1.ドラマが生まれた時代背景
この物語が放映された1978年は、ピンクレディーが全盛期で、「UFO」や 「サウスポー」などピンクレディーの楽曲が年間ヒットチャートの上位を占めていました。ピンクレディーと人気を二分した、キャンディーズが惜しまれつつ、引退をするという出来事がありました。日本中が、女性アイドルグループに熱い視線を注いていました。そんな中ドラマの世界では、学園物でおなじみの3年B組金八先生が始まった年でもあり、これまた中高生の学園生活が注目されていたようです。
今回ご紹介する、「夕陽丘の総理大臣」、元原作が少年チャンピオンです。少年チャンピオンは当時人気絶頂の少年誌でした。当然ですが、マンガが先行してドラマ化していましたが、角刈りの主人公に対し中村正俊さんの長髪には少し違和感がありましたが、さわやかな世界観はそのままに、非常に楽しめました。
また、ゆうひがおかの総理大臣の後番組は、「あさひがおかの大統領」と言うドラマになります。ご記憶ありますか??

ゆうひが丘の総理大臣マンガ版です。
ゆうひが丘の総理大臣(5) - ニコニコ静画 (電子書籍)
ゆうひが丘の総理大臣: 感想(評価/レビュー)[漫画]
2.登場人物
ゆうひが丘の総理大臣は実に多彩で今でも輝いている俳優や女優が出演しています。

出演者との記念写真?
3.あらすじ

ドラマタイトルのタイトルバック 余りにもきれいですね~

予告の写真
ゆうひが丘学園高校に赴任してきた、アメリカ帰りの英語教師 大岩先生が、学園の生徒と先生そして彼をとりまく周りの人々とのふれあいから人と人との絆を強めて行く、学園人情ドラマです。
両親に死に別れ、苦労してアメリカにわたり語学を習得して日本に帰ってきた大岩先生。教師として出勤する初めての日に痴漢に間違われ、被害者とされる生徒が赴任先の高校の女生徒だったから大変、出勤しても、変態あつかいされ、清廉潔白な女教師百田先生に合気道のわざで投げられてしまうという、波乱万丈を予感させるオープニングです。その後なんとか誤解がとけ、無事に教壇に立つことができた大岩先生、しかしそのクラスには札付きの不良が3人もいて、大岩先生を悩ますことになります。
重いテーマで始まる話ですが、なぜか全体的に軽いタッチで重苦しさはなく、さわやかな印象で毎回ストーリーが展開して見終わったら不思議なすがすがしさが残るドラマです。
4.ロケ地について
ゆうひが丘学園高校は架空の高校ですがロケ地は、東京都の多摩市です。キャンパスは多摩美術大学です。多摩市は、東京都の多摩地域南部にある市であり、自然豊かな場所です。キャンパス内には、様々な草花に彩られ、ドラマに色どりを添えています。
最寄の駅は京王線永山駅、また八王子長房町の南浅川橋で、様々な撮影をしています。海岸線では、感動的な話をして見るものをひきつけますが、ここは神奈川県の大礒海岸です。
大岩先生が、無理やり住みついた下宿の大ふく荘は実在しているようで、たちばな荘というらしいです。
今も誰かがすんでいるようですよ。また大岩先生が利用していた「きっちんかおる、こちらも実在していたようです。しかし残念なことに今は閉鎖したらしいです。

大礒海岸で・・なつかしい藤谷美和子さんです。可愛かったな~
ゆうひが丘の総理大臣のロケ地紹介

キッチンかおる
5.総理とよばれた大岩先生とは
第1話で大岩先生は、「この学級ではおれが総理大臣だ」と不良生徒に言い放ったことがドラマのタイトルにもなっている、総理といわれる由縁です。
その風貌や言動はあまりにも教師からかけ離れています。超がつく女好き、気がつくと周りにいる美しい女性にちょっかいだしてます。冷たくあしらわれても決してめげない、無神経なふてぶしさがあります。一方では、徹底的に生徒を守り、そのためには校則を破ることは辞さない。
毎回そんなはちゃめちゃな事件を引き起こします。たとえば、第4話「風紀委員も楽じゃない!」の会では、遅刻しそうになって走っていると同じように遅刻しそうになっていた不良グループに出会って、近道をおしえてもらう。お墓の中を通り過ぎて行ったとき、墓石を倒してしまいます。挙句の果てに壁を乗り越えて学校に到着するというあり得ない行動を引き起こします。しっかり別の教師にみつかり、またお寺の住職が墓石の件も学校に知らせて理事長にこっぴどく怒られるのですが、まったくどこ吹く風、独自の教育論を振りかざし、反省の様子がまったくありません。
今の時代にこんな先生がいたら(当時もそうかもしれませんが)すぐに保護者からクレームがあがり辞職においこまれてしまうでしょう。
物語の中で生きる総理こと大岩先生、そこにいるだけで周りを明るくします。その笑顔ですべてを忘れさせてくれる、きっと素直に生きたいまま生きて、やりたいこととことんやっていくひたむきな姿に人は感動を覚えるのかもしてません。現実の世界では決して出会えない、でもいてほしいそんな存在でしょうか?

