【デズリーと就職氷河期】阪神・淡路大震災、就職が困難だった時期に支えてくれた「You Gotta Be」。

【デズリーと就職氷河期】阪神・淡路大震災、就職が困難だった時期に支えてくれた「You Gotta Be」。

 1994年に偶然レコード店で視聴したデズリーの「I Ain't Movin'」。失恋した女性への応援歌とも思える「You Gotta Be」は、当時のFM局で流され、95年に起きた阪神淡路大震災で被災した人々に勇気を与えた曲だとも聞いたことがあります。またその後の日本経済の衰退による就職氷河期には、私個人に勇気をくれた思い出深い曲です。98年のシングル「Life」はドラマ「to Heart 〜恋して死にたい〜」ノテーマ曲でもありました。そんなデズリーの歌とともに90年代当時を振り返ってみます。


デズリー(Des'ree)

プロフィール

本名:Desiree Weeks。
1968年11月30日生まれ。
イギリスのロンドン出身。

デズリー

Feel So High(フィール・ソー・ハイ) 1992年

1992年。シングル

Feel So High

 デズリーのデビュー・シングル「フィール・ソー・ハイ(Feel So High)」でした。
 1992年です。皆様はこの当時のことを覚えていらっしゃいますか? 
 この「ミドルエッジ」内「あの頃ナウ」で検索してみましょう!

1992年の日本では

あの頃ナウ 1992年 - Middle Edge(ミドルエッジ)

きんさん、ぎんさん双子の姉妹さんでともに100歳というご長寿でしたね!
かわいいおばあちゃんでした♪

きんさん・ぎんさん

バルセロナ・オリンピック
水泳で金メダルを獲得した岩崎さんは当時、14歳の中学生!

岩崎恭子さん

 まず、冬季、夏季両方のオリンピックがありました。「アルベールビル」冬季オリンピック、そして「バルセロナ」オリンピック!
 この年は燃えましたね!
 バルセロナでは、水泳の岩崎恭子さんが史上最年少の金メダル!
「今まで生きていた中で一番幸せです」
 という岩崎さんの言葉は、流行語にもなりましたね!
 オリンピックはとても華やかなニュースでしたが、その反面…。

バブル崩壊

バブル世代としては痛い記憶のように思います。

バブル景気の終わり…

 『経済企画庁が日本経済が昨年1-3月期をピークにリセッション入りしたと発表。(バブル景気公式終結)』
 というニュースも二月にはありました。
 今だから思うことですが、デズリーの「フィール・ソー・ハイ」…「ハイ」な気分だったバブル景気が終わる頃に出たシングルだったのですね…。あまりにもタイムリーな感じです。
 個人的には、こういうニュースがあったのに、あの頃、自分のことで精いっぱいであまり実感がなかった1992年でしたが、そのせいか、少し遅れて…あまりにも「実感しすぎた!」こともありました。

You Gotta Be(ユー・ガッタ・ビー) 1994年

1994年発売のアルバム「I Ain't Movin」からのシングル。
様々なアーティストがカバーもしている名曲。

You Gotta Be

レコード店の新譜CD視聴コーナーで「Des'ree(デズリー)って誰だろう?」とまったく知らないまま聴き、
一曲目の「You Gotta Be」で一目(一聴?)惚れしたアルバムです。
一曲ずつ、歌詞以外にもデズリーによる詩のような説明まで付いていて、心温まるアルバム。
歌詞の内容が知りたくて、輸入盤と日本盤、二枚も持っている大のお気に入りアルバムです。

アルバム「I Ain't Movin」

歌詞 和訳 Des'ree - You Gotta Be (デズリー - ユー・ガッタ・ビー) | 歌詞 日本語 和訳 * Tomorrow Made New *

1994年~ 日本では

あの頃ナウ 1994年 - Middle Edge(ミドルエッジ)

94年もいろんなことが起こりましたが、翌年95年、まだ年も明けて間もない頃でした。

阪神淡路大震災

※2016年の熊本、あるいは、2011年の東日本での大震災、またこの阪神大震災のことを思い出したくない方には、たいへん申し訳ないです…。
地震によって倒壊した建物…。
火災も発生し、大規模な被害だったことはまだ生々しく覚えています。
当時、私は京都市に住んでいました。京都の揺れもひどく本棚から本がバサバサ落ちてきたり…。
それでも被害は少なかったですが、地震で揺れているのか、それとも自分が震えているのか、わからなかったほどの恐怖でした。

東急ハンズ三宮店東側

これは、2011年の東日本大震災が起こった一か月後に、ライトアップされたそうです。
しっかりと神戸は復興し、そして次には、東日本への支援へ。

2011年の神戸(ホテル・オークラ)

