松本零士の美女列伝:ユキ7号・イヴ・魔女シャンブロウ・スターシャ・森雪・メーテル・エメラルダス・有紀螢ほか

松本零士の美女列伝:ユキ7号・イヴ・魔女シャンブロウ・スターシャ・森雪・メーテル・エメラルダス・有紀螢ほか

松本零士の作品に登場する美女たちに共通する、長い睫毛に切れ長の目、瞳の色はブラウン、腰まで伸びた金髪(光沢のある亜麻色)が特徴の美女が勢ぞろいです。松本零士作品の美女たちは、みな、儚くも美しく、謎めいた魅力があります。「落ち着いた大人」「妖艶でミステリアス」「理知的で物静か」な雰囲気を纏う女性たち。1960年代から70年代前半の初期の作品「セクサロイド」や「ミステリー・イヴ」から、70年代半ば以降、人気のテレビアニメ作品・劇場アニメ作品となった「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」ほか。


「ユキ7号(ユキ)」(漫画「セクサロイド」)(1968年) 松本零士のロングヘアの女性キャラクターのル-ツ。

ユキ
公私にわたるシマのパートナー。G局では7号というナンバーを与えられているが、単にユキと呼ばれることが多い。オキ博士によって作られたセクサロイドであり、人格のベースは不慮の死を遂げたオキ博士の恋人である。作中に多数登場する、外見は人間そっくりだが中身は機械というアンドロイド達とは一線を画しており、細胞レベルで人間そっくりに作られている。

「ユキ7号(ユキ)」(漫画「セクサロイド」)(1968年)

「ユキ7号(ユキ)」(漫画「セクサロイド」)(1968年)

『セクサロイド』は、松本零士による日本の漫画作品。セクサロイド(人間同様の性的能力を有するアンドロイド)のユキをヒロインとするSFスパイ漫画である。

初出は、1968年から1970年にかけて『漫画ゴラク dokuhon』にて全46回にわたって連載された。また、その後もシリーズの単発作品が2作発表されている。

漫画「セクサロイド」(1968年)

松本零士のロングヘアの女性キャラクターのル-ツが「ユキ7号(ユキ)」(漫画「セクサロイド」)(1968年)

1968年、C・L・ムーアのスペースオペラ小説『ノースウェスト・スミス』シリーズの日本語版の表紙イラストと挿絵を担当(ハヤカワ文庫『大宇宙の魔女』他)。

第1巻『大宇宙の魔女』に第1話として収録されている『シャンブロウ』はファンタジー作家C・L・ムーアの最も有名な作品。

「魔女シャンブロウ」(大宇宙の魔女) ノースウェスト・スミス C・L・ムーア 著

スミスはついに、シャンブロウは髪の毛のかわりに生えているワームを用いて他の者の生命力を食糧として生きていること、そしてその際にあまり長くは生きられない犠牲者を純粋なエクスタシーで依存状態に置くことに直接的に気づく。

スミスにとっては幸いなことに、スミスの金星人の相棒であるヤロール(Yarol)が様子を見に来て、手遅れになる前に彼を発見する。スミスとは違って、ヤロールはこの生物の正体を知っていた。ヤロールもシャンブロウに引きずり込まれかけながらも、辛くも視線をそらすことに成功し、鏡に映ったシャンブロウの姿を見ながら、何とかシャンブロウを撃ち殺す。

シャンブロウは髪の毛のかわりに生えているワームを用いて他の者の生命力を食糧として生きている

魔女シャンブロウ

宇宙戦艦ヤマトに登場する「テレサ」の造形の原型イメージともいえるナユサ。

「祈る乙女ナユサ」(暗黒界の妖精) ノースウェスト・スミス C・L・ムーア 著

「異次元の魔物サグの巫女」(暗黒界の妖精「生命の樹」) ノースウェスト・スミス C・L・ムーア 著

「処女戦士ジレル」(暗黒神のくちづけ) ノースウェスト・スミス C・L・ムーア 著

「イヴ」(漫画「ミステリー・イヴ」)(1970年)

