良いってもんじゃない物も絶対にある!!→ 『付箋』

付箋(ふせん、附箋とも)は、メモ書きを一時的に文書・書籍・封筒・机などに貼り付ける小さな紙。本来は、貼り付け対象の文書等に、糊かセロハンテープでメモ用紙程度の小紙片を貼付するものである。しかし近年では、糊やテープを用意しなくても貼ったり剥がしたりできる市販製品を指すことも多く、後述する3M社の製品「ポスト・イット」が近年では付箋の代名詞ともなっている。

付箋紙

最初の糊付き付箋製品であるポスト・イット (Post-it) はアメリカの化学メーカー3Mによって開発された。1969年、同社の研究員スペンサー・シルバーは強力な接着剤を開発中に、たまたま非常に弱い接着剤を作り出してしまった。当初この弱い接着剤は用途が見つからなかった。

1974年に同社研究員アーサー・フライが本の栞に応用できないかと思いつき、1977年には試作品が完成、テスト販売では当初苦戦するが、大企業の秘書課に配られた試供品が好評を博し、1980年の全米発売につながる。それ以降、ポスト・イットは世界中に広まり、現在では100ヶ国以上で販売されている。
偶然から大発明を生む「セレンディピティ(偶察力)」の典型な例であり、まさに適材適所である。

元は戦場などで銃弾や火薬などを湿気から守るために開発された『サランラップ』!!

サランラップ (Saran Wrap) は、食品用ラップフィルムの商品名。 サランとサランラップは多くの国ではダウ・ケミカル(アメリカ合衆国)の登録商標だが、日本では同社と旭化成が共有する登録商標(第706999号ほか全5件)となっている。 日本においては旭化成ケミカルズが製造し、旭化成ホームプロダクツが販売している。同様の商品としてクレラップ(呉羽化学(現・クレハ)にやや遅れたが、1960年に発売開始された。

サランラップ 22cm×50m

20世紀初頭よりアメリカでは合成樹脂の研究を熱心に進めていたが、その研究の成果が(ポリ塩化ビニリデン)という形で実を結び、この合成樹脂を初めは戦争で活用されるようになった。
この合成樹脂は、太平洋戦線で兵士を悩ませた蚊から身を守るための蚊帳、ジャングルを行進する兵士を水虫から守る靴の中敷き、銃や弾丸を湿気から守るための包装フィルムなどが、主な用途だったそうだ。
やがて戦争は終ったが、この合成樹脂フィルムの商業用用途がなかなか見つからずにいた。

ある日、この合成樹脂フィルム製造メーカーに務めていたラドウィック、アイアンズの二人は、妻を伴って近所の人々とピクニックに出かけた。
ラドウィックの奥さんは、たまたま夫が会社で作っていたフィルムにレタスを包んで持っていきました。すると「このラップとてもきれい。どこで手に入れたの?」「私も欲しい。どこで売っているの?」と大変な評判になってしまったそうだ。
そこでラドウィック、アイアンズの二人は驚き、早速翌日上司に報告し、クリング・ラップ・カンパニーを設立して開発に着手し、ダウケミカル社から取り寄せた樹脂のロールを紙管に巻き付けて箱詰めし、サランラップ第1号が完成したのだ。す。
完成すると近郊の都市でも試験的に販売され、結果は上々でした。名前もラドウィック、アイアンズの二人の妻サラ(Sarah)とアン(Ann)にちなんで「サランラップ」と決定された次第だ。

カウボウイの練習用だったものがフィットネスに!!→『ロデオマシン』

特にウエストの引き締め効果があるとかないとか??

パナソニック(Panasonic) 乗馬フィットネス機器 ジョーバ

カウボーイ (Cowboy) と呼ばれた牛移送業に携わった労働者や、スペイン語で“vaquero(バケーロ)”と呼ばれた牧童などが、ラウンドアップ(round-up : 原野で野生化した牛や放牧地にいる牛を一斉に捕らえること)で集めた牛の焼き印押しや出荷などの作業終了後に、自慢の腕を披露する遊びから始まったスポーツ競技だ。
初めは、ロデオに参加する人々が普段練習するために『ロデオマシン』が導入されたのだが、だんだん一般人も遊びで乗るようになり、また、普段使わない筋肉を鍛えることが分かり、シェイプアップ効果もあることから、特に女性のフィットネスに利用されるようになった。

実際のブル・ライディング同様に片手でマシンのハンドルをつかみ、もう片手を上に挙げて乗ることでロデオ気分を味わえる。機械による動きなので揺れの度合いや速度などを自由に調節できる一方で、当然ながら実際の牛の動きとは異なる部分がある。
アミューズメント施設やレストランなどで遊び用に設置されるケースが多いほか、日本では「ダイエットに効果がある」などとして家庭用にカスタマイズされた製品が通信販売などで販売されている。

『ウォシュレット』は、TOTOが販売する温水洗浄便座の登録商標名だった!!

『ウォシュレット』は、TOTOが販売する温水洗浄便座の商品名であり、1980年6月に発売以来、2011年1月には累計販売台数が3000万台を突破した。温水洗浄便座では高いシェアを誇り、INAX(現・LIXIL。同社の名称はシャワートイレ)や他社製の同種類のものも含め『ウォシュレット』と呼ばれるほど定着しているが、『ウォシュレット』の名称は元来TOTOの登録商標(日本第1665963号など)である。

TOTO ウォシュレット Kシリーズ 貯湯式温水洗浄便座 【脱臭機能付】ホワイト

実は『ウォシュレット』の原型になる温水便座そのものは日本の発明ではなく、アメリカで痔の患者・障害者のために発明されたものだったが、1960年代にTOTOがコレを輸入販売を始める。しかしこの商品には問題が多々あった。例えば、アメリカ人の体型にあわせて作られたため、お湯がうまく尻に命中しなかったり、温度調節できなくて尻が火傷することもあったという。そこで日本人向けの温水便座をということで開発されたのが『ウォシュレット』であった。社員の肛門の位置を調べたり、100V電撃パンチを食らうなど社員による文字通り体を張った努力の結果、『ウォシュレット』は完成したのだ。

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