1988年、ロッテが生クリームを練りこんだ『V.I.Pチョコレート』を発売。
チョコレートの製法技術上、不可能とされていた高水分原料の生クリームとチョコレートを融合することにロッテが世界で初めて成功。
1988年9月、濃縮した生クリームを練りこむことで実現した「なめらかで豊かな口どけ」が特徴の元祖プレミアムミルクチョコレート『V.I.Pチョコレート』が誕生した。
通常100円程度であったチョコレートにあって、倍近くの200円という値付け。
金色や銀色を使った高級感溢れるパッケージと、『V.I.P』というネーミング。
それまでの板チョコの常識を覆す「お子様はお断りよ。」と言わんばかりのマーケティングで、高級チョコレートの礎を築いた歴史的な製品である。

発売当初のラインナップは2種類
生クリームを練りこむことで実現した滑らかな口どけと、気品漂う爽やかな甘さはまさに『V.I.P』の貫禄であった。
懐かしい当時の『V.I.Pチョコレート』CM動画集
実は『V.I.Pチョコレート』シリーズではない【ティラミスチョコレート】

ロッテ『ティラミスチョコレート』
ティラミスブームの波に乗り、発売後「マスカルポーネチーズ」が足りなくなるほど売れて急遽イタリアから空輸したという伝説もある。
生クリームを練りこんであることや、価格も同じ200円、商品の大きさやパッケージが酷似していたため、『V.I.Pチョコレート』シリーズだと記憶している人も多いが実は違う…。
その後、『V.I.Pチョコレート』はどうなった?
チョコレートに革命を起こし、一大ブームを築いた『V.I.Pチョコレート』シリーズであったが、いつしかスーパーやコンビニにあの高級感溢れるパッケージを見かけることは無くなってしまった…。
CGCグループで復活発売されていたことも…

CGC『V.I.Pチョコレート』
2011年には期間限定で『V.I.Pダブルベリー』が復刻。

復刻版の『V.I.Pダブルベリー』と『ティラミスチョコレート』
何と!今でも『V.I.Pチョコレート』シリーズは継続していた。
完全に消滅してしまったと思われた『V.I.Pチョコレート』だが、実は今も形を変えシリーズは継続されていた。
スーパーなどで販売されているが、近所で見つけられなかったり、買いに行く時間がなかなか無い方はネットで購入することもできる。
どちらも早速購入し、食べてみた。
滑らかな口どけと、まろやかな甘さは健在!
間違いなく美味しいチョコレート。
しかし、20年以上の時を経て食べた『V.I.Pチョコレート』に当時のようなインパクトを感じることはできなかった。
昔の印象では、もう少しカカオの苦みは控えめで、もっと生クリームのコクと存在感が強かったような気が…。
これは長年多くのチョコを食べているうちに私の舌が変わってしまったのだろうか?
または高級感溢れる昔のパッケージではないから、違って感じるだけなのだろうか?
それともパッケージや形状が変わったように、味も変わっているのだろうか?
当時は「半生」や「スーパー生クリーム」も販売していたのでそちらの印象が強かったのかもしれない。
昔の形状とラインナップで再販売してくれないかなぁ。
この記事を読んで「VIPチョコあったねぇ。また食べたいな~」と思った方も是非試して当時の記憶と比較してみてほしい。