惑星イタスから飛来した女性イヴと邂逅した主人公の大口 守。そして地球を狙うヘド族との戦いを描くSF漫画。

1970年。何をやってもダメな青年・大口守は、山中で自殺を図るが、そこで、不思議な美女・イヴと出会う。彼女は、異星の辺境偵察員で宇宙船が不時着してしまったという。

イヴが地球の情報を母星へ届ければ、侵略の魔手が迫ると咄嗟に判断した守は、宇宙船を破壊。その日以来、守とイヴの奇妙な同棲生活が始まるのだった。

だが、今度はイヴの母星から凶悪な異種族ヘドが来襲。二人はヘドの脅威にさらされながらも必死の反撃を試みる。

「イヴ」(漫画「ミステリー・イヴ」)(1970年)

「イヴ」(漫画「ミステリー・イヴ」)(1970年)

「漫画ゴラクdokuhon」の表紙画(カバーガール)(1970年代の一例)

「漫画ゴラクdokuhon」1976年の表紙画

「漫画ゴラクdokuhon」1976年11月11日号の表紙画

『元祖大四畳半大物語』(1970年)

『元祖大四畳半大物語』(がんそだいよじょうはんだいものがたり)は、松本零士による日本の漫画。1室が四畳半の下宿である「第三下宿荘」に住む主人公、足立太(あだち ふとし)と周辺の人物の生活を描いた作品である。「別冊漫画アクション」(双葉社)誌上で1970年6月27日号から1974年2月9日号まで連載され、1980年にはこれを原作とした実写映画も公開された。

「別冊漫画アクション」でこの作品以前に連載していたSF漫画『マシンナーズ』終了の後を受ける形で掲載された。

初版コミックスの前書きによれば、『男おいどん』などに代表される「大四畳半シリーズ」のルーツであるこの作品において同作ではあえて欠落させていた「下宿」の生活を描いたとのことである。

他の四畳半シリーズと違い青年誌への連載であったため、当時においては非常に過激なセックス描写なども頻繁に描かれた。

『元祖大四畳半大物語』(1970年)

『元祖大四畳半大物語』(1970年)

『元祖大四畳半大物語』(1970年)

「森雪」(宇宙戦艦ヤマト)(1974年)

「森雪」 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(1978年)

SF漫画短編集「3000年の春」(1977年) 後に『四次元時計』のタイトルで文庫化。

SF漫画短編集「3000年の春」(1977年)

SF漫画短編集「3000年の春」(1977年)

「インセクト」(1977年) 昆虫を題材にした11作品が収められた短編集。

「インセクト」(1977年) 昆虫を題材にした11作品が収められた短編集。

小学館文庫版『四次元世界』(1977年初版) 25作品を収めた短篇集。

内容は昆虫もの、SFもの、戦場ものとバラエティに富む。小学館文庫版(1977年初版)、全2巻のものと、合本され1冊になった小学館叢書版(1992年初版)と小学館文庫版(1995年初版)がある。

様々な雑誌に掲載された『四次元世界シリーズ』、『無限世界シリーズ』、『幻想世界シリーズ』、『未完成世界シリーズ』を中心に25作品を収めた短篇集。

松本零士先生は、月刊少女雑誌『少女』の連載が決定して上京。『少女』と『少女クラブ』に不定期で描く少女漫画家で出発しています。

白夜のリンナ(1967年ごろ)

「メーテル」(銀河鉄道999)(1977年)

1977年から1981年にかけて、少年画報社「少年キング」にて、同誌の看板作品として連載された。ヒットコミックス全18巻。第23回(1977年度)小学館漫画賞を受賞した松本零士の代表作。連載中にテレビアニメ化、劇場アニメ化されて大ヒットしてアニメブームの原点を確実なものとし、『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』とともに昭和50年代の松本零士ブームをも巻き起こした。

松本零士作のSF漫画『銀河鉄道999』(1977年)

