ジブシー医師:家弓家正
スモーレット船長:江角英明
アニメ「宝島」の魅力
主人公はジム・ホーキンズに間違いないのですが、アニメ「宝島」では、ジョン・シルバーがただの悪者ではなく、とても魅力的で人間的な、いわゆる「男の中の男」として描かれています。自分が助かるためには、平気で仲間を裏切り、踏み台にしていくところはありますが、それでもなお惹かれてしまうのです。
主人公であるジムは、ジョン・シルバーとはこういう男だったという、ナレーターのような存在にさえ感じ、本当の主人公はジョン・シルバーなのだと思わせるものがありました。
アニメーション、声優、そしてテーマソングの一体感
テーマソングは、オープニングもエンディングも、「町田よしと」が歌っています。GS時代は「白いサンゴ礁」がヒットし、ソロになってからは、映画「野性の証明」のテーマ「戦士の休息」が有名です。
オープニングは、これから夢に向かって旅立とうとしている期待のようなものを、エンディングは旅先から母親への手紙という形式で、アニメでドキドキした心を落ち着けるような穏やかな曲です。
テーマソングの作詞を手掛けたのは、岩谷時子
歌手の越地吹雪のマネージャーを務めたことでも有名ですが、そのかたわらで越地吹雪のシャンソンショーの訳詩を手掛け、のちには多くの歌謡曲の作詞をしました。越地吹雪の歌った「愛の賛歌」のほかに、ザ・ピーナッツや加山雄三、郷ひろみなど、その時代ごとのヒット曲を数多く作り出しました。
晩年はミュージカル「ミス・サイゴン」の訳詩も手掛けました。
音楽担当は、劇伴作曲家デビューの羽田健太郎
ピアニストとして、N響定期公演ではソリストも務めたこともあり、スタジオミュージシャンとしてジャズやポップスも演奏するようになり、バラエティ番組、クイズ番組にも多く出演しました。
このアニメ「宝島」の音楽を担当したことで、その後多くのアニメ、ドラマ、ゲーム音楽などを手掛けるようになりました。テーマソングのほか、挿入歌などもすべて担当しました。
クラシックをベースにして、番組を盛り上げる素晴らしい曲を作っています。
ジム役は、声優清水マリ
ジム・ホーキンズを演じるのは、声優の清水マリ。アニメ「鉄腕アトム」のアトム、「妖怪人間ベム」のベロなどのほかに、NHKの教育番組でも、多くのキャラクターを演じました。
アニメ「宝島」の原作は、冒険小説の名作
原作の「宝島」は、1883年に出版されましたが、子供向けの雑誌に連載されていたものでした。