「ジョジョの奇妙な冒険」
第1部で登場した、ディオとジョースター家の因縁を軸に始まったジョジョシリーズ。第3部からスタンドという超能力を具現化した手法は有名です。各部ごとに主人公や舞台、目的が変わるサスペンスホラーバトル漫画です。
ジョジョとはどんな漫画かと、一言で言うなら「人間賛歌」です。荒木先生もジョジョのテーマは「人間賛歌」とおっしゃっています。
スタンドとは
4部主人公、東方仗助のスタンド
スタンドとは第3部から登場した、超能力という目に見えないものを、キャラクター化して表現したものです。
スタンドを使える者を「スタンド使い」と言い、スタンドはスタンド使いにしか見えません。
スタンドが受けた攻撃は、本体にも響きます。つまり、スタンドとスタンド使いは一心同体なのです。
スタンドによっては、喋ったり、成長したりと、様々なバリエーションがあります。
超能力をこのように表現したことは、漫画の歴史において大革命でした。
ジョジョ4部「ダイヤモンドは砕けない」
ジョジョファンの間では「ジョジョは波紋だ」や「ジョジョは3部まででしょ」など、人それぞれに意見があります。しかし、ジョジョに興味はあるけれども、読んだことがないという方にお勧めしたいのは4部です。こちらではアニメ放送中の第4部「ダイヤモンドは砕けない」が、何故ビギナーにとって入りやすいか、4部の紹介とともに、説明します。
主人公は近所の兄ちゃん
主人公の仗助をはじめ、億泰と康一も4部の主人公チームですが、チームというより、「友達」。
みんなでわちゃわちゃしたりもする、近所にいそうな高校生なので、主人公たちの世界に入りやすいです。
舞台は日本・杜王町
3部までは主に、海外が舞台でしたが、4部は日本S市にある「杜王町」という架空の町。
事件は、全て杜王町で起こり、町の外へ主人公たちが出ることはありません。
我々読者が住んでいるような町で、隣にいる人が実は殺人鬼だったら・・・?という、身近な恐怖を描いています。
この身近さが4部の入りやすさポイント、その2です。
敵でも味方でもないスタンド使い
トニオ・トラサルディー
この他にも、ただただ透明になるスタンド使い「透明の赤ちゃん」や、自称・宇宙人でいろんなものに変身できるは支倉未起隆などがいます。
3部までは、スタンドは相手を倒すために使われていましたが、このように4部では戦い以外にその能力を使う者が登場します。
作者の遊び心が感じられ、そこが面白く、4部が親しみやすくなった理由のひとつだと思います。
まだまだいます!4部の人気キャラクター
作者の分身?漫画家・岸辺露伴
スピンオフ作品
「だが断る」はあまりに有名な名台詞。ジョジョファンならずとも、普段から使ってみたいですね。
使い方としては、相手からとても良い条件を出された時、一旦その提案を受け入れるよう見せた後に、言い放つのがベスト。
(例)「えー?僕と付き合いたいって?あなたみたいな、美人で優しい人が僕に告白してくれるなんて、すごくうれしいです!!・・・だが断る」
荒木先生に最も愛されたラスボス
川尻浩作(吉良吉影)
荒木先生の御言葉
「つらい少年時代を送っているに違いないが、人生には前向きで、常に自分を被害者づらなど決してせず、肯定している所、つらい危機的な状況をなんとか切り抜ける精神の強さなどだ。吉良吉影は殺人を犯している所をのぞけば、本当にぼくのヒーロー像そのものだ」
文庫版「ジョジョの奇妙な冒険」第29巻あとがきより
ラスボスが町に潜む殺人鬼というと、他の部に比べてスケールが小さいように聞こえますが、舞台を小さくしたからこそ、身近に迫る恐怖、殺人鬼のこまやかな人間描写を描くことができ、これほどまで愛されるラスボスが生まれたのだと思います。
アニメ放送中!
さいごに
ジョジョ4部は1999年が舞台ですが、週刊少年ジャンプで連載されていたのは、1992年~1995年。もう20年以上前の漫画ですが、全く古さがありません。それはジョジョシリーズ全てに言えることです。
どの部から読み始めても面白いですが、4部がアニメ放送中なので、未読の方は今が読み始めるチャンスです。
もう読まれた方も、この機会に杜王町の面々を、読み返してみてはいかがでしょうか。