【1970年代の戦闘機大百科・ソ連編】子どものころ無邪気に憧れた世界の戦闘機、20世紀を彩った名機から当時の世界空軍の最新鋭にいま再び迫ってみる!!

【1970年代の戦闘機大百科・ソ連編】子どものころ無邪気に憧れた世界の戦闘機、20世紀を彩った名機から当時の世界空軍の最新鋭にいま再び迫ってみる!!

【1970年代の戦闘機大百科】「世界の戦闘機大百科」などの図鑑、子供の頃に目を輝かせて読みふけった記憶はありませんか?振り返れば1970年代といえば世界が冷戦状態下の緊張にあった時代、各国は防衛力を高めるべく各種の戦闘機を次々に配備していきました。まだ戦争のなんたるかも分からない子供の頃でしたが、戦闘機のカッコよさに無邪気に憧れた人も多いのでは?そんな70年代当時の戦闘機大百科【ソ連編】をまとめてみました。


幼い頃、戦争が何かの分別もまだないころ、世界の戦闘機が紹介された図鑑をみてはワクワクしたものですね。

機体画像は当時の白黒写真やプラモデル、描写など様々なかたちでネット上にアップされているようなので、特に写真にこだわらず見た目に特徴がつかみやすそうなものを引用させていただいています。

戦闘機

La5を改造したLa5FNを基準にしてエンジンを強化、機首を流線型にして武装を強化したのがLa7で、1943年以降の有力な主力戦闘機となった。
メッサーシュミットMe109Gに匹敵し、コジェドフ(62機)などの撃墜王の乗機であった。

ラグLa-7

ラボーチン設計局がLaGG3に続いて開発した空冷式戦闘機で、1942年秋のスターリングラード攻防戦で戦果をあげた。
メッサーシュミットMe109Eより優れ、多くのエースを生んでいる。

ラグLa-5

YaK-1を小型、軽量化したのがYaK-1Mとなり、更に改良したのが1943年後期に登場したYaK-3で、低空における格闘性が際立っていた。
開発に手間取り、YaK-5、7、9より後の作品である。

ヤブコレフYaK-3

YaK-1から発達したのがYaK-7で、特に航続力が優れていた。
様々な改良型が作られたが、燃料タンクを増やしたYak-9D長距離戦闘機の誕生を見た。
全金属製になったのが9Uで、最後には9Pとして終戦の年に完成したものが戦後の主力戦闘機となった。

ヤブコレフYaK-9

ミコヤンとグレビッチが協力して1940年に開発し、スターリン賞を受賞した高速戦闘機。
しかし運動性と安定性が少なく、すぐに改良ミグ3に引き継がれた。

ミコヤンMIG-1

ミグ1を改良発達させたもので、高空用液冷エンジンを搭載している。
木金混合、低翼短翼、引込脚でスピードも同時代のラグ3、ヤク1より優れていたが、操縦性が良くなく地上攻撃、偵察に回された。

ミコヤンMIG-3

1946年から開発されたが、翌年ニーンを国産化したエンジンによって素晴らしい性能を発揮し、量産に入った。
総計18,000機といわれている。
朝鮮戦争ではアメリカのF-84、F-86などと戦い、国連軍を混乱に陥れて有名になった。

ミコヤンMIG-15

MIG-15の発達型で、1952年から量産に入った。
AからEまで様々に改良されたが、Cからアフターバーナーがつけられ、主翼下に標準装備として増加燃料タンクを取り付けるようになった。
生産機数はMIG-15よりも多いといわれている。

ミコヤンMIG-17

ソ連最初の実用超音速戦闘機で、1953年初飛行、1955年から配置についた。
58度の鋭い後退角のある主翼が目立つ。
10年間で3,000機生産され、ソ連空軍の他、主要衛星空軍でも広く使われた。

ミコヤンMIG-19

1958年配属が決まったMIG-21は、PFから制限全天候ジェット戦闘機となり、アメリカのロッキードF-104に対抗する共産圏の主力機だった。
マッハ2の高性能機であるが、離着陸性能も高く操縦、運用、取扱いも極めて簡易な機体といわれている。

