君に、胸キュン。とは

君に、胸キュン。
YMOの7作目のオリジナルアルバム『浮気なぼくら』の先行シングルとしてリリースしたテクノ歌謡で、それまでの前衛的なサウンドからは一転、ポピュラー志向となっています。YMOのシングルとしては一番売れた楽曲で、表題曲はカネボウ化粧品のCMソングに使用されました。
3人が踊るミュージックビデオが話題に!
「かわいいおじさんたち」というコンセプトらしく、それまでのクールなイメージとかけ離れてアイドルのようにかわいらしく踊る三人に、ファンの人たちは驚いたでしょうね!
とても仲良く楽しそうに見えますが、実はこの時には既に解散を考えていたそうです。
「胸キュン」という言葉が世間に定着
CMと曲のヒットにより、今では当たり前に使われる「胸キュン」という言葉が世間で使われるように。胸キュンはこの曲がきっかけだったんですね!
発売された時期のグループの状況
メンバー同士の不協和音、有名になった事からの社会的プレッシャーやYMOとしての音楽にやりきった気持ちを持っていたメンバーは、1981年に解散するという気持ちがあったそうですが、レコード会社の意向により解散が先延ばしされていた状態で、1982年はYMOとしての実質的な音楽活動は行われていませんでした。しかしこのカネボウ化粧品とのタイアップの話があり、1983年3月に急遽活動を再開することに。
突然の復活は、グループの終わり方を探していたからなのかもしれませんね。

曲に対するメンバーの気持ち
解散へと繋がって行くこの曲に対して、メンバーはそんな気持ちを抱いていたのでしょうか?当時の気持ちを綴ったインタビューや書籍から読み取ってみたいと思います。

坂本龍一
坂本龍一さんは、投げやりな感じで作っていたようですね。
高橋幸宏
高橋幸宏さんは、オリコン一位を!という気持ちを込めて望んだようです。
思いは違えど、メンバーそれぞれがYMOの終わりを意識しながら作っていたようです。それがオリコン2位で、しかも一番売れたシングルとなるなんてすごいですね!
その後、解散(散開)へ・・・
同年5月、同曲を収録したアルバム『浮気なぼくら』を発表し、そして10月に解散発表となりました。それから1993年4月1日まで、メンバー3人が揃ってメディアに姿を見せることはなかったそうです。
ちなみに、メンバーは「解散」ではなく「散開」と表現していますが、細野さんいによると「僕は散開に関して、別に何も思い入れがないの。ファンの人は“解散”なんて聞くとショッキングだろうから、その辺を考慮して“解散”という言葉は使わなかったし、発表する気もなかった」と発言しています。

その後、YMOは1993年2月に再結成をし、現在もグループとしてもソロとしても活動しています。
今はそれなりに仲良しのようで、3人で活動してくれるのはファンも嬉しいですよね。
坂本龍一さんは近年ガンを煩って闘病しているようですが、病に負けずこれからも「君に、胸キュン。」のような記憶に残る曲を生み出していって欲しいですね!

