海外ワールドカップで世界16強に導いた日本の誇る知将=岡田武史、もう一度代表監督の余地はないのか

海外ワールドカップで世界16強に導いた日本の誇る知将=岡田武史、もう一度代表監督の余地はないのか

岡田 武史は、1956年8月25日生まれの日本の元サッカー選手、かつサッカー指導者。選手時代のポジションはディフェンダー(センターバック)。古河電気工業サッカー部(現・ジェフユナイテッド千葉)でプレーし、サッカー日本代表として国際Aマッチ24試合に出場。 現役引退後は指導者の道に進み、サッカー日本代表のコーチを務めていた1997年、加茂周の更迭に伴って監督に昇格。日本代表を初のFIFAワールドカップ出場に導き、1998 FIFAワールドカップ本大会でも指揮を執った。2007年から再び日本代表の監督を務め、2010 FIFAワールドカップでベスト16。クラブチームではコンサドーレ札幌、横浜F・マリノス、中国の杭州緑城の監督を歴任した。横浜FMでは2003年、2004年とJ1リーグ連続優勝を果たした。


国内組で臨んだ2010年東アジアサッカー選手権では4チーム中で3位、その後同年4月7日のキリンチャレンジ杯セルビア代表戦では0-3で敗れ、4月26日にサポーターから日本サッカー協会へおよそ1000人による解任の署名が提出された。また、5月24日に行われたキリンチャレンジ杯の韓国代表戦に0-2で敗退した。さらに5月30日のイングランド戦にも敗退し、6月4日のコートジボワール代表戦まで4連敗を喫し決定力の低さを解消できないことなどを受けて、国内のサポーターやマスコミからは岡田の監督連投や選手の起用法に批判が集中。そうした中ワールドカップ中の解任がマスコミで取り沙汰された。
岡田は今大会における目標を「ベスト4入り」と表明していたが、強化試合で結果が出せなかったことから、その目標は「非現実的」だとして国内外のマスコミに酷評され続けたほか、グループリーグの対戦相手発表を受けて、セルジオ越後や釜本邦茂などのサッカー関係者が1勝もせぬままのグループステージ敗退を予想するなど、サポーターやマスコミに渦巻く不信感と低評価の中ワールドカップ本戦に臨んだ。

W杯南アフリカ大会本戦出場

ところが蓋を開けてみると、格上と見られていたカメルーン代表と6月14日に行われた初戦では、前半に入れた1点を守り抜き、1-0で勝利した。その後6月19日に行われたオランダ代表との第2戦は0-1で負けたものの、6月24日に行われたデンマーク代表との第3戦では、前半に2点を入れた後も終始リードを保ったまま3-1で勝利を収めグループリーグを2勝1敗の勝ち点6とし、国外開催大会で初めてのワールドカップ決勝トーナメント進出を果たした。
このサポーターやマスコミの多くが予想していなかった快進撃に、国内外のマスコミはこれまでの批判的な姿勢を一転し、岡田の采配を絶賛する論調ばかりとなっただけでなく、グループステージでみせた日本代表の堅い守りを、イタリア代表の「カテナチオ」をもじって「オカナチオ」と呼ぶ記事すら現れた。大会前の4連敗も、あえて格上と戦ったことが決勝トーナメント進出という結果として現れたと評価を一転させた。

パラグアイに惜敗

日本サッカー界史上初のベスト8進出をかけたパラグアイ代表との決勝トーナメント1回戦は、90分では決着がつかず0-0のまま延長戦に突入した。しかし延長戦でも決着がつかず、日本代表史上初めてワールドカップでのPK戦に突入したものの結果的に3-5で敗北した。しかし、日本代表としての様々な記録を残したチームを作り上げた手腕に対し、開幕前との評価とは一転して「名将」、「感謝」と称賛する評価が相次いだ。日本代表監督としての契約が同大会を最後に切れることになっていたが、試合後の会見で改めて今大会を最後に退任する意向を表明した。また、一部ネットニュースでは人望の厚さや人脈の豊富さから「将来の日本サッカー協会会長へ」という声も出た。

現況

JFA理事へ

2010年7月25日に行われた日本サッカー協会(JFA)の役員改選で、JFA理事に就任した。これはJFAの新会長となった小倉純二の推挙によるもので、小倉は今後岡田がどこかのクラブの監督となった場合も「兼務で理事をやらせる」と語った。当時は主に環境問題を担当したが、2012年6月の役員改選で理事を退任している。
また2010年8月にはWOWOWの専属サッカー解説者となることが発表され、以後同局のリーガ・エスパニョーラ中継の解説を担当した。解説者就任に伴い開かれた記者会見では、海外から代表監督(本人は具体的な国名は挙げなかったが、メディアではカタール代表と伝えられた)のオファーを受けていたものの断っていたことも明らかにされた。
2010年11月、アジアサッカー連盟(AFC)より、日本人では桑原(1998年)、西野(2008年)以来3人目となるAFC最優秀監督賞を受賞。

現在は経営者の道へ

2014年2月、デロイトトーマツコンサルティング、特任上級顧問に就任。同月には内閣府『選択する未来』委員会の委員に就任し、主に教育問題に取り組んでいる。
2014年11月、四国サッカーリーグ・FC今治の運営会社に出資し、同チームのオーナーに就任。指導者ではなく敢えてオーナーとなること、それも地域リーグのクラブを選んだ理由について、岡田は「日本のサッカーはこのままでいいのか」という疑問に対する一つの答えとして「日本のサッカーはこういうものだという『型』(=一貫したスタイル)が必要だ」「それは代表監督や日本サッカー協会が作るものでもない。むしろ、クラブから生まれるべき時代が来ている」という結論に至ったこと、当時J1とJ2のクラブから、全権監督としてのオファーがあったものの「新しいチャレンジをするために潰すべき既存の枠組みもその分大きいし、時間もかかる」「小さいチームなら、時間はかかるかもしれないけれど一から始めることは比較的簡単」という考えから、大学時代の先輩がオーナーをしていたFC今治からのオファーを受け入れたと述べている。
現在はFC今治運営会社「株式会社今治.夢スポーツ」の代表取締役、日本エンタープライズの社外取締役、城西国際大学特任教授、2016年3月に日本サッカー協会(JFA)副会長に就任。
他、Jリーグの試合解説やサッカーに関わるインタビュー等の媒体出演、講演などで活動。

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