エヴァとウィリーが乗った(実際はウィリーだけ)飛行機を見送り、車で去っていくエディだった。
エヴァ、お気に入りの音楽 「スクリーミン・ジェイ・ホーキンス」
劇中でエヴァが音楽を流すシーン
Screamin' Jay Hawkins──お前に魔法をかけてやる|STRONGER THAN PARADISE
ウィリーの部屋でスクリーミン・ジェイ・ホーキンスを流すエヴァ。直後にウィリーが帰宅。怪訝な顔をしていた。
わたしという寓話: スクリーミン・ジェイ・ホーキンス、I Put A Spell On You
エヴァの左手にテープレコーダー。
小津安二郎の影響が反映された映画だった
日本を代表する映画監督・小津安二郎。
ジム・ジャームッシュ監督は、日本の小津安二郎監督のファンを公言している。
エディとウィリーが競馬新聞を見ながらどの馬を買おうかと話している会話の中で、「Tokyo Story」という馬を買おうというシーンがある。これは明らかに小津安二郎の「東京物語」を意識しており、彼へのオマージュとされている。
他の馬の名前も「Late Spring(晩春)」「Passing Fancy(出来ごころ)」と小津安二郎監督の作品から取られている。
また、ジム・ジャームッシュ監督は、小津安二郎映画でも見られる日本人の「間(マ)」における感覚について、自身の作品で表現しているとインタビューで述べている。
彼本人が本作で一番好きなシーンが、第一部のThe New Worldの終わりで、エヴァが去ってしまった後に、ウィリーがエディに何かを言おうとして言えないでいる部分だそう。
言いたいことが言えないウィリーの雰囲気を感じ取り、その点がより強調されるからだと述べている。
ジム・ジャームッシュ監督
作品データ
【監督】 ジム・ジャームッシュ
【脚本】 ジム・ジャームッシュ
【製作】 サラ・ドライヴァー
【撮影】 トム・ディチロ
【音楽】 ジョン・ルーリー
【配給】 フランス映画社
【出演】 ジョン・ルーリー、エスター・バリント、リチャード・エドソン、セシリア・スターク
受賞歴
・第19回全米映画批評家協会賞 (1984)
・第37回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞) (1984)
若者の日常を描いたロードムービーだった「ストレンジャー・ザン・パラダイス」。
盛り上がらない会話を、部屋に響くTVの音がより強調していたり、登場人物が手持ち無沙汰のように何かにつけて煙草を吸っていたりと、それらは間(マ)を感じさせる為の演出だったのではないだろうか。
気怠さとゆったりとした展開が魅力だった本作。キャリアの長いジム・ジャームッシュ監督においても、未だに代表作の一つとなっている。