『タクティクスオウガ』(1995年・スーパーファミコン用シミュレーションRPG)「本格ウォーシミュレーション」の金字塔としてゲーム史上に残る名作!

『タクティクスオウガ』(1995年・スーパーファミコン用シミュレーションRPG)「本格ウォーシミュレーション」の金字塔としてゲーム史上に残る名作!

ゲーム史上に残る名作『タクティクスオウガ』は開発スタッフ全員がこだわりと愛を持って何から何まで徹底的に作りこんだ傑作です。緻密に作り込まれたタクティクスオウガの世界は永久にファンの心に刻まれ続けるでしょう。当時としては尋常でない完成度だった『タクティクスオウガ』のここが凄すぎるという点をおさらいしてみます。


『タクティクスオウガ』(1995年・スーパーファミコン用シミュレーションRPG)

『タクティクスオウガ』(Tactics Ogre: Let Us Cling Together) は、1995年10月6日に株式会社クエストから発売されたスーパーファミコン用シミュレーションRPG。略称は『タクティクス』『TO』など。

セガサターン・PlayStation向けにも移植されており、2009年2月10日からはWii・バーチャルコンソール、2014年3月12日からはWii U・バーチャルコンソールでも提供されている。2010年11月11日には、PlayStation Portable向けリメイク作品『タクティクスオウガ 運命の輪』が発売された。

開発代表・企画・シナリオは、のちにスクウェア(現 スクウェア・エニックス)にて『ファイナルファンタジーXII』や『ファイナルファンタジータクティクス』、『ファイナルファンタジータクティクスアドバンス』、『ベイグラントストーリー』を手がける松野泰己である。

ファミ通の「読者が選ぶTop20」ランキングでスーパーファミコンの作品で唯一、長年に渡りランクインし続けているゲームである。

出典 タクティクスオウガ - Wikipedia

『タクティクスオウガ』(1995年・スーパーファミコン用シミュレーションRPG)

『タクティクスオウガ 運命の輪』の世界を彩るイラストを集めた公式画集

PSPソフト『タクティクスオウガ 運命の輪』の公式画集。美麗なイメージアートを筆頭に、繊細なキャラクターイラストや本書初出の未公開イラスト、200点を超える人物設定画、背景アート、エンブレムデザインなど、『運命の輪』を彩るイラストを一挙公開。さらに1995年に発売されたスーパーファミコン版『タクティクスオウガ』のイラストや、キャラクターデザインの吉田明彦、政尾翼のインタビューも特別収録。

タクティクスオウガ 運命の輪 Art Works (画集) 大型本

『タクティクスオウガ』の移植版 セガサターン版 1996年12月13日(リバーヒルソフト) 追加仕様として、登場する主要キャラクターのイベント時に声優による声が充てられた。 PlayStation版 1997年9月25日(アートディンク) PlayStation版のセーブ仕様により、中断ファイルでセーブ箇所から何回でも再開出来ることから、連戦のマップ(特に死者の宮殿)が攻略しやすくなっている。尚、上記のサターン版にあった音声は収録されていない。 Wii バーチャルコンソール版 2009年2月10日より配信。必要Wiiポイント 800ポイント(スクウェア・エニックス) タクティクスオウガ 運命の輪 PlayStation Portable 2010年11月11日(スクウェア・エニックス) PlayStation Portable用に、2010年7月22日にリメイク作品の制作が発表され、同年11月11日に上記のタイトルで発売された。本作の開発には、クエスト時代のオリジナル版の開発メンバーである、松野らオリジナル開発スタッフが当たっている。また発売は、クエストから本作の主要開発者の移籍先であり、ゲームソフト開発部門を継承したスクウェア・エニックスである。 Wii U バーチャルコンソール版 2014年3月12日より配信開始(スクウェア・エニックス)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%82%AA%E3%82%A6%E3%82%AC

タクティクスオウガ - Wikipedia

『タクティクスオウガ』の「民族紛争」を扱った超重厚かつ緻密なゲームシナリオ

聖騎士ランスロット「きみたちのような若者が戦わなくてもよい・・・そんな世界を築きたいものだな・・・」

『タクティクスオウガ』では、架空の世界ゼテギネアにおけるヴァレリア諸島でのウォルスタ、ガルガスタン、バクラムの民族紛争による戦乱が、島の少数民族ウォルスタ人の少年デニムの視点から描かれる。

