『ガンプラり歩き旅』その005 ~「やっぱり武器はたくさんあったほうがいい!」~

『ガンプラり歩き旅』その005 ~「やっぱり武器はたくさんあったほうがいい!」~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をする新企画連載の第5回は、以前紹介したムサイのシャア専用型と、1/144各種モビルスーツに持たせられる武装類をアソートした、武器セットの紹介です”!


ザクなどに至っては、劇中ではまさに「巨大人型兵器のマニュピレーター(手)を駆使した、戦況や戦場を選んだ武装チョイス」が兵器運用のポイントでもあったのだが、1/144ザクにはむしろマシンガンしか付いておらず、バズーカどころかヒートホークさえ添えられてはいなかったのが、ガンプラ当初の商品基本仕様であったのだ。

ハイパーバズーカには2種類のカラーリングがあった。このツートン版は、初期だけの登場

バンダイのこの頃の凄みは、今ではこの手の商法としては当たり前になった「付加価値パーツのみの武器セット」を単品で(スケールモデルの戦闘機のミサイル装備などでは前例があったが)アニメのロボットプラモデルシリーズでやってみせようと思い、やらねばならぬと(おそらくガンプラブームを主に支えた模型雑誌の作例等を見て)責任感を感じて、短期間でリリースまでしてみせたことである。

ガンダムがバズーカを持つなら、ザクだってバズーカを使ってみせる!

そのおかげで、この時点で出揃っていた1/144のガンダムやザク、グフ等に持たせられる、アニメ本編で登場した武装類は(第2話でオマケ程度に写り込んだだけのスーパーナパーム等を除けば)ほぼ網羅できるラインナップになっており、上で挙げただけではなく、ザクのミサイルポッドやクラッカー、グフのヒートサーベルなど、ランバ・ラル戦時期を彩るアイテムが豊富なのは嬉しいが、ミサイルとかバズーカ等の“弾頭”を別パーツで付属されても、どう使えというのかと、力に入り過ぎに苦笑することしきり。

すねに装着したミサイルランチャーだ!

オマケに、初期のガンプラは、丸い穴の空いた握りこぶし手首がついてるだけで、ライフルもサーベルもそこに武器類の棒を差し込むことで持ち換えをさせていたのだが、今回は武器セットということで一切の妥協がなく、細部まで作り込んだディティールの武器類が一通りそろって入っているだけという漢気仕様。

これがどういうことかというと、ザクにバズーカを持たせたい、グフにサーベルを握らせたいと願ったユーザーが、この商品を買うまでは結構だが、いざこの武器セットの武器類をモビルスーツの手に握らせるには、ガンダムのビームジャベリンとザクのヒートホーク以外は、全て武器のグリップ部分か、モビルスーツの側の手首を、自己責任と自己判断とそれなりの技量で改造しなければいけないという、“大人の趣味”の原点に立ち返ったプラモデル魂と改造技術を持たねばならないというハードルが待っている点。

「アコース! クラッカーだ!」

この、決して幼児対象で子ども騙しはしません的な割り切りが、ガンプラブームを押し上げた核でもあるのだろう。
逆を言えば、さすがに昨今のHGUC辺りのキットの付属武器には精度でかなわないかもしれないが、使い方次第では、まだまだ現行のキットと絡ませて使うことも不可能ではないというクオリティには仕上がっている。

ザクを一撃でひしゃげさせる、ガンダムハンマーのこの威力!

今回は、星の数ほどある現代の1/144ガンダムでもなかなか付属されないビームジャベリンや、HGUCにも最先端技術の物が同梱されているが、色違いで二丁構えを想定すると、それだけのためにHGUCを4個買うとか、部品請求を出しまくるのもコストが悪いので、ガンダムのハイパーバズーカなどをこちらから流用している。
ファンの間では有名だが、ガンダムのハイパーバズーカのカラーリング設定もブレがあり、バズーカ全体がいつもの武器グレー(ミディアムブルー)で一色で塗装されている物を使ったかと思えば、白黒のモノトーンで塗り分けられたバズーカを使っているシーンも散見される。挙句には、武器グレー版は、シリーズクライマックス、ア・バオア・クー決戦で、ガンダムが両手に二丁構えて出撃したことでも印象深いので、ビジュアル的には外せない。