フジテレビ系列で、1978年9月14日 - 1981年3月26日に全113話 + テレビスペシャル3話が放送され、翌1982年に総集編が放送された。東映動画製作。

ストーリーの多くは他の漫画原作アニメ同様に「原作をトレースするスタイル」で、原作のストックが尽きた際には別の松本短編作品をアレンジしたアニメオリジナルエピソードなども盛り込まれた。低年齢視聴者への配慮として過激な台詞回しを抑えたり、結末を変更した作品もある。

テレビアニメ「銀河鉄道999」(1978年・フジテレビ系列)

星野鉄郎を銀河超特急999号での旅へと導き、共に旅をする謎の美女。

母親は、機械帝国の女王プロメシューム。父親は、反機械化世界を目指している ドクター・バン。母プロメシュームの命により「機械化惑星を強化する部品とすべく、鉄郎を始めとする数多くの意思強固な青少年たちを集める」という役目を担っていた。

だが、それは同時に父親のバンによる「機械化惑星を破壊すべく、多数の同志をその中心部へ送り込む」という作戦のための行動でもあった。この相反する2つの目的を同時に背負いながら鉄郎と旅をしている。

メーテル テレビアニメ「銀河鉄道999」(1978年・フジテレビ系列)

漫画版アンドロメダ編を、コンパクトな形で再構成した全編新作のアニメ映画作品。1979年公開。

本作最大の特徴は、原作・テレビアニメ版共に未完結の時点での制作であったにもかかわらず、「これからも鉄郎の旅は続く」といった尻切れにせず、これらに先んじてアンドロメダ編の結末を最初に披露したことである。

メーテルの正体や機械の体をただでくれる星の真実といった、序盤から挙げられていた謎の回答を先に見せるという、当時としては大胆な試みがなされた。そのため原作への影響を懸念する声も出たが、原作者の松本は「鉄郎が停車駅で繰り広げる幾多の出会いが大切なのだから大丈夫」と答えたという。

映画「銀河鉄道999〜GALAXY EXPRESS 999〜」(1979年)

雪の晩、999号の駅のある地球の大都市・メガロポリスに向かう途上、母は機械伯爵に人間狩りの対象として撃ち殺された上に、その亡骸を持ち去られて剥製にされてしまう。

鉄郎は母の仇討ちと、彼女の意志を継ぎ自ら「機械の体を無料でくれる星」に赴いて機械の体を手に入れることを誓う。

漫画及びTV版では母の死後行き倒れたところをメーテルに助けられ、彼女から999のパスを貰い、共に銀河超特急999で旅をすることとなる。そして999で旅立つ前に機械伯爵の屋敷に赴き、母の仇討ちを遂げる。

劇場版1作目ではそれから数年後、メガロポリスのスラム街で成長した後の姿で登場。発券機で定期券を購入したばかりの機械化人のカップルから仲間と共に定期券を奪ったものの、機械ポリスの追求から逃れる最中にそれを落としてしまう。その途中で出会ったメーテルから999の定期券を貰って彼女と共に999で旅をすることとなり、999の停車駅・惑星ヘビーメルダーに現れた機械伯爵の居城、時間城に赴いて仇討ちを遂げる。

「星野鉄郎の母」(本名・加奈江) 母は機械伯爵に人間狩りの対象として撃ち殺された上に、その亡骸を持ち去られて剥製にされてしまう。

劇場版第1作では「母プロメシュームから「宇宙一美しい体」として鉄郎の母・星野加奈江の若い頃のそれを与えられた」とされ、鉄郎の母のクローンである可能性を示唆するものとなっている。

そのため、メーテルがクローンなのか、鉄郎の母とどういう関係にあるのかなど、ファンから電話で問い合わせがあったという。

また、「母から貰った体が年をとれば別の体をうつしかえて、果てしない時間の中を旅して来た」とも語っており、以前から老化に応じて肉体を交換してきたことを明かしている。なお、彼女が鉄郎の母に生き写しであることについては、原作及びテレビ版では謎とされていた。