 この阪神淡路の復興の際に、これは地元のFMラジオで聞いたかと覚えておりますが、神戸の方のFM曲でデズリーの「You gotta be」をかけ、そして、FMを聴いていらっしゃる方々を勇気づけた曲だったそうです。
 元の歌詞はおそらく失恋した女の子へ向けて書かれているのだろう…と思われますが、普遍的に勇気がわいてくる、元気が出る、あるいは、泣けてくる…そんな曲です。
 「You gotta be」には「Love will save the days(愛が日々を救うだろう)」というサブ・タイトルもついていたと思います。

 私個人は、関西にいたとはいえ、京都市だったため被災はしませんでした。しかし、いろんな場面で、
「こんな時こそ、魅力的に(You gotta be bad)、大胆に行こう(You gotta be bold)! そして賢くなくちゃ(You gotta be wiser)…!」
 と、この「You gotta be」を頭の中で口ずさみ、困難を乗り切らねばならなかったこともありました。その大まかなことが、以下です。

就職氷河期

今では、女性向けのビジネス・生活雑誌になっているようです。
(ネットの方では職も扱っていらっしゃるようです)

90年代では女性向け就職雑誌だった「とらばーゆ」

あまり読まなかったのですが、ビーイングもありましたね!

B-ing(ビーイング)

 これらの就職・求人誌が数年前に比べ、だんだんとページ数が少なくなっていくことを見ていた私も求職中の身だったので、「就職氷河期」に思い切り飲み込まれていたように思います。
 「25歳まではフリーターで…(バンドしつつ)」と今から思えば「甘い」考えが、分厚い求人誌のおかげでなんとかなっていたのも「バブル」だったからなのでしょうか…?
 そして、25歳になり「さあ、就職しよう」と思えば「氷河期」突入…という間の悪さ…!
 とはいえ、当時はあまりの必死さに、そういうことにさえ頭が回らず、ハローワーク、図書館(新聞の求人欄を読むため)、コンビニか本屋で求人誌の立ち読み、面接…このルーティンを半年続けて、やっとなんとか「契約社員」からスタートをきることができました。
 この期間も、デズリーの「You gotta be」は私のテーマソングでした。
 どうかすると、くじけそうな自分に「喝」を入れてくれる大事な歌でした。
 

まさかの「山一証券」自主廃業…

当時の新聞です。

「山一証券」自主廃業のニュース

 繁華街・ビジネス街の中心地の一角にそびえたっていた山一証券のビルに、まったく違う店舗が入ったところを見て…
「今まで当たり前にあると思っていた建物が、なくなってる…! 『あって当たり前』なんて、これからは、もうないのかもしれない…」
 と言いようのない不安感、寂寥感さえ感じました。

 「You gotta be」は、そんな混迷期に音楽でもって、やさしくたくましく、支えてくれたように思います。

(I'm)Kissing You(キッシング・ユー) 1997年

1997年。
映画「ロミオとジュリエット」サウンドトラックにも収録されている。

Kissing you

若かりし頃のレオナルド・ディカプリオ主演の映画です。

映画「ロミオとジュリエット」

Life(ライフ) 1998年

1998年。シングル。
アルバム「Supernatural」から。
ドラマ『to Heart 〜恋して死にたい〜』のオープニングテーマでした。

Life

1999年7月2日から9月17日までTBS系列で毎週金曜日21時から21時54分に放送されていた日本のテレビドラマ。
堂本剛さん、深田恭子さんが出演。

ドラマ「to Heart 〜恋して死にたい〜」

物語のある音楽:「Life」by Des’ree | STAY GREEN

あの頃ナウ 1998年 - Middle Edge(ミドルエッジ)

「だっちゅーの!」は流行りましたね!

パイレーツ

元X JAPANのhideさんがお亡くなりになったことも、かなりの衝撃でした。

hide

Windows 98!

「ウィンドウズ98」!
懐かしいです!
仕事でパソコンを使っており、ちょうど95から98へ移行するために、何やらてんやわんやになっていたことも懐かしい思い出です。

デスクトップ・パソコンにWin98

 「こんな仕事がしたい」「多分、自分にはこういう仕事がむいてる」と思っていても、その仕事につくことは確かに簡単ではなかったように思います。けれども、その「こういう仕事に就きたい」と前を向いていてなんとか進み、そして念願かなって仕事ができるようになった、特別ってわけでない、楽しいことばかりでもなかったけれども、充実していたな…と思います。
 その仕事に必要だったウィンドウズ95と98の違いは、全くもってわかりませんでしたが(^_^;)…。
 

まとめとして

たくさんの感動をくれた恩人のようにも思えてしまいます。

デズリー

 どんなことも「時代は回るもの」「諸行無常」(なんだか修行でもしそうですが^_^;)で、パワフルで充実していた時期もあれば、辛く停滞・混迷していた時期もあった…。

 楽しく充実期間には、デズリーの「ライフ」。
 そして、辛く停滞・混迷期にはデズリーの「You gotta be」…。
 どちらの時期にも、傍らにはデズリーの音楽があったように思います。
 そういう意味でも、このデズリーという方…私と一歳しか違わないというのに、なんだかものすごく人生達観されている方のように思われて仕方がありません。

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