劇中ヴァレリア島では多数派「ガルガスタン人」、支配層「バクラム人」、少数派にして被差別層「ウォルスタ人」がそれぞれ一つの陣営を形成して内戦を戦っており、民族浄化や強制集住など、その対立は非常に根深いものとして描かれている。

この小国間の紛争に島外の大国が介入するというストーリーは、ユーゴスラビア紛争を始めとする現実に起こった各地の民族紛争をモデルとしている。

中世の西欧文化をもとにしながらも、剣と魔法・ドラゴンやグリフォンが息づくファンタジー世界でストーリーが展開するが、本作で特徴的なのは、世界情勢へ神や悪魔などの神秘的な力が直接介入することがなく、あくまで「人間のエゴイズム」によって世界が動いていることである。

民族の起源説話の類は3民族のどれに関しても劇中で一切確認することが出来ず、PSP版「運命の輪」でも結局、「ウォルスタ人」「ガルガスタン人」「バクラム人」とは何なのか、が明らかにされることはなかった。

ウォルスタ人(少数民族)

プランシー・パウエル(プランシー神父)
港町ゴリアテの神父。デニムとカチュアの父。物語冒頭の暗黒騎士団によるゴリアテ襲撃の際に強制連行されて以後行方不明となり、いったんは「ヴァレリア解放戦線」によって救出される。

しかし解放戦線の本部・ボート砦が暗黒騎士団に襲われた際に再び囚われ、後に業病を抱える患者などを収容する「死人の谷」にて衰弱しきった状態で発見される。オリビアたちの手によってブリガンテス城に保護されるも、その体はすでに手の施しようも無い状態であった。港町ゴリアテ以来の再会を果たしたデニムに余命を賭して事件の真相、今後成すべきこと、歩むべき未来を告げ終えると静かに息を引き取った。

本名はプランシー・モウン、司祭ブランタ・モウンを兄に持つバクラム人である。当時の王家で秘密裏に処理された問題の真実を知る一人。ドルガルア王の子供を身篭って王宮から姿を消し、逃避行の末に衰弱しきっていた身重のマナフロアをブランタと共に保護。直後、マナフロアの命と引き換えに産まれた王女ベルサリアを、ブランタの一計によって前の月に死んだ自分の娘カチュアとして預かり、王都ハイムを離れ、偽名を名乗って港町ゴリアテに居を移した。

出典 タクティクスオウガの登場人物 - Wikipedia

プランシー神父「己を棄てろ、大義のための礎となれ」

ウォルスタ人は主人公デニム達が育った島の南部に主な勢力圏を持つ少数民族。かつてはロデリック王がドルガルア王と島の覇権を争っていた程だったが、物語開始時点では指導者のロンウェー公爵がガルガスタン王国に囚われているなど、敗北寸前の状況であった。ロンウェー公爵救出後は有志が「ウォルスタ解放軍」を組織、ガルガスタンの支配体制から脱出を図るようになる。

ガルガスタン人(島民の七割を占める多数派)

ガルガスタン人は主に島の西部に勢力を持つ民族で、島民の七割を占める多数派である。物語開始時点ではバクラムに対抗して、バルバトス枢機卿が中心となった急進派による「ガルガスタン王国」が建国され、バクラムを牽制すると同時にウォルスタ人を支配していた。しかし多数派の中には穏健派も多く、内部分裂も起きているようである。

バクラム人(支配者階級)

バクラム人は島民の二割ほどを占める少数派民族だったが、ドルガルア王ら旧ヴァレリア王国の王族がバクラム人だったため、ドルガルア王の死後も支配者階級として存続することになる。やがてローディス教国の庇護の下、司祭ブランタが「バクラム・ヴァレリア国」を建国し独立を宣言。島の北部を主な領土とするが、暗黒騎士団の協力が思うように得られなかったことから、それ以上の侵攻はできず膠着状態に陥っている。

『タクティクスオウガ』では敵味方それぞれに魅力溢れるキャラクターが多数登場する

カチュア・パウエル
声 - 冬馬由美
デニムの姉。ウォルスタ人。弟デニムを溺愛しており、ゲリラ活動に参加している理由も自らの信念からというより、デニムと一緒にいたいがための選択であるといえる。弟を失うことをなによりも憂慮しており、常に戦いから身を引いてほしいと願っている。

