さまざまな愛を描く監督ヴィム・ヴェンダースの “仕事ぶり” を眺めてみよう!
ヴィム・ヴェンダースは、1967年ごろから監督として何本かの短編を撮影。1970年に初の長編映画『都市の夏』を制作後、、『都会のアリス』『まわり道』『さすらい』といった「ロードムービー3部作」を発表。『パリ、テキサス』『ベルリン天使の詩』で世界的な成功をおさめ、その後も短編、長編、ドキュメンタリーと精力的に映像を撮り続けている。
なによりもこの映画を観る理由は、ヴィム・ヴェンダースの作品だということだろう。あらためてヴィム・ヴェンダースのその “仕事ぶり” を眺めてみると、映像に対する強い愛を感じる。人間が紡ぐ物語への強い愛を感じる。その愛がきちんと作品化され、その結晶はきちんと評価されている。下の受賞歴は当然だと思う。
●長編映画の受賞関連
1972年『ゴールキーパーの不安』⇒第32回ヴェネツィア国際映画祭、国際映画批評家連盟賞
1976年『さすらい』⇒カンヌ国際映画祭、国際映画批評家連盟賞
1982年『ことの次第』⇒第39回ヴェネツィア国際映画祭、金獅子賞
1984年『パリ、テキサス』⇒第37回カンヌ国際映画祭、パルム・ドール
1987年『ベルリン・天使の詩』⇒第40回カンヌ国際映画祭、監督賞
1993年『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』⇒第46回カンヌ国際映画祭、審査員グランプリ
2000年『ミリオンダラー・ホテル』⇒第50回ベルリン国際映画祭、審査員賞
2005年『アメリカ、家族のいる風景』⇒ロカルノ国際映画祭、名誉豹賞
2015年⇒第65回ベルリン国際映画祭、名誉金熊賞
ヴィム・ヴェンダース長編映画一覧
『緋文字』(1973年)
『愛のめぐりあい』 (1995年) ※ミケランジェロ・アントニオーニと共同監督
『ベルリンのリュミエール』 (1995年)
『エンド・オブ・バイオレンス』 (1997年)