大ヒットした3ナンバー専用車【三菱・ディアマンテ】<1990年日本カー・オブ・ザ・イヤー>

大ヒットした3ナンバー専用車【三菱・ディアマンテ】<1990年日本カー・オブ・ザ・イヤー>

2500ccクラスという新たなマーケットを開拓するため三菱が投入した3ナンバー車「ディアマンテ」。三菱自慢のハイテクを装備しながらもトヨタ・マークⅡよりも大きなボディで価格は安い設定が話題を呼びました。


1990年デビュー「三菱・ディアマンテ」

【画像提供:カーセンサーnet 】

三菱・ディアマンテ(初代:1990年~1995年) 

1990年にデビューした4ドアピラードハードトップ「ディアマンテ」。三菱自動車初の“3ナンバー専用車”として登場し、3ナンバー課税が撤廃されたベストタイミングとバブルの恩恵を受け、爆発的と言って良いほどの売れ行きをみせたクルマでした。

【車名の由来】

旧三菱財閥の流れを汲む三菱グループのマーク「スリーダイヤ」

“ディアマンテ”はスペイン語で“ダイヤモンド”を意味し、三菱グループのマーク「スリーダイヤ」に由来しています。三菱自動車が自社の名前から車の名前を取ることは「トレディア」「コルディア」の時にも行われたことでしたが、この「ディアマンテ」に相当の自信を持っていたことが窺えます。

ヒットの理由:安価に乗れる憧れの3ナンバー車

ファースト・ミディアム・クラスを象徴する全幅1775mmの低くワイドに構えたボディ。

【画像提供:カーセンサーnet 】

堂々とした3ナンバーボディ

「ディアマンテ」が人気車種となった最大の理由は【安価に乗れる憧れの3ナンバー車】という理由からでしょう。大きくて見栄えがいい割にお買い得な価格設定で、最廉価グレードの2リッターV6搭載車は205万8千円から用意されていました。

「ディアマンテ」が登場した1990年はまだバブル景気。その前年、消費税導入に合わせて3ナンバー車の自動車税額が引き下げられたことで“憧れの3ナンバー車”が身近なものとなり、購買意欲が最高潮に達しているところへグッドタイミングで投入された“庶民の手の届く高級車”が「ディアマンテ」だったのです。

「トヨタ・マークⅡ」や「日産・ローレル」といった市場を争うモデルが3ナンバーサイズになるのは2~3年後のことであり、「ディアマンテ」は、以降の日本の上級セダンの定番である「3ナンバーボディ&2リットルオーバーエンジン」の先駈けとして大ヒットしました。

「3ナンバー」は社長の車!?ナンバーによって自動車税が高額な昭和を振り返る - ミドルエッジ

意味深なキャッチコピー「あの車とは違う。」・・・それってBMW?

「ディアマンテ」はフロントが「BMW」に似ていると言われていました。そして、「ディアマンテ」の宣伝コピーが「あの車とは違う。」だった為、当時「あまりにもBMWに似ているから、あえて宣言した」と揶揄されてしまいました。

しかし、実際は、当時のベストセラー、5ナンバーの「マークⅡ」とは違うという意味だったそうです。

バブル絶頂期の80年代末には「六本木のカローラ」と呼ばれるほどBMW 3シリーズが都心にあふれていました。

BMW 318i

1988年に登場した6代目マークⅡ。マークⅡが3ナンバーボディになるのは次の7代目が登場する1992年10月まで待たねばなりません。

【画像提供:カーセンサーnet 】

マークII(6代目 X80系)

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三菱お得意の電子制御満載のハイテク車

電子制御を駆使したハイテク装備

発売時のグレード体系は、下から2Lの「20E」、2.5Lの「25E」「25V」「25V-SE」、3Lの「30R」「30R-SE」の全6タイプ。

装備面では、車速・操舵力感応型の4WSやアクティブ電子制御サスペンション、トラクションコントロールシステム(TCL)など、当時として最先端のメカニズムが用意され、上級グレードに至っては「ついていないものは何もない」と言っても過言ではないほどの充実ぶり。

当時、このクラスの上級セダンは、FRの駆動方式を採用するのが定番でしたが「ディアマンテ」はFF駆動方式を採用。また、発売当初より4WDの設定があったりと、珍しいクルマでした。

FF方式を基本としているため、後席にもゆったりとくつろげる広さがありました。

【画像提供:カーセンサーnet 】

ボディサイズの余裕から、快適な室内空間

初代NSXを破り、三菱2台目のカー・オブ・ザ・イヤー受賞!

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