博愛主義的な発言をするが、ヴァイスとは考え方が合わないことも多い。意見の沿わぬ相手を口汚く罵るシーンなどもあり、自己中心的な面が強いキャラクターである。弟以外は利用価値でしか見ていないため民衆の犠牲や未来はどうでもよい。

カチュア「(デニムは)私のことなんて・・・これっぽっちも考えてくれないのね。」 結論から言えば、わがままな王女様だなあ・・・若松真人と若松みゆきのような関係になれるかなあ・・・

ヴァイス・ボゼッグ
声 - 関俊彦
デニムの親友。ウォルスタ人。ウォルスタ人が長く虐げられてきたことに対して極めて強い反感を持っている。
ゲリラ活動に積極的であり、戦いをよしとしないカチュアの態度に苛立ちを見せることが多いが、死亡時のコメント等からも実は彼女に少なからず気があることが見て取れる。
ある行動の是非を巡ってデニムと対立、袂を分かつこととなる。デニムの選ぶ道筋次第で、彼の辿る結末は全く違った物となるが、Lルートでのみ再び行動を共にするようになる。

デニムの選択次第では、とことん落ちぶれる「ヴァイス」。暗黒騎士ランスロットに「殺す価値もない」と言われるほど無残。

ランスロット・タルタロス(暗黒騎士ランスロット)
声 - 速水奨
ローディス教国教皇サルディアン直属の騎士団である暗黒騎士団「ロスローリアン」の団長(デステンプラー)。教皇の片腕的存在と言われる。

また、ロスローリアンはローディス教国にある16の騎士団の中でも最強と謳われる。ある情報を握るとされる神父を拉致するため、表向きは「反乱分子の排除」を謳いデニム達の住む港町ゴリアテを襲撃する。作中では聖騎士ランスロットと同じ名前であるため、解放軍側からは途中から姓であるタルタロスの方で呼ばれることがある。

後にゲームボーイアドバンスで発売された『タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis』の主人公アルフォンスは若き日の彼である。

出典 タクティクスオウガの登場人物 - Wikipedia

暗黒騎士ランスロット

ランスロット・ハミルトン(聖騎士ランスロット)
声 - 子安武人
元新生ゼノビア王国聖騎士団団長、「パラディン」。シャロームの都市バルナ出身のゼノビア人。かつてハイランドの支配から大陸を救った英雄の一人。国家の権威に関わるとある不祥事を起こしてしまったため、カノープスらと共にゼノビアを追放され、ヴァレリア島にやって来た。亡くなった妻の形見のオルゴールを肌身離さず持っており、デニムに生きるために戦うことの意義を教える。

古都ライムに駐留中、バクラム軍の襲撃に巻き込まれる。その最中に部隊を指揮していたバルバスと遭遇し対戦するも捕らえられ、ハイム城の地下牢に連行、監禁される。監禁時に、国王トリスタンの思惑を聞き出そうとしたブランタの指示によって使用された「大陸の秘薬」と呼ばれる強力な自白剤のために心身を著しく侵される。

その後、ゲリラによって救出され、海の見えるハイムの教会で発見された彼は「大陸の秘薬」の後遺症からか、もはや妻の形見のオルゴールにわずかな反応を示す程度がやっとというほどの廃人となっていた。

その際、ランスロットを献身的に看護していたクレア・ハルモラーアという少女から、新生ゼノビア王国騎士団団長の証でもある彼の剣「ロンバルディア」を譲り受ける。

出典 タクティクスオウガの登場人物 - Wikipedia

聖騎士ランスロット「命を賭けるということと、死ぬことは全然違うことだ。」

ハボリム・ヴァン・ラームズ(剣聖ハボリム)
暗黒騎士バールゼフォンの弟で、「剣聖」と呼ばれる盲目の剣士。兄と同じく神都ガリウス出身のローディス人。暗黒騎士団を弱体化させるために、父ヴォグラスにより兄と共に暗黒騎士団にスパイとして潜り込んだが、バールゼフォンは暗黒騎士団に寝返ってヴォグラスを殺害し、その後教皇派に協力的ではなかった母親も毒殺した。

