第64代横綱・曙と第65代横綱・貴乃花が13年ぶりに土俵で共演
大相撲の春巡業が4月16日、群馬県高崎市で行われ、元横綱で現在はプロレスラーの曙が中入り前の土俵上にサプライズで登場。
元横綱で現在は日本相撲協会の巡業部長をつとめる貴乃花に花束を渡して激励した。

曙と貴乃花
二人が同じ土俵に上がるのは2003年の貴乃花の断髪式で曙がハサミを入れた瞬間以来13年ぶり。
曙は「土俵に上がった瞬間にドキドキした。昔の大一番を思い出しました。(貴乃花と)土俵上で目を合わせたのは最後の対戦の2000年九州場所以来になる。」と感慨に浸った。
そして「自分は協会から離れた人間だけど、相撲が大好きだし、応援している。力になれることがあれば、出てきますよ。いや~、いいっすね。相撲の巡業って」と語った。
「伝説のライバル」貴乃花 vs 曙
日本国中が空前の若貴フィーバーに沸き返った90年代、その二人の前に圧倒的な存在感を放つライバルとして立ちはだかった曙。
曙と、若乃花勝、貴乃花光司と同期入門。
1988年3月場所デビューの力士は「花の六三組」と呼ばれ、計6人(曙、若乃花、貴乃花、魁皇、和歌乃山、力櫻)の幕内力士を輩出している。

「曙貴時代」を築き上げた二人の横綱
曙が語る貴乃花
4月20日にプロレス新団体を立ち上げる曙。

プロレスラーに転身した曙太郎
曙は引退後、東関部屋の曙親方として後進の指導にあたっていたが、2003年に格闘技K-1参戦。
ボブ・サップなどと対戦した後にプロレスラーに転身。
全日本プロレスやハッスルなどをはじめ様々な団体・興行に参加し、三冠ヘビー級王座も獲得している。
故ジャイアント馬場さん夫人の元子氏全面協力のもとで新団体「王道」立ち上げ、4月20日には旗揚げ戦を行う予定。
「若い頃の天龍(源一郎)さんの試合もそう。そんなに技はやらなくても強いと感じるし分かりやすい。そういう試合をしたい」と意気込んでいる。
かつてのライバル貴乃花との再会に刺激を受けた曙が、新団体の旗揚げ戦でどんな動きを見せるのか注目したい。