出演陣や製作スタッフの超~豪華さにぶっ飛んだ映画「西部開拓史(How the West Was Won)」は私の映画概念を完全崩壊させた

出演陣や製作スタッフの超~豪華さにぶっ飛んだ映画「西部開拓史(How the West Was Won)」は私の映画概念を完全崩壊させた

読者の皆様は、「西部開拓史(How the West Was Won)」という映画はご存知でしょうか?日本では東京オリンピックが開催された年の2年前、1962年に公開されたアメリカの西部劇なんですが、そん所そこらの西部劇とは訳が違がっていました。製作スタッフを初めとし、出演陣に至るまで、当時のアメリカ映画で主役を貼るような”ビッグ・スター”がこれでもかというくらいに出ていたのだ。そしてストーリーもアメリカ版大河ドラマを彷彿させるものであった。勿論、上映時間も途中休憩を含むと有に3時間を越える大作中の大作であった。


この映画では鉄道建設所長のマイク役を演じていて、鉄道第一主義者で鉄道のためなら他を犠牲にしても良いという哲学を持ち、行動するため、他人と揉め事を起こしやすい、ちょっといやな役を演じた。

彼はアメリカ・ミネソタ州生まれ。大学時代に演劇に熱中するようになり、卒業後しばらく母校の講師を務めていたが、38年にNYへ赴き、本格的な俳優活動を開始。ラジオや舞台の仕事を経て、47年「死の接吻」殺し屋役のオーディションに合格し、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされる。当初は冷酷な悪役が多かったが、やがてそのイメージを払拭し、善悪両方を演じられる演技派スターとして評価を得る。特に西部劇には欠かせない存在であった。

リチャード・ウィドマーク

この映画では、鉄道建設現場の近くで長年インディアンと生活を共にした野牛狩りの男ジェスロを好演した。外見が毛むくじゃらで最初は誰が演じているのか気が付かなかったほど、変身していたのを憶えています。

