「ぽーきゅぱいん」って?

主人公の男の子・パインは15歳だけど、身長10cmの小人。キューピットの役割も持っており、人々の恋愛を成就させてポイントを稼ぐと人間になれます。
ただし、人間に恋して告白したら人形になってしまうという、恐ろしいキューピットのルールがあります。
第1巻では、様々な人間たちの恋愛を手助けしてポイントを貯めていきます。
第2巻では、唯一パインが恋を実らせてあげることができなかった女の子・桃子に、パインは本気で恋してしまいます。
告白したら人形になってしまう・・・でも桃子が好き。揺れ動く恋愛模様を、ひうら先生は当時から光るセンスで、ポップに感動的に描いています。
ひうらさとる先生
ひうら先生は1984年、なかよしでデビューした女性漫画家です。デビューした時は18歳という若さでした。
なかよしでは「ぽーきゅぱいん」をはじめ、「月下美人」「レピッシュ!」「おしゃれ泥棒’97」など、人気作を発表。
「ホタルノヒカリ」「女子高生チヨ(64)」など、近年ではkissなどで大人の女性向けの少女漫画を発表されています。
発表の場は変わっても、感情移入できる心理描写とかわいい絵柄で乙女心を掴み続ける漫画家さんです。
なかよし
主な登場人物

ポーキュパイン
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サイズ感はこんな感じです。
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キューピットのルール
・魔法を使ってはいけない。
・人間に恋してはいけない。告白すれば人形になる。

桃子
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東條
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クロコダイル
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最終回
人間になるため、人間たちの恋のキューピットをしてきたパイン。
そのうち、桃子に本気で恋してしまいます。桃子に気持ちを伝えると、人形になってしまいますが、ついにパインは桃子に告白をします。すると・・・
クライマックスをご紹介します。

「パイン大好き・・・」
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「さよなら・・・小人のポーキュパイン・・・」
naruseriri

半年後
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キューピットのルールを破ったのに、なぜかパインは人間になっており、その上かっこよくなり、高校に通い、桃子と付き合っています。リアル充実者です。
どうして人形にならなかったのか、パインも桃子もお父さんも不思議がっています。
最後にお父さんはひとり、ルールブックをもう一度パラパラとめくると、ページがくっついている箇所がありました。そこに書かれていたことは・・・


「キューピットは人間の女のコを好きになってはいけないが、」
「ただし二人が」
「赤い糸で結ばれている場合は例外とする」
そのルールを読み、お父さんは静かに微笑みながら本を閉じ、幕が降ります。
なんて粋な終わり方でしょうか。センスの塊です。
初連載から30年経ち、今も少女の心を刺激し続ける、ひうらさとる先生の原点、もう一度読み返してはいかがでしょうか。
ひうらさとる先生のコメント
ひうら先生の作品をもっと知りたい方は、こちらの公式サイトで紹介されています。
ポーキュパイン:Works|ひうらさとる公式サイト