「金太の大冒険」(1975年) この曲は発売後20日で日本民間放送連盟で放送禁止となった。

「金太マカオに着く」=「金玉、顔につく」と聞こえる
金太 守って、金太 守って=金玉持って、金玉持ってと聞こえる。
金太 まだ?金太 まだ?=金玉だ!金玉だ!
金太 負けるな!金太 負けるな!=金玉けるな!金玉けるな!
金太 待つ神田、金太 待つ神田=金玉つかんだ!金玉つかんだ!
といった具合で「金玉」とはっきり発音している。
放送禁止用語 年々NGワードは増え続け、地上波では過去の名作やヒット曲が忘却の彼方に…

アニメ『あしたのジョー』などは物語の設定自体が放送禁止で、いわゆる“ピー音”ばかりになってしまうということで地上波では再放送すらされない。
言論・表現の自由はどこに……「放送禁止用語」の厳しすぎる自主規制 | ORICON STYLE

初期の『機動戦士ガンダム』も反社会的表現が多いために再放送が難しいという。
言論・表現の自由はどこに……「放送禁止用語」の厳しすぎる自主規制 | ORICON STYLE

「みなしごハッチ」はタイトルの「みなしご」が差別用語とみなされるため、自主規制されてしまう。
言論・表現の自由はどこに……「放送禁止用語」の厳しすぎる自主規制 | ORICON STYLE

テレビ離れが年々進んでいる。今後も今のままではテレビの視聴率は下がり続けるでしょう。
1990年代以降日本の経済成長は鈍化し、国民の誰もが成長の恩恵を受ける時代は終わりました。
結果、1980年代までのように、誰もが生活水準の向上を実感することはできなくなってしまいました。
このような「経済の低成長」は、世相の不安定化をもたらします。格差は広がってしまいますし、国民の不満も非常にたまりやすくなる。
ギスギスした寛容性のなさ、1億総クレーム社会のようになってきているのも、低成長時代だから・・・
低成長時代にはマスメディア思考では、もはやクリエィティブなものは作れないのかもしれない。
時代に合わせて・放送の規制に合わせて、女優もアイドルも変わる。共感性・万人受けが必要になる。「ギャル」から「万人受け」時代へ
「波瑠」の万人受けのための路線変更

このギャルは誰でしょう? 『33分探偵』第3話「女子校8不思議 殺人事件」 赤梅女学院生徒役::波瑠

映画「恋空」 右:亜矢役:波瑠

雑誌「セブンティーン」のモデルとして活躍していた「波瑠」

人気女優の「波瑠」
この路線変更もテレビの自主規制の歴史と関わっています。ストライクゾーンはどんどん狭くなっている。
ギャル路線では、まずドラマのヒロインは、今務まらないでしょう。お行儀が良さそうな女性イメージでないとドラマのヒロインには選ばれない。NHKの連ドラなら尚更。
当然、女優を目指すなら、みなが、黒髪・清潔感のある好感度が高そうに見える同じ路線に殺到します。今の規制されたテレビのようなマスメディアでは、「万人受け」が問われる。透明感があるタイプが好まれる。
「佐々木希」の万人受けのための路線変更

佐々木希の地元秋田のギャル時代

佐々木希
「安めぐみ」の万人受けのための路線変更

安めぐみはデビュー当時はギャルキャラだった。

安めぐみは癒し系キャラに路線変更してブレイク!
「加藤綾子」の万人受けのための路線変更

この当時なら当たり前のスタイル、ギャル時代の加藤綾子

ギャルな加藤綾子

万人に受けるアナウンサーになった「加藤綾子」
時代に合わせた表現の規制や配慮は当然重要ですが、クレームを受けたら何でもかんでも規制する・・・という極端な規制を続けることは非常に問題がある

少女向けアニメでは、ヒロインたちは、好き嫌いなく何でも食べる。偏食だと子供に悪影響を与えるという配慮。
一番の問題は、このまま、放送コードをきつく締め上げ続けるべきなのか?
ドキュメント番組などは、この規制の枠組みではちょっと作りづらいでしょう。アニメ・ドラマいずれも万人向け好感度アプローチで際立った強力な番組・物語を作るのは、とてつもなく困難でしょう。
結果として、テレビの視聴率は下がり続けています。
現在の延長線上に、テレビ局のばら色の未来はないですよ。自分でどんどん自分の首を絞めているようなもので、表現はどんどん苦しくなる。
そもそも視聴者は規制された番組を求めているわけではありません。
時代に合わせた表現の規制や配慮は当然重要ですが、クレームを受けたら何でもかんでも規制する・・・という極端な規制を続けることは非常に問題があるでしょう。
時代は、ますます変化していきます。その中でマスメディアはどのような役割を果たしていくのか?
マスメディア放送の根源的な定義自体を再構築するべき時代が来ているのではないでしょうか。
ネットが普及した現在、ネット普及前とはもう、ライフスタイルも価値観も全然違う。テレビの意味も全然違っているはずです。
ネットは、不平不満やクレームを可視化して、それを助長してしまうので、作り手側にとっては、おそろしい存在ですね。必要以上に恐れてしまうと何もできなくなってしまいます。
ネットのクレーム対応や炎上問題も悩ましい問題です。公開処刑的に半端なく叩かれますからね。