彼は印刷工場を営むイタリア系移民の長男として生まれ、幼い頃から絵や文学の才能に恵まれ、12歳の時にはニュース映画で映画デビューを果たす。新聞記者を目指して大学でジャーナリズムを専攻するが2年目に中退。 20歳の時、マーロン・ブランドの母親ドロシー・ブランドの薦めでアマチュア劇団「オマハ・コミュニティ・プレイハウス」に参加し、25年に初舞台を踏む。 舞台のシーズンが終了すると、小売信用会社の事務員として働き始めるが、演劇の魅力に魅せられたフォンダは、仕事を辞めて俳優になることを選び、28年にはジョシュア・ローガン、ジェームズ・スチュワート、マーガレット・サリヴァンらが参加する「ユニバーシティ・プレイヤーズ・グループ」に入団。フォンダはサリヴァンと恋に落ち31年に結婚するが、長くは続かず2年後に離婚する。 離婚後はローガンやスチュワートらと共にニューヨークに移り、アパートを借りて共同生活をしながら、地方の舞台への出演や舞台装置家として働いていた。34年のレビュー『ロウ・アンド・ビホールド』でのパフォーマンスが高い評価を獲得し、翌年には『運河のそよ風』の主役に抜擢される。 この舞台の成功によってハリウッドに招かれ、同作の映画版でハリウッド・デビューを果たし、誠実な好青年のイメージが好評を博して続く『東への道』(35)や『丘の一本松』(36)でも似たようなキャラクターを演じる。 しかし、タイプキャストを嫌うフォンダはフリッツ・ラング監督のスリラー『暗黒街の銃弾』(37)や、ウィリアム・ワイラー監督のコスチューム・ドラマ『黒蘭の女』(38)などで固定したイメージに囚われずに様々な役をこなしてゆく。 36年にはニューヨーク社交界の大物シーモア家の娘フランシスと再婚。2人の間にはジェーンとピーターが生まれた。 39年には青年時代のリンカーンを演じた『若き日のリンカーン』と、南北戦争を舞台にした恋愛ドラマ『モホークの太鼓』の2本のジョン・フォード監督作に相次いで出演。 20世紀フォックス社と7年の専属契約を結び、40年には再びフォードと組んでジョン・スタインベックの小説の映画化『怒りの葡萄』に出演。当り役となった主人公トム・ジョードを熱演して初のアカデミー主演男優賞にノミネートされた。 41年にはパラマウント社に貸し出されてスクリューボール・コメディ『レディ・イヴ』に出演し、シリアスな顔でドタバタ演技を披露して観客を大いに笑わせる。 第二次世界大戦中は海軍に入隊。武功を上げて青銅星章と大統領感状が与えられる。 除隊後は再びフォード監督と組んで、OK牧場の決闘を詩情豊かに描いた『荒野の決闘』(46)でワイアット・アープを好演。 翌年の『逃亡者』(47)と48年の『アパッチ砦』でもフォードと組んで、フォード映画には欠かせない俳優の一人となる。 47年にはフォックスとの専属契約を破棄して、親友ジョシュア・ローガンの舞台劇『ミスタア・ロバーツ』に出演。軍隊での経験を生かした彼の演技は舞台と共に絶賛されてトニー賞の主演男優賞を獲得し、7年もの間ロバーツ役を演じつづけた。 55年の映画版『ミスタア・ロバーツ』でもロバーツを演じたが、フォンダは演出を担当したフォードのやり方に満足できずに、二人は激しく対立してしまい、これがフォードと組んだ最後の映画となってしまう。 好調な俳優活動とは反対に、フランシスとの夫婦関係は悪化し、50年にフランシスは家庭を顧みずに浮気を繰り返す夫を苦に自殺。フォンダは子供達を動揺させないために母親は心臓発作で死んだと教えた。 50年代は『シーソーの二人』や『ケイン号の叛乱』などの舞台や、テレビ・シリーズ『胸に輝く銀の星』など映画以外のメディアでも幅広く活躍。 映画ではアルフレッド・ヒッチコック監督のセミ・ドキュメンタリー・サスペンス『間違えられた男』(56)や、自ら製作を務めた骨太の法廷ドラマ『十二人の怒れる男』(57)などの興行成績を度外視した質の高い作品に出演して名演技を披露する。 60年代に入ると『ベスト・マン』(64)や『未知への飛行』(64)で手堅い演技を見せ、68年にはセルジオ・レオーネ監督の『ウェスタン』では冷酷非常な殺し屋を演じて新境地を開拓。 70年代以降は主演作は減り『ミッドウェイ』(76)、『テンタクルズ』(77)、『スウォーム』(78)、『メテオ』(79)などのオールスター映画にゲスト出演する。 フランシスとの間に生まれたジェーンとピーターは父親の後を追って俳優になるが、母親の死の真相を知った二人と父親の関係は次第に悪化し、ジェーンとピーター共に俳優として成功した後も、過激な振る舞いでマスコミを賑わせてフォンダを悩ませた。 やがて、二人は父親と和解し、ピーターは自分の監督作『ワンダ・ネヴァダ』(77)に父親をカメオ出演させ、ジェーンは年老いた父親のために『黄昏』(81)を企画。 娘と初共演した今作で、フォンダはキャサリン・ヘプバーンを共演者に迎えて年老いた頑固な老夫婦を熱演。フォンダは念願のアカデミー主演男優賞を獲得し、これが遺作となって授賞式の5ヵ月後にこの世を去った。

ヘンリー・フォンダ

小ストーリー第5話 The Outlaws(無法者、1880年代末)

