週休2日制の歴史。
【ターニングポイント】日本初の週休二日制に込めた松下幸之助の思い…国際競争に勝ち抜くため仕事の効率求め、労働の評価が量から質へ(1/3ページ) - 産経WEST
日本の企業で公式に週休2日制を導入したのは、松下電器(パナソニック)とされています。
昭和40年(筆注:1965年)4月17日だそうです。
他の企業が週休2日制を導入しだしたのは、昭和55年(筆注:1980年)頃からとのことです。
官公庁は平成4年(筆注:1992年)に、完全週休2日制となりました。
学校では?
wikipediaによると、
1992年9月12日から公立小中学校及び高等学校の多くで毎月第2土曜日が休業日になった。
1995年4月22日からは第2土曜日に加え第4土曜日も休業日となった。
2002年4月6日から公立小中学校及び高等学校の多くで毎週土曜日が休業日となり完全な週5日制となった。さらに「学校教育法施行規則」を改定し、公立学校に対しては法的拘束力を 持たせた。
とあります。
学校週5日制 - Wikipedia
逆算すると、ベビーブームと呼ばれた1975年生まれくらいを境に、それより前に生まれた方は学校の週休2日など経験したことがない!という感じで、1985年生まれくらいを境に、学校が週休2日なのは当たり前!みたいな感覚なのかな、と思います。
松下幸之助が週休2日制にした熱い想い。

経営の神様 松下幸之助
松下幸之助 - Wikipedia
上のリンクの産経新聞の記事によると、松下幸之助は、ただ単に社員にラクをさせようと週休2日制にしたわけではなさそうです。
週休1日では、ひたすら働くだけで、能率が上がらない。文化的な生活も楽しむことで心身ともにリフレッシュし、残りの5日で集中して働き、効率のよい生産活動をしよう、という意図があったようです。
また、松下幸之助は、ただ2日間寝て過ごすのではなく、1日は休み、1日は自己研鑽の時間に充てるようにという指針も示したようです。
松下幸之助の作った文化として、ビジネス書をはじめ様々なジャンルの本を出版している「PHP研究所」がありますが、PHP研究所を作ったのも、文化生活を深めるためだったのかもしれません。
世界には週休2日どころでない国がある。
wikipediaによると、世界でもっとも休日の多い国は、フランスのようです。
日本にいる私たちには信じられませんが、有給休暇がなんと7週間あるようです。
(ちなみに日本は、1年最低10日と法律で決まっていますが、それさえも取れない人、多いですよね。)

ニースの海岸
バカンス - Wikipedia

バカンスでヨット
バカンス - Wikipedia

パラグライダー
バカンス - Wikipedia
日本でもゴールデンウイークなどでこういうレジャーを楽しむことができるかもしれませんが、せいぜい1週間取れれば「超・ぜいたく」ですよね。これを5週間取ったら、確かにすっかりリフレッシュできそうです。
日本ではやはり「働いたら負け」なのか。

有名な動画「働いたら負けかなと思ってる」
働いたら負けかなと思ってる - YouTube
「社会人だから働くのは当たり前だろ!」と怒る人が「正常」だとは思うのですが、1週間のバカンスが超・せいたくの日本に対し、数週間のバカンスがあるフランスのことを知ると、確かに、「”日本で”働くのは負け」なんて輩も出てくるのもおかしくはないのかもしれません。
自分が「働くのが嫌」なら、フランス語を猛烈に勉強して、フランスで働くという手もありますね。
要は、「フランス語を勉強する意欲があるかどうか」の問題でしょう。
「完全土日休み」の人はそれほど多くない?
就労条件総合調査
有給休暇についての公式調査
いろいろ興味深い資料がありますので、パソコンをお持ちの方で、「うちの会社は休みが少ない!」という方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

厚生労働省発表のPDFより。
平成28年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省
資料の数字が2種類あり、よくわからないのが申し訳ございません。
感覚で言うと、完全に週休2日の人は、全体のだいたい半分くらいといったところなのでしょうか。
松下電器が週休2日をはじめてから50年あまり。
その頃に比べれば週休2日は非常に浸透したと言えますが、まだまだその恩恵にあずかれない人も多いようですね。
学校でも、週休2日制について全員が賛成!というわけではなく、学力の低下などの問題もある、という識者もいるようです。
「昔は週休1日だったよなあ」と懐かしみながらも、増えた休みは、有意義に使いたいものですね。