主役 そーり
6.色褪せない女優たち
ゆうひが丘の総理大臣には沢山の女優たちが出演しています。学園長に大御所の京塚昌子さん。同僚のマドンナ的教師は、合気道初段の由美かおるさん、総理の下宿先の主人親子に樹木希林さん、岡田奈々さん、同じ下宿先の影のあるOLに篠ひろ子さん、そして生徒役には斉藤とも子さんや藤谷美和子さんなどが起用され、なんとも豪華な顔ぶれです。
お人好しの総理は、悩んでいる人を見ると放ってはおけない、ましてやそれが美しい女優だったらなおのこと。
真正面にぶつかり、ちょっとやそっとのことではあきらめないという、たちの悪い性格が災いして話をこじらせてしまう場面も多々あるようです。
よくその巻き添えを食らってしまうのが、由美かおるさん演じる百田先生です。こちらもサバサバして一本気、少し短気なところもあり、得意の合気道で男を投げとばす痛快な女教師です。二人は性格が似ているので、惹かれるものがあるのか、陰に日向に総理をサポートします。そんな微妙な関係ですので、総理が他の女の悩みを親身になっていると、焼きもらしきものをやいてややこしくなることもあったようです。見ていて微笑ましい感じすら湧いてきます。
どの女優さんたちもそれぞれのイメージや個性が、役柄に生かされていて、演出家の力を感じました。元気で明るく可愛らしい岡田奈々 さん、どこか影があり妖艶な魅力を持つ篠ひろ子さん、健康的な美しさで総理をサポートする由美かおるさん、今みてもみんな綺麗で、こんな美女に囲まれるなんてうらやましい限りです。


岡田奈々さんと・・

藤谷美和子さんと友達!!
7.名優たちのオンパレード

個性豊かな出演者たち
ゆうひが丘の総理大臣 : コージー杉並の 〜KEEP ON ROLLIN'〜
総理の上司や同僚の先生は、名優たちが好演しています。教頭は宍戸錠さん、その腰巾着なのは小松まさおさんなんともハマり役です。美術教師には篠ひろ子さん演じる大阪道子に片思いだった山下先生を前田吟さんが演じています。今の頑固親父のイメージには程遠い気弱で線の細い男を熱演しています。そしてなんといっても忘れてはならないのが、神田正輝さん演じる多野木念先生、総理と同じ下宿に住み、身勝手な総理に振り回されています。もくねんの相性で親しまれ、女生徒から絶大な支持をうけているまさにイケメン教師です。
第3話「泣いて笑ってこれが青春!」の会では、その山下先生ともくねん先生が恋に悩む物語です。とくに斎藤とも子さん演じる岡田君子の相談にのってるもくねん先生、なぜかほのかな恋心をめばえさせてしますことになります。海岸線を二人で戯れる姿が映し出されると、まるでなにかのPVのように綺麗な映像が目に飛び込んできます。当時の少年少女たちもこんな場面をどきどきしてみていたのでしょうか?
名優といえば、名古屋章さんと由利徹さん、無気力な教師役が見事に板についていました。物語にちょっとアクセントをいれてくる、さすが大御所です。

宍戸錠さん

悪?三人組

8.心に残るBGM
主演の中村雅俊さんは、俳優の他に、歌手の一面もあります。この作品でも主題歌や、挿入歌など、しっとりと歌い上げていて、始まりのワクワク感と、途中でのしみじみ感を盛り立てます。
主題歌は「時代遅れの恋人たち」 挿入歌に「海をだきしめて」・・・
歌詞は、いかにも70年代から80年代っぽいベタな青春のメッセージですが、それが心地良いメロディーと中村雅俊さんの甘い歌声に乗せられ、心に響いてくるのです。
ふとした時に、「手〜の平に....」とか落ち込んだ時には、「生まれてこなければ...」とつい口ずさんでしまうそんな曲です。

なつかしいレコードジャケット
ゆうひが丘の総理大臣最終回1979年|福山の二十世紀少年
9.一押しの女優斎藤とも子さん!!
ゆうひが丘の総理大臣でひと際輝いていた女優の一人に斉藤とも子さんがいます。
優等生が似合う女優さん、清楚でガンバリ屋さんでも影のあるとても魅力的な役柄です。
実際のご本人もそうなんでしょうかね。今でもたくさん応援してくれている人がいる愛されている
女優さんですね。綺麗な写真をUPしてみました。

髪型かわいいですね。
斉藤... 人名人物検索

笑顔がはじけてます。
10.最後に・・エンディングでてくるポエム
ゆうひが丘の総理大臣といえばエンディングにながれるポエムが有名です。字体が独特ですし、特別なことが書かれているわけではないのですが、妙に心に響く言葉が、目に飛び込んできて、見終わったあとのほっこり感をもりたてているようです。
ポエムの一覧を知りたくて捜していたら、親切な人がまとめてくれていました。感謝です!!

エンディングロールの最後に現れる詩

じんとくる言葉ですね~