その罪を着せられたハボリムは両目を潰された挙句、ローディス国外へ追放された。仇である兄を討つためにヴァレリア島を訪れている。回想シーンでは失明する前のハボリムを見ることができる。

デニム達と初めて対面した時は、ハボリム・ヴァンダムという偽名で素性を隠しており、過去の話は特殊なイベントを発生させた際にのみ判明する。

出典 タクティクスオウガの登場人物 - Wikipedia

剣聖ハボリム「いつからだろう・・・復讐のためだけに生きるようになってしまったのは・・・」

バールゼフォン・ヴァン・ラームズ(暗黒騎士バールゼフォン)
声 - 立木文彦
ロスローリアンのテンプルコマンドにしてナンバー2。ローディスの神都ガリウス出身。ローディスの武門の名家ラームズ家の現当主。タルタロスが最も信頼を置く人物で、騎士団を土台から支える。また、ローディス本国の元老院とのパイプ役も担っている。ハボリムの実兄で、ハボリムが死亡(消息不明)した後に、オズマの婚約者となる。元々は父・ヴォグラス准将の命でスパイとしてロスローリアンに潜り込んだが、その過程でタルタロスに心酔し、暗黒騎士団側に寝返った過去を持つ。SFC版では戦うことはないが、『運命の輪』では戦う機会がある。

オズマ・モー・グラシャス(暗黒騎士オズマ)
ロスローリアン所属のテンプルコマンド。神都ガリウス出身。ロスローリアンのテンプルコマンドの紅一点。オズとは二卵性双生児の姉弟という間柄。武術だけでなく魔導にも精通している魔法戦士である。また、暗黒騎士の中で唯一水地形に入ることができるキャラでもある。ブラザーコンプレックスの傾向が強い。

出典 タクティクスオウガの登場人物 - Wikipedia

暗黒騎士バールゼフォンと暗黒騎士オズマ

緻密なゲームシステム:「秩序のロウ」「中道のニュートラル」「自由のカオス」の3ルートに物語は分岐して、重厚なシナリオを重層的に描き切る

「C」(Chaos)寄りの自由と理想を求めるシスティーナはゲリラ活動に従事しており、物語がL(Law)ルートに進むと彼女の運命は良い運命にはならない。偽善者っぽい道。

「L」(Law)寄りの秩序を重んじるのがレオナールですね。目的のためなら自分の手を汚すのも仕方ないと考える男。自己犠牲も厭わない男であり、民族のために自己犠牲となる運命。現実主義者とも言える。

重層的なシナリオ・設定。この二人はアライメントが両極の二人です。

アラインメントは、そのユニットの本質や思想を表す物で、秩序と規律を尊ぶロウ(Law)、自由と理想を求めるカオス(Chaos)、柔軟性と客観性を併せ持つニュートラル(Neutral)の3つに分類されている。

全4章がL(Law)、N(Newtral)、C(Chaos)の3つのルートで構成。ルートによってキャラクターの未来が異なるので、色々なルートをやりこみたい。

あなたは何のために戦っているのですか?

1.ウォルスタの未来のため
2.真の平和のため

1を選ぶと、自国の国益重視で他民族への歩み寄りに欠けた国粋主義的な話になっていきます。

この方向のエンディングでは、最後にデニムがヴァレリアの後継者となった後に暗殺される「バッドエンド」の方向に進むでしょう。

逆に2を選ぶと、人種や思想の違いなど問わない平等主義的(博愛・偽善者っぽい)な話になっていくでしょう。

この方向の場合、覇王ドルガルアの血を受け継ぐヴァレリアの正統後継者であるカチュア(デニムの姉)が王女に即位しヴァレリアを治める「グッドエンド」の方向に進むでしょう。

ひとつの選択肢で主人公の立場が大きく変化し、ルートごとに角度を変えてひとつの事件・人物それぞれを重層的に描写されます。

主人公デニムと、彼を取り巻く登場人物は様々な事情・異なる利害を抱えており、シナリオが進行するにつれてそれぞれの苦悩に見舞われていきます。

僕にその手を汚せというのか!

