1985、86年に「三国志」「三国志Ⅱ」が日本テレビで放映されました
80年代当時、このアニメ三国志を観て三国志に興味を持った方も多いのではないでしょうか。
当時はまだ、現代のように「歴史モノアニメ」が一般受けした時代ではなかった気がします。
そんななかで制作費1億5000万円も投じたアニメ三国志は、有名な横山光輝の三国志を原作としながらも、設定はかなり大胆にアレンジ。
まだ小学生でアニメの内容そのままに三国志の世界を受け入れた私は、これを機に吉川英治の三国志演義や横山光輝のマンガ三国志を読むようになりました。
この、三国志世界への興味の入り口となったアニメ三国志の特徴について、少しまとめさせていただきます。
アニメ三国志&三国志Ⅱ
バップ(Vap)よりビデオ(VHS)で発売、DVDでは発売されていない
大掛かりな製作費をかけた本作なのですがDVD化されておらず、現在では動画・画像などがあまりネット上に存在していません。
物語のシナリオは「横山三国志」の一部をダイジェストした形で、キャラクター設定などに大胆なアレンジが加えられています。
歴史アニメというジャンルが確立していなかった時期の作品のため、80年代のロボットアニメ、ヒーローアニメに多く用いられた表現が多数みられました。
アニメ三国志の特徴を列挙していきます
まずは数少ないアニメ三国志の動画から。
舞台は赤壁、冒頭に登場する金髪の武将が曹操です。
次に複数の次女と共に駆ける女性は孫尚香(麗花姫)。
孫権の妹姫として曹操の元に送り込まれ、赤壁の戦いの一翼を担っている設定。
追手との戦闘シーンではなぜか麗花姫のパンチラも織り交ぜつつ、対峙する女性武将。
その女性武将はなんと、魏の猛将として描かれる于禁です。
登場人物の多くが若い&設定も様々
三国志の世界では、武将たちはかなり高齢(諸葛亮孔明は20代)だったはずでしたが、本作では皆若い設定です。
全てを兼ね備えた正義のヒーローとして描かれる劉備玄徳
どことなくラオウを思わせる曹操の風貌
劉備VS曹操の一騎打ち
やっぱりラオウのような存在感
ちなみに劉備、関羽、張飛は義兄弟ですが「長男・次男・三男」の序列はありません。
三人組みのリーダーは劉備ですが関羽、張飛両名は劉備にタメ口をきき「兄」や「殿」とは呼びません。
わりと年長者感が出ている関羽
わりと地味目な張飛
その他武将たちの設定を一部ご紹介
三国志演義で人気の高い趙雲は盗賊設定で登場
蜀の五虎大将軍の一人だった黄忠は魏の武将設定に