「星野鉄郎の母」(本名・加奈江) メーテルが鉄郎の母に生き写しであることについては、原作及びテレビ版では謎とされていた。

レリューズ(銀河鉄道999)

レリューズ(銀河鉄道999)

「有紀螢」「ミーメ」(宇宙海賊キャプテンハーロック)(1978年)

「有紀螢」(宇宙海賊キャプテンハーロック)(1978年)

「有紀螢」(宇宙海賊キャプテンハーロック)(1978年)

有紀螢(ゆうき けい)
ハーロックの補佐役であり、アルカディア号のレーダーを担当する可憐な美少女。戦闘指揮官として艦載機スペースウルフを操縦したり、アルカディア号の操舵手として舵輪を握ることも。

有紀螢(ゆうき けい) アニメOVA「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK-The Endless Odyssey-OUTSIDE LEGEND」(2002)

有紀螢(ゆうき けい) アニメOVA「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK-The Endless Odyssey-OUTSIDE LEGEND」(2002)

「ミーメ」(宇宙海賊キャプテンハーロック)(1978年)

「女王ラフレシア」(宇宙海賊キャプテンハーロック)(1978年)

「雪野弥生 / ラー・アンドロメダ・プロメシューム」 テレビアニメ「新竹取物語 1000年女王」(1981年) / 劇場版「1000年女王」(1982年)

雪野 弥生 (ゆきの やよい)
声 - 潘恵子
本作のヒロイン。アニメ版ではTV・映画ともにトップクレジットとして表示され主人公となっている。ラーメタル名は、映画版と漫画版ではラー・アンドロメダ・プロメシュームII世。TVでは「II世」が省略されている。
1000年間、地球を見守る歴代1000年女王の一人で、地下大空洞内のラーメタル人による地下組織の頭目。

〔TV&漫画版〕地球上での両親に相当する老夫婦が経営しているラーメン屋・「三食ラーメン堂」の出前などもしている看板娘で、ラーメン屋の二階に住んでいる。虎縞の猫を飼っており、TVでは始達のマドンナである。

「雪野弥生」 テレビアニメ「新竹取物語 1000年女王」(1981年)

原作の漫画版、および映画版はメーテルそっくりの容姿で切れ長の目をしているが、TV版では大きな丸い目となった。

「雪野弥生 / ラー・アンドロメダ・プロメシューム」 テレビアニメ「新竹取物語 1000年女王」(1981年)

映画版では、容姿は幼いものの、言動は成人女性のそれであった。また瞳が描かれていないため、仮面のような容姿となっており冷たい印象を与える。地球人や配下である弥生に対しては、基本的に冷酷な態度で接していたが、ラーメタル人の将来を憂い、指導者としての任に殉じる面も多々見られた。また、「知恵の輪」からはレーザーに似た光線を放つ事が可能で、新1000年女王や弥生を攻撃した。負傷した弥生に背中から銃撃されて瀕死の重傷を負った後、歴代の1000年女王の集中攻撃を受けて死亡した。

ラーレラ星の指導者「ラーレラ」 劇場版「1000年女王」(1982年)

OVA「メーテルレジェンド」(2000年) ラーメタルに帰還した雪野弥生が機械帝国の女王プロメシュームへと変貌していく過程が描かれた。

『レジェンド』において、メーテルそっくりの顔をした『新竹取物語 1000年女王』のヒロイン、雪野弥生と『999』のプロメシュームが同一人物という設定が明確にされた結果、『レジェンド』が発表された2000年以降は、機械化人になる前のプロメシュームの容姿をメーテルが受け継いだと解釈されている。

雪野弥生(プロメシューム)の双子の娘「メーテル」と「エメラルダス」姉妹 OVA「メーテルレジェンド」(2000年)

地球から惑星ラーメタルへ帰還した1000年女王ことラー・アンドロメダ・プロメシュームは、帰還後にラーメタルの女王に即位した。ラーメタルは太陽を巡る1000年周期の軌道から離れ、暗黒太陽ラーの超重力により、アンドロメダ大星雲へと導かれてゆく。

