Miracle Row
1977年発売のアルバム「奇跡の街」には、TBSドラマ「岸辺のアルバム」の主題歌に使われヒットした「ウィル・ユー・ダンス」が収録されています。
一般に日本人にとってはこの曲がジャニス・イアンのイメージとなっているのではないかと思います。「ウィル・ユー・ダンス」のヒットを受けて、アルバムも日本だけで100万枚を超える大ヒットとなっています。
奇跡の街
ストリングスを配した前作までの暖かいサウンドを離れ、エレキギター、ベース、ドラム、キーボードのバンドアレンジで全曲を通し、とてもドライでタイトなサウンドになった。
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Janis Ian II
都会的でロック色が強かった前作「奇跡の街」に対して、1978年発売のアルバム「愛の翳り」はアコースティックでジャズよりの音になっています。
ダビングはされていないような印象で、まるでスタジオライブを聴いているような音作りがされています。
愛の翳り
Amazon.co.jp: ジャニス・イアン : ジャニス・イアン~愛の翳り(1978年)(紙ジャケット仕様) - ミュージック
Night Rains
1979年発売のアルバム「ナイト・レイン」はかなりの意欲作です。何と言ってもディスコ・ミュージックのプロデューサー、コンポーザーとして名高いジョルジオ・モローダーの起用に驚かされます。ゲスト・ミュージシャンは多彩でアルバート・ハモンド、ブルース・スプリングスティーンのバックを務めるEストリート・バンドのサックス奏者クラレンス・クレモンズ、そしてジャズ界の大御所チック・コリアなどが参加しています。
意図的にイメージ・チェンジを図ったのでしょう、今までのNY的なものからヨーロッパ的なものへと、
文学少女が歌っていた自閉的なものから明るく開けた世界へと。新たなジャニス・イアンを感じることができるアルバムとなっています。
従来のファンは戸惑ったかもしれませんが、ジャニス・イアン本人が大好きなアルバムだそうです。
ナイト・レイン
悲しい恋の歌を歌う歌手として有名だった彼女が、 めでたく結婚した後にリリースされたアルバム。 とっても幸せいっぱいなムードが漂っていて、あまりジャニスらしくない。
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オリジナル・アルバムには収録されていない角川映画「復活の日」のテーマ曲「ユー・アー・ラヴ」ですが、現在では「ナイト・レイン」にボーナス・トラックとして収められています。
幸せそうに思えた結婚は長くは続かず、80年代はジャニス・イアンにとって辛い時代となりました。2度目の結婚も失敗し、金銭トラブルや病気などで音楽活動が出来なくなってしまいます。
本格的な活動再開は90年代に入ってからで、2003年には同性愛者であることをカミングアウトし、14年間付き合っていた女性と正式に結婚しています。
辛く悲しい出来事を美しい歌にしてきたジャニス・イアン。これからは幸せで楽しい歌をひとつでも多く歌えるといいですね。