タイキブリザードの血統

父シアトルスルー
シアトルスルー物語
さらに、兄にブリーダーズカップターフなど、G1レース6勝をしたシアトリカルを持つ超良血馬である。
デビュー
良血馬として期待をされたタイキブリザードはデビューから2連勝を飾る。
新馬戦、条件戦にすぎないかもしれないが、実はこの時の2着は
カネツクロスとサクラローレルという後のスターホースであった。

重賞戦線を賑わせた逃げ馬カネツクロス
もっとみたいっ!レース97G1

96年の年度代表馬サクラローレル
サクラローレル
重賞のカベ
その後、タイキブリザードは重賞レースに挑み続けるが
2着続きと勝ちをおさめることはできず、大器の片鱗は匂わせるものの
なかなか結果を出すことはできなかった。
シアトリカルの弟もこの時は福島や札幌を転戦するオープン馬にすぎなかった。

G1での好走
4歳になり、オープン特別を勝利したタイキブリザードは思い切って
G1安田記念に挑戦し、ここを3着と好走する。続く宝塚記念も2着に好走し
その実力がG1クラスであることを証明するのであった。

好走ではなくイマイチに
春に活躍したタイキブリザードは秋のG1制覇に期待がかかる。
しかし、オープン特別の富士ステークスを2着、ジャパンカップは4着
暮れのグランプリ有馬記念は2着と勝ちきれないレースが続いた。

初重賞制覇
そんなタイキブリザードの重賞制覇は5歳の春、産経大阪杯を人気に応えて
勝利し、ようやく重賞ウィナーの仲間入りを果たす。
しかし、その後の京王杯は2着、安田記念はハナ差の2着と
またもG1を勝ちきれずにいた。これで3度目のG1レース2着である。

北米遠征
タイキブリザードはブリーダーズカップクラシック出走のため
カナダへ遠征を行う。父や兄が活躍した北米の地に降り立ったのである。
しかしながら、現地のダートが合わなかったのか、13着と惨敗。
同じ日に厩舎の後輩のバブルガムフェローが天皇賞秋を制覇しており
明暗分かれる結果となった。
ついにその時が訪れる
遠征のダメージもあってか、タイキブリザードは休養に入る。
復帰は翌年の春、休み明けの京王杯を制し、G1の安田記念に挑む。
一昨年は3着、去年は2着、今年は堂々たる一番人気
その人気に応えて、ついにG1初制覇。ようやく名実とも一流馬の仲間入りを果たした。
2度目の遠征と引退
宝塚記念4着後、タイキブリザードは再度北米への遠征を試みる
マイルのG1を制覇したので、ブリーダーズカップマイルを目標とし
前哨戦の重賞競走を3着に好走。本番に期待がかかる。
しかし、何故か昨年惨敗したクラシックに出走し、昨年より順位を上げたものの
6着敗退。帰国後、有馬記念に出走するも、9着に敗れ、このレースを最後に
引退することとなった。
種牡馬
引退して種牡馬となったタイキブリザードだったが、中央での活躍馬は
ヤマノブリザードぐらいであり、その良血を後世に伝えることはできなかった。

走り方
タイキブリザードはまるで地を這うような走法をしている。
ぜひ動画を見ていただきたい。
終わりに
早熟馬が多い外国産馬だが、タイキブリザードは年齢を重ねるにつれて
能力を増していった馬だった。じっくりと馬を育てて強くする藤澤流を
絵に描いたような馬だった。その馬体の雄大さからも
彼はまさに重戦車のような馬と言えるだろう。