太陽系からは遠く離れ、ラーメタルの地表は凍てつき、民衆は飢餓にあえいでいた。そんな中、機械化人の科学者・ハードギアは惑星および住民の機械化を具申。

プロメシュームは飢餓で苦しむ民衆を救うには機械化人になる以外に道はないと考え、自ら機械化人となる道を選ぶ。機械化人となった彼女はラーメタルの民衆に手術を義務づけ機械化政策を推し進めるが、その裏には人間を機械化してこの星を自分の支配下に置こうとするハードギアの企みがあった。それに気付いたプロメシュームの2人の娘・メーテルとエメラルダスは、機械化人と戦うことを決意する。

1000年女王ことラー・アンドロメダ・プロメシュームは機械化人となるが・・・

「宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝」(2004年) 『1000年女王』の雪野弥生=『999』のプロメシューム

1990年代以降の松本による設定変更などに伴い、メーテルの母・プロメシュームは『1000年女王』のヒロイン・雪野弥生(ラーメタル名ラー・アンドロメダ・プロメシューム)と同一人物とされている。

また、かつては一人娘という設定だったが、エメラルダスが双子の姉ということになった。これに伴い、『宇宙交響詩-』などの近年の作品ではエメラルダスは母に反発し、袂を分って機械化世界への抵抗を続ける宇宙海賊の一員となった、とされている。

「宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝」(2004年)

「高雄麻耶(たかお まや)」(漫画『蜃気楼綺譚』)(1990年)

高雄麻耶(たかお まや)
主人公。過去や現代、未来などにスナック「蜃気楼」を出店している謎の女性。キセルを愛用している。作品中では過去アメリカにおいて事故で亡くなっている。
『超時空戦艦まほろば』でも、麻耶というキャラクターが登場している。

「高雄麻耶(たかお まや)」(漫画『蜃気楼綺譚』)(1990年)

『蜃気楼綺譚』(しんきろうきたん)は、松本零士による日本の漫画作品。1990年から1991年までかけて『ビッグコミック』(小学館)に連載された。全9話構成。性描写シーン多数。

時空を超えて存在するスナック「蜃気楼」。ここには高尾麻耶という美しい女主人がいるが、2回訪れた者は死んでしまうため、1度しか来ることはできない。「蜃気楼」を訪れる男たちの数奇な運命を描く。

漫画『蜃気楼綺譚』(1990年)

「羽黒妖(はぐろ よう)」(漫画「超時空戦艦まほろば」)(1993年)

『超時空戦艦まほろば』(ちょうじくうせんかん - )は、1993年から1998年にかけて小学館の月刊誌『ビッグゴールド』に断続的に連載されていた松本零士の漫画作品。短編連作『ケースハード』の1編として発表され、後に一部のエピソードを除き単独作品として単行本化。

ある日、しがない貧乏カメラマンの大山歳郎(おおやま としろう。公的には「土田司朗」と名乗っていた)は、1件のアパートの火災に遭遇、1人の老人を救出する。その際、歳郎は炎上する部屋の中で見たことも無い戦艦の写真をフィルムに収める。

老人は全身大火傷を負い、病床の中で歳郎に、写真の戦艦は大和型戦艦の幻の4番艦「まほろば」であること、そしてまほろばは戦没することなく、降伏することもなく今も人知れず戦い続けていることを告げ、持っていた短刀を歳郎に託し死亡。

そんな歳郎の前に謎の美女・羽黒妖(はぐろ よう)が現れる。それは歳郎がまほろばと遭遇するきっかけとなる。

「羽黒妖(はぐろ よう)」(漫画「超時空戦艦まほろば」)(1993年)

漫画「超時空戦艦まほろば」

『火聖旅団 ダナサイト999.9』(1994年)

