子供の頃の冒険心、探求心を魅了した「伝説の大陸」
アトランティス大陸やムー大陸などは伝説上の大陸と呼ばれています。
それらは一般的に伝説と見なされている過去の記録に登場する大陸や、かつて仮説として提案されていたものの今日の科学知見によって否定された架空の大陸を指しています。
ただ、私たちは幼いころ読んだマンガやアニメなどに度々登場したアトランティスやムーなどの大陸、またそこに存在した超高度な文明といった存在を、わりと信じていたのではないでしょうか。
そんなちょっと懐かしくもある幻の大陸と、語られた物語について振り返ってみましょう。
伝説の大陸、そこには古代四大文明より以前にもっと高度な超古代文明が栄えていた!
そんな水曜スペシャルのような語り口が有効かと思われる、アトランティス大陸やムー大陸についてですが、伝説上の大陸には様々なタイプがあってそれぞれに物語がありました。
その存在を信じる人のなかには、伝説などを手がかりに実在の証拠を見つけようと試みてきた人たちもいます。
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現代でも超古代文明の解明番組は定期的に放送されています
一般に「伝説の大陸」と呼ばれている大陸にはアトランティス大陸、ムー大陸、パシフィス大陸、レムリア大陸、メガラニカ大陸などがあります。
それぞれの大陸について、みていくこととしましょう。
なおここには、大陸移動説において現在の大陸が分裂する前に一つであったとの仮説による古代の超大陸、パンゲア大陸は入ってきません。
アトランティス大陸
まずはアトランティス大陸。
伝説の大陸の中ではもっとも多くの人が耳にした名前かもしれません。「海のトリトン」でもお馴染みでしたね。
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アトランティス大陸の情報

アトランティス大陸
アトランティス大陸に関する一般的な認識
「又聞きだったために、プラトンが年代や大きさを一桁間違えていた」として、地中海の火山島(サントリーニ島)の噴火のことだとする説があるようです。
また、「暦の違いにより、年代算出方法が異なる」ことや、近年の地質学的知見を元に、マルタ島の古代の巨石文明に比定する説も。
ムー大陸
次にムー大陸。
こちらも知名度は高かったかも、多くの人にとって「伝説の大陸」といえば太平洋のムー、大西洋のアトランティスだったかもしれませんね。
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ムー大陸の情報

ムー大陸
ムー大陸 - Wikipedia
ムー大陸に関する一般的な認識
「現存する以外に、大陸規模の陸地があった」とする説には否定的。
近年の地質学的知見を元に、以下のような場所・存在とする意見もある。
-氷河期に陸地として存在した、東南アジアのスンダランド
-オーストラリア大陸とニューギニア島などを合わせたサフールランド
-東シナ海や琉球古陸などの現在の大陸棚に存在
パシフィス大陸
アトランティス、ムー以外の伝説の大陸は、途端に知名度が下がると思われます。
ムー大陸とエリアが被る太平洋中央一帯に存在したとされるパシフィス大陸。
その大陸にまつわる物語もないため、特に広がりを持ちませんでした。
パシフィス大陸の情報

パシフィス大陸
パシフィス大陸に関する一般的な認識
地質学の発達や当時の航海技術の解明により、存在には否定的。
レムリア大陸
唯一、インド洋を舞台に広範なエリアを対象としたレムリア大陸。
オカルト的な観点からは、レムリア大陸は最大時には太平洋をまたがって赤道を半周する、現在のユーラシア大陸と同位の面積があったが、およそ7万5千年という長い年月にわたる地殻変動により大半が減少し、最後には日本の東方にオーストラリア程度の大陸が2つ残り、やがて完全に沈没したと説かれたとも。
レムリア大陸の情報

レムリア大陸
レムリア - Wikipedia
レムリア大陸に関する一般的な認識
プレートテクトニクス理論によってインド洋を取り巻く陸地は、かつて一つの超大陸(ゴンドワナ大陸)であったと考えられるようになり、現存する以外の大陸規模の陸地があったとする説には否定的。
古代インドには「インド洋南方海上に、シンハラドゥイーパ島(セイロン島)と、タプロバナと言われる大きな島がある」とされ、この伝承は古代ギリシア人によってヨーロッパへも伝えられました。
大陸と言うよりも巨大な島であると言う説も。
メガラニカ大陸
実在する南極大陸のことでは?と思いがちですが別の大陸です。
古代ギリシアにおいては、既に知識人の間で地球球体説が唱えられていたものの、当時知られていた大陸は全て北半球に偏っており、安定性が悪いように見えました。そのため、南半球にもそれと釣り合いが取れるだけの巨大な陸地が存在するという考えが生まれたものです。
メガラニカ大陸の情報

メガラニカ大陸
メガラニカ大陸に関する一般的な認識
アフリカ以南・南米以南まで探検が行われるようになる大航海時代まで実在説は存続し、オーストラリア大陸の北側が発見された当初はメガラニカの一部であるとされたほど。
後にオーストラリア大陸が南極まで及んでいない事が分かるとメガラニカの存在は否定され、地図からも消されることに。