ミコヤンMIG-21フィッシュベッド

開発は1946年と古く、アメリカのマッハ3超音速戦略偵察機ロッキードSR-71とほぼ同時代になる。
MIG-25もマッハ3を出すので、いずれも当時の最新鋭機とされ長く秘密のベールに包まれていた。
※函館への亡命機の到来によってミグの正体は明らかになった
高高度における迎撃及び偵察を目的としており、10,000m以下では性能がぐんと落ち、アメリカのライバルF-15イーグルより劣るとされた。

ミコヤンMIG-25フォックスバット

ソ連で最初に可変翼を使用した機体で、主翼の可動範囲は70度~20度くらいである。
1967年7月のモスクワ航空ショーで公開された。
全天候性をもっていて、リビア、イラク、エジプトなどに供与されていった。

ミコヤンMIG-23フロッガー

1959年から配置についた戦闘攻撃機。
前縁で62度の後退翼を持つ主翼、全動式の尾翼など超音速戦闘機にふさわしい外形、機能を持っているが、実際には運動性が不良で空戦に向かず、対地攻撃用にしか使われなかったようだ。

スホーイSu-7フィッター

西側自由諸国に公表されたのは、1956年の航空ショーにおいてであった。
デルタ翼戦闘機でSu-7の胴体、尾翼、エンジンまでそっくり転用されていたが、Su-11に転換された。

スホーイSu-9

Su9MFもしくはSu9PMとして知られていたものだが、Su9と寸法まったく同じ機体で、空対空ミサイルを4発装備している。
「スピンスキャン」レーダーFCSにより全天候要撃能力を備えていると思われる。

スホーイSu-11フィッシュポット 

Su-7戦闘機「フィッター」系の外翼部分を可変後退翼にしただけのものといわれており、1967年のモスクワ航空ショーで初公開されたが、西側諸国は実験機と思ったという。

スホーイSu-17フィッターC

ソ連最初の本格的全天候戦闘機として1955年から就役したP725型を発展させたものと考えられる。
63年ごろから部隊就役し、YaK-25と交替し防空団(PVO)の主力戦闘機として配置され、長く主力機の地位を守った。

ヤコブレフYaK-28ファイアバー

爆撃機

ソ連の新空母「キエフ」の甲板から離着艦するのを認められた新V-STOLの攻撃機。
イギリスの「ハリアー」より大きく、推力変向式のリフトエンジンと、操縦席の後ろにもう一つのリフトエンジンを持つ。
翼下に500kg爆弾やロケット弾のポッドを吊るすようになっている。

ヤコブレフYaK-38フォージャー

第一線に20年以上も配置された名機。
性能にしても装備にしても旧式にも関わらず、使い易さという実用性が評価されて長く第一線を務めることとなった。

イリューシンIL-28ビーグル

1954年に実用配置が始まった海軍中距離爆撃部隊の主力機。
爆撃型から有翼ミサイル、対艦船ミサイルを装備したものなど、A~G型までの改造型がある。

ツポレフTu-16バジャー

垂直尾翼の基部両側に強力なジェットエンジンを設けた、特異な高速爆撃機で、1961年のツシノ航空ショーでデビュー。
ヨーロッパ、黒海方面及び極東にも配備されたソ連自信の機体だった。

ツポレフTu-22ブラインダー

後退翼のついたターボプロップ機で、ジェット機に近い高速性を有している。
戦略爆撃の主力機として、150~300機作られたといわれている。
ミサイルをつけたベアB、電子偵察型のベアC、哨戒型のベアDがある。

ツポレフTu-95ベア

Tu-95爆撃機の胴体を太くした長距離旅客機として25機作られたが、その後は早期警戒機として使われた。
1959年のパリ航空ショーで初公開され、1965年にAn-22が出現するまでは世界最大の輸送機だった。