メタ的には、アニメ彩色で色指定が徹底されていなかったからだろうし、現場の色指定のミスも考えられるが、好意的解釈をしてしまえば、運用武装は消耗品だし、劇中でもライフルやバズーカが戦闘中に破壊される演出は何度もあるので、シールド同様、ホワイトベース内にガンダム用バズーカのストックは常にあるのだろうし、そこで塗装違いや仕様の違いがあってもおかしくはない。

なので、無駄に経費をかけるより、ここはおとなしく300円(バンダイの再販の粋なところ、意固地なところは、36年前の商品群であっても、再販に当たって値上げを仕掛けてこないところだ。まぁ減価償却はとっくに終わっているのではあろうが)で手に入る、この1/144武器セットから様々なパーツを拝借した。

キットのカラー説明書 実は旧キットにこう上手く持たせるには、相当の技術が必要……。

完全モナカ合わせキットばかりだが、サイズやディティールなどは思ったほどに36年の格差を感じなかった辺りはさすがのガンプラだろうと思われる。
写真はそれぞれ、パッケージとランナー状態。実際のガンダムバズーカ、ザクバズーカ、ガンダムハンマー、ヒートホークは、上がこの武器セットの物で、下が現代のHGUCなどに付属されているものとの比較。どれも気持ち、現代の武器アイテムの方が大型だが、唯一ガンダムハンマーの碇(?)だけは、この武器セットの物の方が少し大きい。

武器セットに入っているのは、上で書いた4種の他、ビームジャベリン、ハイパーハンマー、ザク用のクラッカーとミサイルポッド、グフサーベル、あとはバズーカとミサイルポッドの弾といったラインナップだが、ハイパーハンマーとビームジャベリン以外は、現代の1/144キットでは標準装備になっている武器も多い。

ビームジャベリンなどは、1/144では確か、この武器セット版の他は、KADOKAWAの月刊ガンダム漫画雑誌『月刊ガンダムエース』の2015年 09月号に付録としてつけられた『TEAN'S O.D WEAPON Ver. HGUC 1/144 RX-78-2 ガンダム対応武器セットA』までガンプラでは立体化されていないはず(2011年の「HGガンダムVer.G30th セブンイレブンカラーver1.5」の“アレ”は、一応ジャベリンと呼ばれてはいるが、細すぎて短すぎて、この武器セット版とどっこいどっこいな上に、実質はセブンイレブンの看板なわけで、判断に苦しむ……)。

なんにせよ、この武器セット版のビームジャベリンでは、むしろその短さといい、ビームエフェクトのなさから、『機動警察パトレイバー』(1989年)の、イングラムの電磁警棒かという程度の迫力のなさではあるのだが……。

ちなみに、ハイパーハンマーは、「1/144」の「ガンプラ」では、後にも先にも、まだこの武器セット版しかないのではないだろうか。
ガンプラでは、HGUCで出来の良いジオンの水陸両用モビルスーツ・ゴッグが発売されているので、80年代からジオラマでの再現で人気があった、ゴッグがガンダムのハンマーを鷲掴みにしている構図を再現した図を、ネットでもあちこちで見かけるが。
ご存じだろうか? あそこでゴッグが鷲掴みにしているのは、実はガンダムハンマーではなく、およそ1/144では、この武器セットでしか、未だにハイパーハンマーはキット化されていないので、ここは実は重要ポイントである!
(ちなみに、1/100では、マスターグレードGアーマーに、ハイパーハンマーが付属している)

これがハイパーハンマーだ!

】ジェット噴射で、ガンダムハンマーよりも速く、鋭いトゲで敵を粉砕だ!

わるいもびるすーつ、ゴッグをいちげきでふんさいするぞ!

しかし、ゴッグは傷つく事さえもなかった! 白熱する戦いが続く!

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