究極ともいえる選択において、デニム(プレイヤー)がどういう決断を下すかによって、『タクティクスオウガ』の舞台であるヴァレリア島の運命は大きく変わっていく。

第一章の最後で問われる選択:レオナール「これから・・・町の住人を一人残らず殺すんだ。」

同胞殺しに賛同するかしないかの選択です。

信念・理想・ポジション次第で、「正義」や「大義」という言葉の意味は違ってくるでしょう。
誰のための正義・平和なのか。

賛同すれば、倫理的には完璧にワルモノです。レオナール自体はウォルスタのため(彼にとっては大義)に自己を犠牲にした悲しい騎士。どの分岐でも、最後には死んでしまいそうな、悲しい運命の男です。

彼に対する忠誠心と倫理観やどういう正義観を持つべきかの間で・・・悩みますね・・・

正義の次元をどこにおくか?
大義の前の小事と考えるべきなのか。
そもそも敵だとは言っても戦争・虐殺やってて、いまさら正義も大義もあるのか(戦争をやること自体がおかしい)・・・

賛同しない場合(2.馬鹿なことはやめるんだ!)、レオナールとしては作戦を知られた以上、口封じしなければいけない。従わないデニムを生かしておけない。当然レオナールに命を狙われます。殺されてしまうかもしれない。

生き残れても、もうレオナールとは決別することになります。彼と戦う運命になるかもしれない。

このような悩ましい運命の選択があり、物語が分岐していき、プレイヤーの決断次第で未来が変わっていきます。

忠誠心と倫理観の間で葛藤する悩ましい運命の選択です。この選択でストーリーが大きく変わります。

カチュアは弟のデニム(実際には血はつながっていないが)命であり、ほかのことに関心がない人なので、彼女らしい意見。

プレイヤーとして、デニムにどう決断させますか?

デニム「・・・助けないと!」とカチュア「ほっときなさいよ、あんな女。どうして助ける必要が!」の意見が食い違う。さあ、どうする?

ひとつの選択肢で主人公の立場が大きく変化し、ルートごとに角度を変えてひとつの事件・人物それぞれを重層的に描写する『タクティクスオウガ』の手法は画期的であった。

全4章が「L」(Law)、「N」(Newtral)、「C」(Chaos)と呼ばれる3つのルートで構成される。

秩序を重んじる「ロウ(Law)」のアライメント
中道を目指す「ニュートラル(Newtral)」のアライメント
自由を志す「カオス(Chaos)」のアライメント

の3ルートに物語は分岐し、また全てのユニットにもそれぞれの志向するアライメントが設定される。

「秩序のロウ」「中道のニュートラル」「自由のカオス」、それぞれのルートを遊ばなければこのゲームを真に堪能したとはいえない…と言い切れるほど、全てのルートの物語は練り込まれている。

凄くやりこんで楽しめる、サウンドノベルのような面白さとも言えましょうか。

デニム「・・・それだけはできません。」

デニム「それも仕方ありません。」

どっちのデニムで行きますか?

カチュアと戦うのはやめたほうがいい・・・

大神官モルーバ「カチュアと戦うことができるのか、おまえに?」

『タクティクスオウガ』のグッドエンディング(クリア時にカチュアが生存している場合)

エンディングは「クリア時にカチュアが生存しているか」を分岐の条件として基本的に、カチュアがベルサリア・オヴェリス王女に即位しヴァレリアを治める、俗にいう「グッドエンド」で終わる。

カチュアは傲慢でわがままな女性ですが・・・もともと前線で戦うことは少なく、特に素性を明かされてからは自分の手を汚さずにいたことがかえって覚悟や器量を備えないまま、君主としての正当性、神聖性を意図せずに補強することになった。

王や王女が聖人君子でなければいけないということはなく、しっかり王女の役割を果たせればよいでしょう。

クリア時に「カチュア」が生存していれば、カチュアがベルサリア・オヴェリス王女に即位しヴァレリアを治めるというエンディングになる。

『タクティクスオウガ』のトラウマなバッドエンディング

こんなラスト見るために・・・ここまで頑張ったのか・・・あまりにもトラウマなエンディング。

「クリア時にカチュアが生存していない」場合
デニムがヴァレリアの後継者となった後に暗殺される「バッドエンド」になる
(ルートによる登場人物の違いはあっても内容は、ほぼ同一である)。

「秩序のロウ」「中道のニュートラル」「自由のカオス」、それぞれのルートを遊ばなければこのゲームを真に堪能したとはいえない…と言い切れるほど、全てのルートの物語は重厚かつ緻密に練り込まれています。

全てのル-トをやりこみましょう。Lルートで暗黒道を極めるのも、Cルートの偽善者っぽい道を極めるのもまた楽しいです。

地下100階に及ぶエクストラステージ「死者の宮殿」は熟練者をも唸らせる「やりこみ要素」。何から何まで重厚的かつ緻密で徹底的!

