いすゞ 117クーペ
初代 ピアッツァ
「ジウジアロー」によって洗礼された未来的デザインからジェミニを担当した「中村史郎」氏にデザインが変わった関係もあるのかしら?ちょっと「アメリカ的」な臭いがするのよね。まるで、近未来を想像させたデザインから堅実な現状に合わせたデザインへ路線を変えたのかしら?でもこのデザインは殆どが1年前に発表された「ジェミニクーペ」よね?
二代目 ピアッツァ リア
そして、「日産編」でも紹介させてもらった「NXクーペ」や「サイノス」のように女性を狙ったデザインだったのかも知れないのよね。だから「マーチ」のデザインに関わった中村氏に白羽の矢がたったのかしら?まあ、この方のデザインもある意味吹っ飛んでいたのかも知れないわ(笑)
日産 NXクーペ
トヨタ サイノス
もう少しこの車に「時間」があったらロングセラーの車になったのかもね。販売から2年後の1993年に「いすゞ自動車」は乗用車部門からの撤退を発表するの。この「二代目ピアッツァ」はこれらの要因の為に初代より「希少車」になったのよね。今見るととても素敵なデザインなんだけど「名車の二代目」と言うプレッシャーに潰された一代かもしれないわよね。すべての思惑が空回りしてしまったちょっと哀愁を感じる1台ね。あたしは、そんな車が大好きなの。部品の供給も大変だけど現オーナーの方にはがんばって乗って頂きたいわ!
20年早かったデザインとコンセプト まさに「謎」 ミュー
1989年に販売された「ミュー」はある意味日本自動車界でもカルト的な存在だったの。
いすゞ ミュー
まずネーミングよ!「ミステリアス」の「ミ」と「ユーテリティ」の「ユー」で「ミュー」と言われてもね(笑) 意味は「謎に包まれた不思議な機能を持つ車」 だって。このキャッチコピーでどれだけの方が「ミュー」 を欲しいと思ったか統計があったら見てみたいわ。だってこの車「3ナンバー(FRPトノカバー)と1ナンバー(幌のソフトソフトトップ)」「二人乗り」「ガソリン車(この手の車はディーゼルが多かった)」 「荷物スペース極少」「マニュアルのみ」 このコンセプト で誰が新車で買ったのかしら?よっぽどお金持ちか、セカンドカーで余裕のある方よね。
いすゞ ミュー トノカバータイプ
いすゞ ミュー ソフトトップタイプ(幌)
でもね、これが売れたのよ!へそ曲がりの若者は「リアルチョロQ」と言われたこの車にガツンとやられた見たいね。この車怪しいと思ったらあの「受注生産の神」と言われる「高田工業」が関係してるの(笑)「 迷車の影に高田有り 」ね(笑) そして中身は、2600ccの直列4気筒SOHC でオーソドックスながらも質の良いエンジンで「フォスター 」や「ロデオ」と同じように「サスペンション」「フレーム」等が共用でしっかりとしていたのよ。
マッチボックス アミーゴ(ミュー)
いすゞ ロデオ
なのに、なのによ!マイナーチェンジする度にこの車は「謎の車」では無くなっていくのよね。90年には「メタルハードトップ」 が追加、そしてエンジンも「ディーゼルターボ」を追加され、91年には「AT」も追加、92年には「ソフトトップ」を 廃止、95年には「ミューウィザード(5ドア5人乗り)」の追加と普通の車に一直線と向かっていったの。
いすゞ ミュー ウィザード
その後ホンダとの提携等も経て98年にはフルモデルチェンジ。デザインはあの「中村史郎」氏よ。2005年までアメリカ等で活躍していたんだけど生産終了となってしまったの。でもこの車は「オペル」や「ホールデン」等と色々なコラボも行ったの。そう考えると 発売当初は「謎クルマ」は最後は「グローバルカー」 になっていたのかも知れないわね。