1880年代の終わり頃、未亡人となったリリスは借金のため豪華なサンフランシスコの屋敷を売ってアリゾナ州に移住し、牧場を営むことにした。また、西部の町で保安官となっていたゼブとその家族は、リリスおばさんからアリゾナでの牧場経営の誘いを受け入れ再会を果たす。甥のゼブや妻ジュリー(キャロリン・ジョーンズ)たちとの再会を喜ぶ間もなく、旅の途中でゼブは、ギャングのガント(イーライ・ウォラック)が金塊輸送列車を襲う企てを知る。ゼブは保安官ルーとともに一味と列車で激しい銃撃戦をまじえ、一味を絶滅させる。正義は勝った。法律と秩序が西部にもたらされ、ついに西部は勝ち取られたのである。ラスト、リリスとゼブ一家は新生活への希望に胸をふくらませ、アリゾナに向かう馬車の中で声を合せて「牧場の家」を歌うのでした。ドラマが終わり、ナレーションに続く映画のエンディングでテーマソングが歌われる。題名は映画の原題と同じ How the West Was Won (西部はいかに勝ち取られたか)です。

最終章になって、やっと西部劇の定番”ドンパチ”がこれでもか!というくらい見れます。

モニュメント・バレーは西部の象徴です。

モニュメント・バレーを行くリリスとゼブ一家が乗った馬車

この映画では、ゼブの妻ジュリーの役で出演しました。役どころとしてはインディアンとのハーフで髪も黒のロングにしていました。私はこの女優の他の映画についてはあまり思い出がありません。

彼女は日本では、それほどポピュラーな存在ではないかもしれないが、彼女のミステリアスな目を一度でも見れば必ずや忘れられないこと請合いだ。いわば女優版ロバート・ミッチャムというような雰囲気を持ち(但し、ミッチャムの場合にはただ眠そうなだけだが・・・)、どこか曖昧でどんよりした印象を与える。また、米国では映画よりもTVシリーズ「アダムス・ファミリー」のモーティシア役で広く知られている。「アダムス・ファミリー」シリーズは、個人的には見た記憶があまりないが、手元にある同番組からのフォトを見ると、彼女の摩訶不思議な眼差しは、ネクロフィリア的な嗜好性の濃厚なこの番組にピタリとマッチしているように見える。ある解説には、「肉の蝋人形」(1953)で蝋人形にされた彼女が最も印象的だったなどと実に不埒なことが書かれているようだが、それでは余んまりだろう。蝋人形にされても印象的であったと言い替えるべきではないのか?マリリン・モンローが主演した「七年目の浮気」(1955)には、トム・イーウェル演じる主人公を誘惑する看護婦の役でわずかに顔を見せている。「北海の果て」(1960)では、リチャード・バートンとロバート・ライアンの間で揺れ動く(というよりも逆に彼らを揺れ動かす)女性を、何かを語りたげであると同時に何かを隠しているように見える彼女特有のアンビバレンスな眼差しで好演していた。そのような印象を活かした作品にもう少し多く出演していれば(実際は、西部劇やコメディが多いようです)、もう少し知名度が上がっていたかもしれません。残念ながら、1983年に癌で亡くなっています。

キャロリン・ジョーンズ

最後に!!

この映画はいつ見ても凄い!の一言につきる。ジェームズ・スチュアート、ヘンリー・フォンダ、ジョン・ウェイン、リチャード・ウィドマーク、グレゴリー・ペック、等、豪華な顔ぶれで、今このような映画を作れと言っても絶対無理!!!な話しだ。また、豪華キャストのみならず、ちゃんとしたドラマも描かれているところがよい。欲を言えば、リリスがどんな過程を辿ってキャバレーの歌手になったのか?とか、ゼブがどうして保安官をするようになったのか?とか、人間くさいドラマも見たい気もするるが・・・
私は船の上でのデビー・レイノルズと、グレゴリー・ペックの愛のシーンが一番感動的で好きだ。バックに流れるA Home in The Meadowの曲が何とも良い。あと、ゼブの母親のイーヴの悲しさなども、何とも言えずよく描かれていた。また、この映画の音楽が、力強さ、夢と希望、優しさ、悲しみなど、場面場面で表現をよりいっそうに高めていた。この映画は、60年代の西部劇の中でも、最も優れている作品の一つだと思っている。

また、この映画でアメリカの歴史を垣間見ることができる。例を言えば、米国人が何で銃を捨てることができないのかも理解することができる。

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