『ガンプラり歩き旅』その26 ~2001年、1/144 ガンダム3度目への旅~

『ガンプラり歩き旅』その26 ~2001年、1/144 ガンダム3度目への旅~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をする大好評連載の第26回は、『機動戦士ガンダム』(1979年)主役メカ・ガンダムの2001年バージョンです!


その、筆者の印象と困惑が間違っていなかったことを、アニメ評論家の氷川竜介氏が「ウェブアーカイブ 月刊アニメージュ【公式サイト】氷川竜介のアニメ重箱の隅 第6回 セル画の色味が再現された劇場版ガンダムDVD-BOX 2007.011.25」で、こんなことを書き記していたので、心底安心した。

「たとえばガンダムの胸はオリジナルのセルの色味では、よく商品化されている藍色ではなく、抜けるようなスカイブルーなのである」

まさに、我が意を得たり。
だがそうなると、ただの意地なのか、そうする方がベターだと何かの根拠で決め打ちしてしまったのか、バンダイは頑なにガンダムの胸は、インディブルーだと主張し続けてきたことになる。

モビル・アーマーグラブロを相手に水中戦で戦う!

しかし。しかしである。
なんだかんだ言いながら「解像度が上がる」というのは、オールドファンにとって逆風だけというわけでもない。後々に紹介するが、同じガンダムでも、近年のHGUC 191 ガンダムや、1/144 ORIGINガンダム等のブルーは、スカイブルーで成型されるようになったのだ(もっとも、ORIGINガンダムにおいて、当時の「彩色間違い」をそのまんま固定設定にした“黄色いアンテナ”は、さすがにどうなのよと苦笑するが(笑))

かように、バンダイは「ザクのグリーン」だけではなく「ガンダムのブルー」も(微妙なことを言えばホワイトも)、キットの数だけ選択肢があるというメニューを用意するようになったのだ。

ジャブロー内で、ザクを撃ち抜く!

しかし、そうなると複数あるガンダムキットのうち、どれをこの再現画像シリーズの主役に選ぶのであっても、キットの成型色に任せておくと、個々にあまりにも色味が違ってしまい、ただでさえ解像度の差で同じガンダム同士でも違和感が発生しやすいにもかかわらず、ガンダムで一番目立つ青味にギャップがあり過ぎると、見ていただく方々の気分を分断させてしまうことになるが、それは本末転倒である。

ならば、発想を逆転させて、現状のスカイブルー成型色のカラーリングで歴代のキットの青(だけじゃなく、赤と黄色も)を塗装で統一させてしまえば、視覚上の色彩情報量は統一できることになる。
なので、これ以降製作するガンダムに関しては、赤と黄色に関してはキャラクターレッドとキャラクターイエロー、手首に関しては濃緑色、武装に関してはミディアムブルー、白に関してはクールホワイト、そして肝心の青に関しては、ガンダムカラーのUG14 MSライトブルーを、統一フォーマットとして用いることに決めた、今決めた。

オープニングから。コア・ファイターとの合体完了! さぁ出動だ!

その上で。
あくまで解像度を、アニメ版に近い位置まで落とすという目的で。
ガンダム終了後のロボットアニメデザインで、主流になった「関節パーツだけ装甲とは別の色(主にグレー)」の固定概念を一度払拭したいので、今回の一連のHGUC制作に関しては、関節を本体装甲の腕、脚と同じカラーで塗装することにした。
具体的なことを言えば、各四肢関節部は、ガンダムはホワイトで、量産型ザクはライトグリーンで、シャア専用ザクやシャア専用ゲルググはシャアピンクで塗装するのだ。
例外は、元から関節部だけ違う色でアニメの彩色設定が出来上がっていたガンキャノンだけかと思われる。

そうして完成したHGUC ガンダムは、確かに言われてなるほどの大河原体型を誇り、HG MG以降の流れにはない、どっしりとした威風堂々のガンダムぶりである。
そういう意味での完成度は高く、しかし問題は「当時のアニメ版は、大河原体型と安彦体型の、2種類のガンダムが一つの作品の中で同居している」だったりするのではあるが……。
以降、続く。

市川大河公式サイト

関連する投稿


SDガンダム外伝の「黄金神話」のカードが、全種プリズム箔押し仕様の「スペリオルドラゴンエディション」で復活!!

SDガンダム外伝の「黄金神話」のカードが、全種プリズム箔押し仕様の「スペリオルドラゴンエディション」で復活!!

バンダイナムコグループ公式通販サイト「プレミアムバンダイ」にて、「SDガンダム外伝」シリーズより『新SDガンダム外伝 黄金神話 スペリオルドラゴンエディション』が発売されます。


放送開始から40周年!『金曜ロードショー』の初代OP映像がまさかのプラキット化!!

放送開始から40周年!『金曜ロードショー』の初代OP映像がまさかのプラキット化!!

ホビー通販大手の「あみあみ」より、メーカー「スタジオシュウトウ」が展開する『金曜ロードショー プラキット』が現在予約受付中となっています。


「新機動戦記ガンダムW」より、30周年を記念したフィギュア『ヒイロ・ユイ&リリーナ・ピースクラフト』がリペイント再販!!

「新機動戦記ガンダムW」より、30周年を記念したフィギュア『ヒイロ・ユイ&リリーナ・ピースクラフト』がリペイント再販!!

ホビー通販大手の「あみあみ」にて、メーカー「メガハウス」が展開する『アルファオメガ 新機動戦記ガンダムW ヒイロ・ユイ&リリーナ・ピースクラフトセット 30th Anniversary リペイント再販』が発売されます。


「機動戦士ガンダム」より『ジオン公国軍 ノーマルスーツ』がジャージになって登場!!

「機動戦士ガンダム」より『ジオン公国軍 ノーマルスーツ』がジャージになって登場!!

公式キャラクターコスチュームやアパレル・グッズの企画、開発、製造を行うコスパより、『機動戦士ガンダム』新作アパレルが発売されます。


「機動戦士ガンダム」より『地球連邦軍』『ジオン公国軍』ノーマルスーツ兵士の可動フィギュアがブリスターパッケージで登場!!

「機動戦士ガンダム」より『地球連邦軍』『ジオン公国軍』ノーマルスーツ兵士の可動フィギュアがブリスターパッケージで登場!!

ホビー通販大手の「あみあみ」にて、メーカー「メガハウス」が展開するフィギュア『G.M.G. COLLECTION 05 機動戦士ガンダム 地球連邦軍ノーマルスーツ兵士 可動フィギュア』『G.M.G. COLLECTION 06 機動戦士ガンダム ジオン公国軍ノーマルスーツ兵士 可動フィギュア』が現在予約受付中となっています。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。