Firebird
最近の若者はあまり車に興味がないらしい。中でもアメ車の人気はかなり低く、それは魅力に乏しいからだとか。果たして本当にそうか?
車の魅力とは、燃費?安全性?価格?、確かに日常の足と考えた場合にはそれらは重要なことでしょう。しかし、それだけか?
車を走らせる喜びと考えた場合には、アメ車はとびっきり面白い!70年代は特にそうでした。その代表がファイヤーバードですね。そう、トランザムです。

1977年型ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム
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370馬力に角型四灯の「イーグルマスク」。く~、おじさんには、もう、たまりません。燃費悪いんだろうなぁと思わせるに十分な迫力!
こいつでスピンターンを決めてみたいなと何度思ったことか。。。
一生に一度はこの車を思うままに操ってみたいと思った男は数知れません。
しかし、現実的にはなかなか難しい。
代わりに、この1977年型ポンティアック・ファイヤーバード・トランザムを思う存分走らせまくる痛快この上ない映画があります。1977年公開のアメリカ映画「トランザム7000」がそれです。
男の夢とロマンを乗せた極上のカーアクションが楽しめますよ。
Smokey and the Bandit

トランザム7000
トランザム7000 : 作品情報 - 映画.com
あえてストーリーを書く必要もないほどに単純というか、シンプルな物語です。言ってしまえば荷物を届ける。それだけの話です。
車のカッコよさをひたすら見せるためだけに制作された映画と言ったほうがいいかもしれません。
とにかく観てください!1977年型ポンティアック・ファイヤーバード・トランザムの疾走する雄姿を!!
如何ですか?スピンターン最高でしょう?
意外なのは音楽です。なんとカントリーなんですよね。これがまた何ともいい感じ!
音楽を担当したのは、ビル・ジャスティスとジェリー・リードです。
ところで、「トランザム7000」に出てくるのは何もポンティアック・ファイヤーバード・トランザムだけではありません。ジャスティスという保安官が乗る1977年型ポンティアック・ル・マンや、他の警官が乗る1975年型プリムス・フューリーがパトカーとして使われ激しいカーチェイスを繰り広げます。
そして主人公の相棒が乗るのが1974年型ケンワース・W900A。18輪の大型トラックなんですが、これがまたとんでもなくカッコいいんです。

1974年型ケンワース・W900A
アメリカ大陸をこんな大型トラックで突っ走ると気持ちいいでしょうね。映画ではこうしたトラック野郎たちの連携も見どころのひとつとなっています。
走るだけの物語とは言ったものの、まぁ、それでけと言うことではありません。ラブシーンもあります。
走ってる途中で何と花嫁をピックアップするのです。そして2人は恋に落ちるのですが、結婚式場から逃げ出した花嫁の相手と言うのが保安官の息子だったことから物語は思わぬ方向に。。。
カーチェイスでハラハラ、ドキドキしつつも、「トランザム7000」にはユーモアがあります。笑えます。なので観終わるとスカッとすること請け合いです。
これだけ激しいアクションにも関わらず、映画の中に死人は出ませんし、基本的に登場人物はいい人ばかりです。
ラストもさわやかですよ。主人公は犯罪者なんですけどね。
70年代、80年代には多かったのですが、最近はこうした能天気な映画が少なくなりましたね。もちろんシリアスなものもいいんですけど、世の中が世知辛くなってるからでしょうか。少し残念な気がします。
車好きのために車の面白さを全力で描くという、そういった映画がこれからも出てくることを祈ります。
Staff&Cast
伝説のトラッカー、バンディットを演じたのは名優バート・レイノルズ。トラックの援護と囮役としてトランザムを飛ばしまくり大活躍します。

バート・レイノルズ
そして相棒のスノーマンを演じたジェリー・リード。大型トラックのカッコよさを思い知らされました。

ジェリー・リード
監督は、カーアクション映画の巨匠、ハル・ニーダムです。この後、同じくバート・レイノルズと組んで「キャノンボール」を世界的に大ヒットさせています。

ハル・ニーダム
尚、「トランザム7000」は世界的に大ヒットし、「トランザム7000VS激突パトカー軍団」、「トランザム7000 Part3 」といった続編が制作されています。