「うしおととら」って?
うしおは寺の住職の息子で、ある時、蔵で槍の刺さった妖怪に出会います。
その妖怪は大妖怪なのですが、どういう妖かは不明。
刺さっていた槍は「獣の槍」というもので、妖怪を倒すことのできる槍。
蔵にいた妖怪は、うしおを食おうとしますが、獣の槍を持っているので、食べることができません。
うしおは妖怪を「とら」と名づけ、最強の大妖「白面の者」を倒すため冒険が始まります。
数々の妖怪や人々と出会いながら、うしおととらの間には、奇妙な絆が生まれていきます。
今読んでも本当に面白い。特にとらは、荒々しさと豪快さ、美しさと可愛らしさまで備わった、とても魅力的なキャラです。
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魅力的なキャラクター達には全て存在理由があり、作品世界に不必要な者は一人もいません。 出来事すべてに理由があり、その起こった全てが作品の結末に向かって収束していく怒濤のストーリーは圧巻です。
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主な登場人物
獣の槍(手前)

白面の者(右)
字伏とは?
とらもかつて、字伏と呼ばれたことがありました。
では、字伏とはなんでしょうか?
実は字伏は、獣の槍を使った人間が妖に変化したもの。
獣の槍は、入り込み過ぎると、人間の魂がなくなり、字伏に変化。人間の頃の記憶がなくなります。
「これより先は見てはならぬ物語」
白面との激戦の中、うしおは槍に魂を持っていかれそうになります。
そんな中、うしおは知らない男の心の中に入り、その男の人生を垣間見てしまいます。
男はシャガクシャと呼ばれる古代インドで生まれた人間ですが、「呪われた子」と周りの人から忌み嫌われ、人々を憎んでいる、そんな人物です。
うしおはシャガクシャの心に入っているので、見えるのはシャガクシャの目線からです。
人に嫌われ、人を憎んできたシャガクシャを恐れず、慕ってくれる姉弟に出会い、シャガクシャの心が温かいものに包まれます。

はじめて安らぎを教えてくれた姉弟が、敵兵士の攻撃により、死亡。
この時、シャガクシャの憎悪は頂点に達します。
すると・・・
シャガクシャの肩から白面の者が生まれます。
白面の者はずっと、シャガクシャの憎しみの感情を吸収して育っていたのです。
白面の者を倒すため、何百年と生きたシャガクシャは、ついに獣の槍を手に入れますが、やがて魂を奪われ字伏になります。
とらは獣の槍の最初の使い手だったのです。
それを見たうしおは、とらとともに白面の者を倒し、とらは消えてしまいます。
さいごに
「うしおととら」、最初は妖怪退治もののようで、それでも面白いのですが、話が進むにつれ、それぞれの因縁や壮大な過去が明らかになり、ただの妖怪漫画じゃない・・・!そう思わせてくれます。
妖怪でもいいやつ、人間でも悪いやつ、いろんなキャラクターが登場し、絆を結んだものがラスト近くで集結します。
「縁は巡り巡って帰ってくる」。シンプルで大切なことが、「うしおととら」のテーマではないかと思います。
昔読まれた方も、今もう一度読み返すと、新しい発見があるかもしれません。