渡瀬恒彦さん、多臓器不全のため死去
ドラマ『十津川警部』シリーズ(TBS)『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)、映画『仁義なき戦い』シリーズなどで活躍した俳優の渡瀬恒彦さんが、14日午後11時18分に東京都内の病院で死去した。72歳だった。本日、所属事務所が発表し、明らかになった。

渡瀬恒彦さん(享年72歳)
所属事務所によると、4月に始まる「警視庁捜査一課9係」の新シーズンの撮影に向けて、3月からの撮影に向けて準備を進めていたが、2月中旬ごろ左肺に気胸を発症し入院加療を行った。だが、3月に敗血症を併発し多臓器不全となり、渡瀬さんは病院で息をひきとったという。
葬儀は、渡瀬本人・ご家族の意向により、親族のみで執り行われる。
所属事務所は「渡瀬恒彦のファンの方々、撮影をご一緒させていただいたキャスト・スタッフの皆様から並々ならぬご声援をいただき、最期まで幸せな俳優人生を全うできましたことを心より感謝申し上げます。」とコメントしている。
渡瀬恒彦さんについて
渡瀬さんの兄は俳優・渡哲也さん。兄弟揃って、ドラマや映画では存在感のある良い演技を見せている。

渡哲也さん(左)と渡瀬恒彦さん(右)
かつて渡哲也さんが日活の青春スターとして地位を確立していた一方で、渡瀬さんは芸能界に興味がなく、入る意思はまったくなかった。しかし、東映の社長・岡田茂さんに三顧の礼をもって口説き落とされ、役者の道に進む。
そして、1970年に石井輝男監督『殺し屋人別帳』でデビューし、数多くのドラマや映画で演技派として活躍する。1978年に出演した映画『赤穂城断絶』(深作欣二監督)と『事件』(野村芳太郎監督)でブルーリボン賞助演男優賞を受賞。1980年に「神様のくれた赤ん坊」「震える舌」で同主演男優賞を受賞している。また、「セーラー服と機関銃」、「時代屋の女房」などでは、印象に残る魅力的な演技を披露した。
プライベートでは、1973年に女優の故・大原麗子さんと結婚したが1978年に離婚。翌1979年に、一般人女性と再婚している。そして、2015年から胆のうがんで闘病中だった。
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