日参ならぬ年参の異星人侵略 〜今回は、、
「宇宙戦艦ヤマトIII」は、TVのヤマトシリーズ3作目。
讀賣テレビ放送、日本テレビ系列で80年10月11日から81年4月4日、土曜日午後7時から7時30分、全25話が放送されました。
TVと映画の通算では8本目。作品内の時系列でいうと、
宇宙戦艦ヤマト(TVシリーズ版、総集編映画版)
→さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち(映画:古代、雪ら主要人物が死亡するストーリーなので「さらば」の時系列はこれで終わり)
→宇宙戦艦ヤマト2(TVシリーズ、TV総集編) →宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち(TVスペシャル) →ヤマトよ永遠に(映画) →宇宙戦艦ヤマトIII(TVシリーズ)
と、5作目に当たります。
物語の設定は、
宇宙戦艦ヤマト 西暦2199年
宇宙戦艦ヤマト2 2201年
宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち 2201年
ヤマトよ永遠に 2202年
宇宙戦艦ヤマトIII 23世紀初頭(2202年と2205年の表記が混在)
ですから、毎年のように(年によっては1年に2回も!)、こんな片田舎の銀河の星地球が、異星人からの侵略の危機に遭っているわけです、、ネタも尽きそうなものですよf^^;
で、そういうわけかどういうわけか、今回は異星人が直接地球に攻め入ってくるのではなく、二大勢力の争いの余波を喰らうかたちとなります。
当時の米ソ冷戦と日本をモチーフにしているとも言われます。

で、筆者は今回初めて知ったのですが、
なんだとか。
やはりネタに困ってたんですかねえ、高校生のアイデアを、、パク、いや有り難く採用したわけですかねf^^;
ヤマト乗組員
ここらで今回のヤマトの主な乗組員を紹介しますね。

最初の航海からの乗組員
古代進(声:富山敬)
宇宙戦艦ヤマト戦闘班長、艦長代理を経て、今作では艦長。
森雪(声:麻上洋子)
ヤマト生活班長。ヤマト最初の航海で古代と恋仲になる。
島大介(声:仲村秀生)
ヤマト副長、航海班長。
古代とは宇宙戦士訓練学校の同期。ヤマト最初の航海を通じて古代と親友に。
真田志郎(声:青野武)
ヤマト副長、工作班長。
古代進の亡くなった兄、守とは宇宙戦士訓練学校での同期で親友だった。
アナライザー(声:緒方賢一)
ヤマト最初の航海から乗船しているロボット。今作では探査ロボットのリーダーの役割も。
年齢は、ヤマト1作目で古代、森、島の3人が18歳の同い年だったので、今作では20代前半。
真田は3人の10歳上だったので30代前半。
新人乗組員
今回の航海でヤマトに乗り込んだ40人の新人のうち、土門、揚羽の二人が今作の準主役的な位置づけで描かれます。


第二の地球を探す旅
四面(2面?)楚歌となるヤマト
太陽系に流れ着いたボラー連邦バース星の損壊した戦艦に人道援助を行ったことがきっかけで、ヤマトはガルマン帝国の好戦的なダゴン艦隊から攻撃を受け戦端となってしまいます。
バース星ではもちろん歓迎を受けるヤマトの一行。しかしそこで、囚人となっているシャルバート教信者の脱走騒動にヤマトも巻き込まれます。シャルバート教とは、かつて銀河系を支配した国シャルバートを崇めるもので、ボラー連邦に弾圧されているのでした。ヤマト乗組員が囚人を取り押さえ引き渡す際、寛大な処置を求めボラー連邦側も約束しますが、実際には彼らは処刑されてしまいます。これを巡ってボラー連邦のベムラーゼ首相と対立し戦闘にまで至ってしまい、ヤマトはボラー連邦とも敵対関係に陥ってしまいます。

満を持し、あの武人との再会
ガルマン帝国の次元潜航艇の奇襲を受けたヤマト。古代が負傷し、訓練学校で亜空間戦闘を学んでいた土門が戦闘指揮を執りますが、敵要塞に拿捕されてしまいます。
さて、ガルマン帝国という名前から察しもつく通り、また視聴者には第4話で明かされるように、
ガルマン帝国は、正式にはガルマン・ガミラス帝国、そうデスラーが統べる帝国だったのでしたーっ!、、なにをいまさら?f^^;