1994-1997年に光文社の隔月刊誌『少年王』に連載され、単行本で2巻までが刊行された。その後、これを原作としてアニメが製作される。このアニメ作品は松本零士の漫画家生活45周年を記念して1998年11月2日東京国際ファンタスティック映画祭に出品され、OVAの発売より先に公開された。

西暦2024年、地球は謎の女・フォトン率いる軍事組織トレーダー・フォースに支配されており、黒色彗星の破片等宇宙からの影響で壊滅状態にあった。そこへ、惑星スヴァンから地球再生の使者としてメロウがやって来る。

生き残っている人類の中で、進化生命体ダナサイダーである哲郎達は、メロウの導きでDNAの記憶を自由に操り能力を発揮させるダナサイトに変貌していくのだった。進化しすぎた自分達の運命を悟った彼等は、地球再生の為に宇宙へと旅立ってゆく。

『火聖旅団 ダナサイト999.9』(1994年)の「メロウ」

「エメラルダス」(OVA「クイーン・エメラルダス」)(1998年)

秋田書店発行の『月刊プリンセス』1975年5月号に掲載された読切短編『エメラルダス』が最初である。その後講談社発行の『週刊少年マガジン』創刊1000号にあたる1978年2号より『QUEENエメラルダス』のタイトルで連載開始。

連載第1話は30ページオールカラーであった。講談社から『月刊プリンセス』掲載の読切短編も収録した全4巻の単行本が刊行された。また、連載終了後も番外編が3作発表されたり、他の作品にエメラルダスがゲスト出演するなど、松本零士の主要作品との位置付けとなっている。

主人公のエメラルダスは『銀河鉄道999』や『わが青春のアルカディア』などのアニメ作品にゲストキャラクターとして登場しているが、本作のアニメ化は同時期に連載していた『999』や『ハーロック』よりもずっと後となった。

最初にアニメ化の企画が出たのは1982年ごろで、『さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅』『1000年女王』『わが青春の‐』と、当時松本零士原作アニメを路線として敷いていた東映動画(現・東映アニメーション)により、1983年夏公開の劇場アニメ映画として企画される。

だが『わが青春の‐』の興行収入の不振やその続編となるテレビシリーズ『無限軌道SSX』が放映される頃には松本アニメブームが終息していたこともあり、この企画は実現しなかった。それから16年後となる1998年にOVAとしてアニメ化が実現した。

「エメラルダス」(クイーン・エメラルダス)

1998年から1999年にかけて全4話でOVA化される。第1話・第2話はオー・エル・エム、第3話・第4話はマルチ・アクセス・カンパニー(M.A.C)がアニメーション制作を担当しているため、スタッフが一部を除き大きく入れ替わっている。

VHSとLDは1巻につき1話収録の全4巻でリリースされた。当初は2巻までのリリースを予定し、後に全8巻のリリース予定と発表されるも最終的に全4巻となった。DVDは全3巻となっており、第1巻は第1話と第2話を1枚に収録している。2001年には全4話を収録した3枚組DVD-BOXも発売された。発売元はマクザム(MAXAM)。

原作を基にはしているものの、ストーリーはオリジナルとなっている。

「エメラルダス」(OVA「クイーン・エメラルダス」)(1998年)

「ブリュンヒルデ」(OVA『ハーロック・サーガ ニーベルングの指環』)(1999年)

『ニーベルングの指環』(ニーベルングのゆびわ)は、松本零士による日本の漫画。リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』をモチーフとした作品である。

1999年にバンダイビジュアルより第一部が全6巻のOVA『ハーロック・サーガ ニーベルングの指環』としてリリース。

若き頃よりワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』の漫画化を構想していた松本がキャプテンハーロックを中心に換骨奪胎して描いた作品である。

「ブリュンヒルデ」(OVA『ハーロック・サーガ ニーベルングの指環』)(1999年)

宇宙海賊キャプテンハーロックに登場するミーメと同じ名前ですが別人です。

「ミーメ」OVA『ハーロック・サーガ ニーベルングの指環』)(1999年)

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