ツポレフTu-114輸送/早期警戒機クリート/モス

哨戒機

ソ連の新型戦略爆撃機で、外翼が約20度から55度の範囲で変わる可変後退翼を持っている。
アメリカのB-1と同様、障害物回避レーダーを持ち、低空を障害回避しながら進攻出来るものとみられる。

ツポレフTu-26バックファイヤー

1961年のツシノ航空ショーで初公開された世界最初の実用ターボプロップ付き水陸両用飛行艇である。
機首部の大きな波押え板と、飛沫を防ぐための水平尾翼の大きな上反角が目につく。
また、本機はこのクラスでの世界記録を9つ樹立している。

ベリエフBe-12(M-12)チャイカ(メイル)

ターボプロップ旅客機IL-18Dを基にして発展させた機体で、1970年ごろから海軍航空隊の主力対潜哨戒機として採用されていたとみられる。
尾の部分からは固定式MAD(磁器探知装置)の感知部が張り出している。

イリューシンIL-38メイ

輸送機

元々は農業省の要求で作られた軽輸送機で、簡易飛行機での使用が容易な機体として開発され、2,500機以上生産されたといわれる。
ポーランドで多くライセンス生産された。

アントノフAn-2コルト

貨客輸送機An-10を発達させた機体で、軍・民間用の貨物輸送が目的で作られた。
飛行中にも後部のランプを開いて貨物を投下したり、空挺部隊が降下したりすることが出来る。

アントノフAn-12カブ

An-24シリーズを発展させた短距離路線用貨物専用機だが、軍用としてはAn-12輸送機同様、飛行中も貨物室の開閉が可能なので、空挺部隊や物資投下に用いられた。

アントノフAn-26カール

1965年に登場した大型ターボプロップ輸送機で、1968年にC-5(ギャラクシー)が出現するまでは、世界最大の飛行機であった。
後部荷物積込口の扉の後半は上方に開き、その下面には積込用ホイストのレールがあり、貨物室天井のレールと繋がって2.5トンウインチ2個で、多量の貨物を処理することが出来る。

アントノフAn-22アンチス

1971年のパリ航空ショーでデビューした四発ジェットの貨物輸送機である。
40トンの貨物を、5,000kmの遠方まで全天候で6時間以内に運ぶように開発された。
しかも未舗装の飛行場でも容易に離着陸出来るように、車輪数も多くしている。
コンピューターを使用した自動航法装置や自動着陸装置が取り付けられているとされる。

イリューシンIL-76キャンディッド

ヘリコプター

ソ連海軍において、小型空母から飛び立ち、索敵から攻撃まで行う対潜ヘリコプター。
捜索レーダー、ソナー、魚雷やミサイルを装備しており、同軸反転式二重ローターは油圧装置により、自動的に後方へ折り畳まれる。

カモフKa-25ホーモン

ソ連の代表的ピストン付きヘリコプターで、軍民ともにひろく使用され「空飛ぶ救急車」としての役割から森林消火用、薬剤散布用など幅広く使われている。

ミルMi-4ハウンド

20,000kgの重量物を搭載して高度2,738mに達したり、100kmのコースを時速340.15kmという画期的な速度を記録した超大型ヘリコプター。
最大70名の武装兵、あるいは12トンの貨物を搭載することが出来る。

ミルMi-6フック

1961年のツシノ航空ショーで初公開されたタービン・ヘリコプターである。
進攻輸送用または患者輸送用として東欧諸国軍その他でも使用されている。

ミルMi-8ヒップ

1969年8月、402,045kgの重量物を搭載して高度2,250mまで上昇してペイロード高度記録を更新した世界最大のヘリコプター。全天候飛行も可能。
初公開は1971年のパリ航空ショー。

ミルMi-12ホーマー

ソ連初の武装攻撃ヘリコプターで、アメリカのシコルスキーS-65を一回り小さくしたようなタイプ。
有線誘導ミサイルからロケット弾ポット、及び23mm機関砲を搭載し、対地攻撃と兵員輸送を兼ね備えている。

ミルMi-24ハインド

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