在日外国人のリアルと恋【月はどっちに出ている】を振り返る。 (page 2) - Middle Edge(ミドルエッジ)
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「女優」として成功した数少ない外国人のひとり。
今も昔も「タレント」として活躍した外国人女性は多いですが、映画をはじめとする「女優」として成功した外国人女性は数少ないと思われます。
最近ですと、NHK「マッサン」で活躍した、シャーロット・ケイト・フォックスさんが思い浮かぶくらいです。
デビュー作「あふれる熱い涙」。

デビュー作「あふれる熱い涙」。
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「冬彦さん」のイメージが強烈な佐野史郎さんと共演。豪華なキャストです。
「愛という名のもとに」
浜田省吾の「悲しみは雪のように」のテーマソングが今でも耳に残る1992年の大ヒットドラマ「愛という名のもとに」で、一躍その名が日本中に知れ渡ります。
そして、「月はどっちに出ている」に出演。
映画は詳しくない私でも、この映画のタイトルは知っています。
WOO CHILD - 見ごろ聴きごろ歌いごろ~♪
人気商売の宿命。売れると叩かれる。
当時のことを振り返った番組があります。
その中で、ルビー・モレノさんは、「確かにあの頃はテングになっていた」と語っています。
そうした人を襲うのが、「アンチ」という存在。
多額の借金にドタキャン騒動……日本の映画賞総なめから転落したトップ女優 - エキサイトニュース(2/3)
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実力があっても、人気が爆発して、お金が入ってくると、周囲にチヤホヤしてくる人が増えてきます。
その誘惑に、彼女も逆らえなかったようです。
元ホステスなどという肩書は、その女優さんの実力とは何の関係もないことだと思いますが、お金の力に負けてしまったのは、彼女だけでなくいろいろな有名人が陥る「ワナ」のようなものですね。
今までに経験したことのない額の収入が突然入ってくると、使い方をマスターしていない人は上手にお金を使えずに、浪費などで壊れていく場合が多いようです。
当時の公式プロフィール。
当時の公式プロフィールは、「フィリピンの旅行会社のOLで、日本を旅していた時に、スカウトされた。」というものだったようです。
男性ファンに向けてももちろん「結婚歴なし」と公言。
確かにその美貌からすれば、納得のいくプロフィール。
ところが・・・。
実際は、18歳の頃から東京都内のフィリピンパブで働いていた元ホステスで、デビュー前にすでに2回の結婚と、お子さんもいるということがマスコミに暴露されました。
先ほども言ったように、その事実自体は、彼女の女優としての才能を阻害するものでは決してないと思います。
しかし「清純」というイメージは、確かに損なわれてしまうでしょうね。
今の時代であれば違っていたかも、とも述べている。
彼女は、「経歴を”詐称”するつもりはなかった。」と述べています。
「だって、せっかく人気が出たのに、わざわざ結婚歴や子供がいるなんて言わないわよ。」と。
極めて正当なことだと思います。
「今だったら、フェイスブックやブログなど、情報発信する手段が多様化しているので、自然なかたちで公表したかもしれない。」と。
インターネットがない時代だからこその、スキャンダルだったのかもしれません。
起死回生を狙った写真集を出すも、一過的に。
人気が急激に上がった分、バッシングによる人気凋落の落差も激しいものでした。
そこで、起死回生を狙って、写真集を出します。
しかし、既にバッシングを受けて、人々の目から姿を消していたルビー・モレノという人物にまた人気を呼び戻すには、タイミングが遅かったのでしょう。話題は一過性に終わりました。

写真集。
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日本に居場所を失い、祖国に戻る。
1995年9月、日本に居場所を失った彼女は、逃げるように、家族のいるフィリピンへ戻ります。
その日は彼女の映画の代表作「月はどっちに出ている」のイベントが大阪であったのですが、それをドタキャンしてまでフィリピンに戻ってしまう道を選びました。
さらなる悲劇が。
なぜそこまでしてフィリピンに戻ったかというと、母国に預けていたお子さん・リズちゃんに会いに行くためだったようです。
リズちゃんは、重度の障害を負う身だったようです。
会えたのもつかの間、リズちゃんはほどなくしてこの世を去ってしまいました。
お子さんを亡くすということは、母親にとってどんなにつらいことか、想像ができます。
4度目の結婚をし、今は日本に住んでいるそうです。
2000年に、日本の商社マンと4度目の結婚をし、東京で、身寄りのない子供たちへ、演技や歌などを教える生活を送っているというルビー・モレノさん。
母国から離れて日本でホステス、そして女優として大成功、しかし慢心により凋落、お子さんとの早すぎる別れ、そして今、日本でようやく穏やかな暮らしを手に入れたであろうと思います。
お子さんに演技や歌を教えているという今。
そこから、第二のルビー・モレノが登場する日を期待したいと思います。

著書:「悲しい国、ニッポン」ルビー・モレノ著。
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