カブキ変身前夜 高千穂明久の時代
1948年宮崎県出身、本名は米良明久。1964年に日本プロレスに入団。同年10月31日、宮城県石巻市での山本小鉄戦に高千穂 明久のリングネーム(出身地にちなんで豊登が「高千穂」と名付けた)でデビューしました。
日本プロレス時代は若手のテクニシャンとして知られ、馬場、猪木離脱後の1973年にはジョニー・バレンタインを破り、UNヘビー級タイトルを獲得しています。
ところが、間もなく日本プロレスは崩壊、全日本プロレスに吸収合併されることとなります。
そして高千穂はアメリカに活路を見出しました。
ヨシノサト、デビルサトといったリングネームで当初素顔で戦っていたのですが、やがて、ブルーザー・ブロディの仲介によりマネージャー、ゲーリー・ハートと出会います。
そして、たまたま雑誌で歌舞伎の連獅子を見たハートの勧めにより「ザ・グレート・カブキ」に変身することになるのです。

高千穂明久(ザ・グレート・カブキ)
日本人全レスラー名鑑 グレート・カブキ(高千穂明久)
「高千穂は死んだ!ミズーリ川に飛び込んで死んだ!」
全日本プロレス逆上陸の際、カブキが吐いた名言です。
この言葉と共に、全米でセンセーショナルを巻き起こした怪奇派レスラー「ザ・グレート・カブキ」が誕生したのです。


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ザ・グレート・カブキ その得意技
そして1983年2月、ついに「ザ・グレート・カブキ」として、全日本プロレスに凱旋帰国。アメリカからの逆輸入の形でリングに登場し、2月11日に後楽園ホールにてジム・デュランを破り帰国第一戦を飾りました。以降、アメリカでの活躍もあって日本でもファンの支持を獲得。専門誌だけでなく一般誌にも取り上げられ、ジャイアント馬場やジャンボ鶴田にも引けを取らない人気を集めたのです。
カブキは派手な外見の割にはクラシカルなスタイルの実力派でした。
日本プロレス屈指の技巧派と呼ばれた「高千穂明久」の変身だけあって、多彩なテクニックを駆使することが出来たのです。
しかし、試合では技を多用することはあまりせずに、ボディスラム、キーロックといった基本的な技と正拳突き、トラースキックといった決められた技のみを最大限生かすスタイルで試合を組み立てていました。
昔ながらの「間」で勝負するタイプのレスラーだったようです。
カブキの試合の見どころは何といっても入場シーンに尽きると思います。
必殺技のトラースキックやアッパーカット、正拳突きを中心とした変幻自在のファイトスタイルや、随所で繰り出すベテランらしい多彩なグラウンド技は折り紙付きですが、あのオリエンタルムード?のテーマに乗せて繰り出すヌンチャクと毒霧のパフォーマンスにしびれたプロレスファンも多いはず!
全日本プロレス離脱後のカブキ
その後全日本プロレスの主力メンバーとして活躍しましたが、1990年天龍源一郎と行動を共にする形で新興団体のSWSへ移籍。
理由としてはギャラの安さやオーナーである馬場夫妻との確執が取りざたされていました。
馬場にとっては、日本プロレス崩壊後に合流したカブキは鶴田、天龍に比べあくまでも「外様」という意識だったのでしょう。
また天龍や後の三沢一派の離脱でも取りざたされた馬場元子夫人の現場への介入も、理由の一つではなかったかと推察されます。
移籍先のSWSではエース天龍の懐刀として選手兼ブッカーとして活躍しますが、やがて新日本育ちの谷津、高野兄弟達とのプロレス観の違いが表面化、SWSは2年余りで崩壊します。
団体崩壊後、WARを経て新日本プロレスへと主戦場を移し、平成維震軍の一員として参戦。「カブキの息子」のギミックで売り出したグレート・ムタとの「親子対決」が話題を集めました。そして1998年IWAジャパンのリングを最後に現役引退を表明。長いプロレス人生にピリオドを打つことになるのです。
ザ・グレート・カブキが語る“新日本マット トレード参戦の真相”とは!? - ライブドアニュース
ザ・グレート・カブキの今

居酒屋かぶき うぃず ふぁみりぃ
かぶき うぃず ふぁみりぃ :: Shopcard.me
【有名人の店】ザ・グレート・カブキ、オススメの「赤い毒霧」 - 芸能 - ZAKZAK
居酒屋「BIG DADDY 酒場 かぶき うぃず ふぁみりぃ 」のオーナーとしてヌンチャクに変えて包丁に振るう日々を送っているようです。
また、この店の一番の肴として有名なのはオーナーであるカブキのプロレストークとのこと、これは裏話満載で本当に面白いらしい。
各テーブル順番に回って来てくれるため時には30分くらい直に話せるようです。
なお、2016年3月店舗は小石川に移転、飯田橋の旧店舗は店を長年手伝っていた元女子プロレスラー元気美佐恵が新オーナーとしてリニューアルオープンしました。
また、現役のプロレスラーとしても近年、実の息子を名乗る「舞牙」とのタッグを中心にインディー系の団体を中心に年数試合出場しています。
今年の新日本プロレス東京ドームのバトルロイヤルでも元気な姿を見せてくれました!
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