『タクティクスオウガ』のゲームシステム:基本ルール

ゲームは、舞台となるヴァレリア諸島が描かれたマクロマップ(フィールドマップ)上に配された各拠点上を移動し、指定された戦闘マップ(シナリオ戦闘)で勝利・拠点制圧する事で一連の物語が進行してゆく。

物語の舞台となるヴァレリア島のマクロマップ(フィールドマップ)

全ての戦闘には、例外なく勝利条件が決められている。

勝利条件は、「敵リーダーを倒せ」、「敵を殲滅せよ」の2種があり、何れも表記された条件を満たした時点で、戦闘は終了する。

一方で、敗北条件(ゲームオーバー)も決められており、シナリオ戦闘では「デニムの死亡」(強制出撃)、デニム非出撃時のランダムエンカウント戦闘では「味方ユニットの全滅」となっている。

戦闘マップ(シナリオ戦闘):勝利条件もしくは敗北条件を満たした時点で戦闘は終了する。

敵リーダーの最後。「敵リーダーを倒せ」の条件を満たしたことで戦闘は終了する。

『タクティクスオウガ』は戦闘マップに立体地形を採用。「高低さ・ユニットの向き」の概念も導入している。奥深い戦場のドラマが満喫できる。

この戦闘マップの場合、いくらか高低差があるため、より高所を確保できれば戦術を有利に進められます。

戦闘マップに立体地形(三次元的なマップ)を採用しているため、より奥深い戦術の運用が可能。

従来のウォーシミュレーションゲームでは、平面上のマップで戦闘が行われ、いわゆる「高さ」「障害物」などの表現は、例えば「地形効果」と呼ばれる数値的要素でなされていた。

『タクティクスオウガ』では戦闘マップに立体地形(三次元的なマップ)を採用。

これに従う形で「高低さ・ユニットの向き」の概念も導入している。低い場所から高い場所には攻撃が届きにくかったり、高台から低地へ矢を撃つと射程が伸びたり、ユニットの背後や側面から攻撃すると命中率がアップしたり、段差や壁など「障害物」を登るのに苦労する…などと戦術にダイレクトな影響を与えるため、戦闘に投入するユニットの選択・運用も奥深いものとなっている。

このシステムの導入によって、高所を確保し投射武器である弓で攻撃するという戦法が非常に強く、逆に近接戦を挑むメリットに欠けることになった。語りきれないほどのリアルな趣を実現させた。

この戦闘マップの場合、屋根の上に配置されているキャラには敵の近接攻撃は届かず、弓の射程距離は飛躍的に伸びます。

『タクティクスオウガ』はストーリー分岐があり、重層化されたストーリーだとは言っても、やはりメーカーが定めたレールの上を進んでいるだけだとは言える。

しかし、そのストーリー線上にいくつもある「戦場のドラマ」はプレイヤーの数だけ生み出されていきます。

(フィダック城)敵のほとんどが高台にいます。前線に着くまでに1、2人は犠牲になりそうだ・・・

『タクティクスオウガ』の精緻な背景と人物画、SFC時代の職人芸の到達点とも称されるドット絵のアニメーション

『タクティクスオウガ』の精緻な背景と人物画はSFC時代の職人芸の極み。凄い。

ドットグラフィックの芸術ですね。

ソフトのデータ内に「チュートリアル」という項目がゲーム本編とは別に設けられており、ゲーム内で必要となる知識をプレイヤーが此処で詳しく学ぶ事が可能

「チュートリアル」はゲーム本編で何時でも(戦闘時であっても)使用でき、出現するカーソルで忘れた項目や、不明な項目の解説や意味をリアルタイムで知る事が可能である。

このヘルプメッセージで得られる情報の種類は、ゲームを通して非常に重要な事柄から、ネタ的な意味のない事柄まで膨大な物である。

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