方面軍総司令からの、手こずらせていた戦艦の捕獲の報に、デスラーは初めてその戦艦の名が「ヤマト」であることを聞きます。
誰がいつヤマトを襲えと言った!?オリオン腕最辺境の恒星系には手を出すな、と厳命したはずだとデスラーは激怒します。すぐにヤマトに回線をつなぎ、ひさしぶりの“再会”のあいさつとともに今までの非礼を詫びます。
このシーン、わかりきっている流れだけれども、初見のときにグッときましたね、、
たんにお前の管理不行き届き、軍の不手際、今回の地球の危機も流れ弾とはいえまたお前のとこの爆弾じゃん!いままでのガルマン帝国との闘いで戦死者も出とるし、なに旧友同士再会を喜ぶ感じやねんっ!
、、などと釈然としないところ満載ながらも、ですよ。
ここらにもヤマトの内包する危うい面が出てますねえ。
ホロコーストとかはなんだけど、武人としては見るべくもある我が同盟国独逸みたいな。昨今の世情だと(2016年現在)洒落にならない、、
後年の復活編に至ってはあのお方(筆者が観ていた劇場ではどよめきがあがりましたよっ>_<)原案の、誤った国際連合からすばらしい我が邦ヤマトが決然と袂を分かつ話ですし、、>_<;

旅の終わり?
デスラーの命の下、ガルマン帝国によって、地球に酷似した惑星ファンタムが見つかります。赴いたヤマトの探査によっても第二の地球として好適なことが確認されますが、実はファンタムは訪れる人それぞれに幻覚を見せるコスモ生命体だったのでした。落胆するヤマト乗組員。デスラーは激怒し、ファンタムを破壊してしまいます。
そんななか、揚羽と土門は、ファンタムに流刑されていたシャルバート王女ルダを救出します。

ルダを伴い、惑星探査を続けたヤマトでしたが、遂に移住可能な惑星を見つけることはできませんでした。
ルダを送り届けたシャルバート星は、かつて進んだ科学と圧倒的軍事力で銀河を統べていたのですが、武力による真の平和はないと、全ての武器を封印して星ごと異次元に隠れていたのでした。
しかしヤマトを探しその実在を知ったボラー連邦の攻撃に晒されます。武器を持たず無抵抗なシャルバートの人々をヤマトとデスラー艦隊が守り、ボラー連邦艦隊を退けます。
救われたシャルバート星の人々は、封印した兵器のなかから、太陽を制御できるハイドロコスモジェン砲を授けられます。揚羽と恋仲になっていたルダですが、彼と別れてシャルバート星に残り、シャルバート女王として即位し、ルダ=シャルバートとなります。
太陽系へと帰還したヤマトは太陽を制御すべく照準を合わせますが、ボラー連邦の機動要塞が現れます。

苦戦するヤマト。ヤマトを救うべく現れたデスラー艦隊もほとんどがブラックホール砲によって飲み込まれてしまいます。
攻撃のなか負傷する土門。揚羽はコスモタイガーでブラックホール砲に特攻をかけ、その機能を停止させます。そこにデスラーがハイパーデスラー砲を打ち放ち、機動要塞を破ります。
一方、ヤマトの格納ハッチが損傷しハイドロコスモジェン砲が発射できなくなってしまいます。土門が単身船外に出てこれを使用可能にしますが、敵の銃弾の前に彼もまた若い命を失うのでした。
太陽に向け発射されたハイドロコスモジェン砲により、核融合異常増進は停止し、地球は救われたのでした。

若くも“老害”?
古代ら主要キャラクターを殺すと続編に響くから、初登場の新人二人に若い命を散らさせる、それもほとんど付け足しのように最終話でバタバタと。40人いた土門らの同期の新人たちも、最初の方こそ枯れ木も山の賑い的に画面の後に見れますが、土門揚羽の二人以外はさして人物も紹介されず活躍もないまま鳴りを潜めてしまいます。
もっとも、
という、事情もあるそうなので、
倍の長さがあれば、新人たちのドラマや活躍ももっとあったのかも知れませんね、、
しかしまあ新たな乗組員には、古代とデスラーの友情がなんなのさ、ってのもあるでしょうし、数々の死線を乗り越えてきた古代らですから、早くも二十歳ちょぼちょぼで“老害”でしょうか?f^^;
彼らを若年寄にした反動でしょうか?続く映画「完結編」では呆れて言葉もない“老害”が現れるのでした、、^^;;