1990年代を代表する超大作邦画
ドラマでは月9を中心としたトレンディドラマが主流となっていた1990年代。映画界も同様のトレンディドラマを始め、世界に通用するアニメーション映画やCGを駆使したものなど、一気に映画の幅が広がった年代とも言えます。そのような1990年代を代表する超大作映画を紹介します。

天と地と

監督:角川春樹
出演:榎木孝明 津川雅彦 浅野温子など
公開:1990年
配給収入:50億円
邦画としては超破格の制作費50億円かけて制作された歴史スペクタルの超大作。バブル感が残る最後の邦画とも言える。若き頃の財前直見が女侍として出演していたのが印象に残る作品だった。
天と地と | Movie Walker
タスマニア物語

監督:降旗康男
出演:田中邦衛 薬師丸ひろ子 多賀基史 根津甚八 かとうかずこなど
公開:1990年
配給収入:25億円
上記の「天と地と」が、大人の事情で東宝から東映に変わったため、穴埋めとして作られた異質の映画。配給成績は「天と地と」の半分だが、制作費を考えると棚ぼた的な作品とも言える。
この映画によってタスマニアデビルなどの動物や、タスマニア島を知った人も多い。
波の数だけ抱きしめて

監督:馬場康夫
出演:中山美穂 織田裕二 松下由樹 阪田マサノブ 勝村政信 別所哲也など
公開:1991年
配給収入:10.5億円
当時、トレンディ俳優として人気絶頂だった中山美穂と織田裕二主演の、王道のトレンディドラマ。ファッションを見ただけでも、時代を感じることができます。
波の数だけ抱きしめて | Movie Walker
紅の豚

監督:宮崎駿
出演:森山周一郎 加藤登紀子 桂三枝(現:桂文枝) 上條恒彦 岡村明美 大塚明夫など
公開:1992年
配給収入:28億円
これまでも「となりのトトロ」を始め、ファミリー層を中心に人気があった宮崎アニメだが、この作品あたりから大人がデートなどでも楽しめる映画として認知されるようになった。舞台とされるイタリアでも大ヒットし、世界の宮崎へとステップアップした。
REX 恐竜物語

監督:角川春樹
出演:安達祐実 渡瀬恒彦 大竹しのぶ 伊武雅刀など
公開:1993年
配給収入:22億円
「家なき子」と並ぶ安達祐実の代表作。今までの邦画に比べ、恐竜の動きがリアルだった記憶が鮮明に残っている。
REX 恐竜物語 | Movie Walker
Shall we ダンス?

監督:周防正行
出演:役所広司 草刈民代 竹中直人 田口浩正 渡辺えり子など
公開:1996年
配給収入:16億円
世間に社交ダンスブームを巻き起こした邦画。これまでの大ヒット映画は、ファミリー層や子ども向け作品が多かった中、大人が楽しめる大人の映画として大ヒットをした。
もののけ姫

監督:宮崎駿
公開:1997年
配給収入:193億円
宮崎駿が構想16年、制作に3年をかけたまさに超大作。配給収入も当時の記録を塗り替える193億円を記録し、空前の大ヒットとなった。「生きる」と言う壮大なメッセージを子どもから大人まで問いかける意義のある映画として今も語り継がれている。
失楽園

監督:森田芳光
出演:役所広司 黒木瞳 寺尾聰 柴俊夫 中村敦夫など
公開:1997年
配給収入:23億円
ある種の官能映画や、世間全般に受け入れられた珍しい作品。究極の大人のラブストーリーとして、活末には様々な意見が飛び交った。
踊る大捜査線 THE MOVIE

監督:本広克行
出演:織田裕二 柳葉敏郎 深津絵里 水野美紀 いかりや長介など
公開:1998年
配給収入:101億円
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きているんだ!」の言葉が流行語になるなど社会現象ともなった作品。実写版の邦画として記録を塗り替える邦画史に残る作品。笑いあり、涙ありの映画らしい映画だと言えよう。
鉄道員

監督:降旗康男
出演:高倉健 大竹しのぶ 広末涼子 小林稔侍など
公開:1999年
配給収入:20.5億円
若い人も高倉健と言う本物の俳優に染みることとなった作品。広末涼子や坂本龍一、志村けんなど他分野の俳優陣の好演も光った。
いかがでしたでしょうか?こうやってみると役所広司は1990年代を代表する稀代のヒットメーカーだったことが分かりますね。
今の時代も宮崎アニメや踊る大捜査線のような歴史を塗り替えるような大作が出て欲しいですね。