不朽の名作!ブラックジャックの名シーンをプレイバック
日本が誇る漫画界の大巨匠・手塚治虫。手塚先生の代表作と言えば「鉄腕アトム」を始め、「火の鳥」「リボンの騎士」など数えきれない程ありますが、未だに読んだインパクトが鮮明に残り続ける「ブラックジャック」こそ不朽の名作と呼び人も多いです。医師免許を持っている手塚先生だからそこ描けたリアルな描写と、「生と死」について考えさせられたブラックジャックの名シーンをプレイバックしてみましょう。
ブラックジャックとはどんなマンガ?
神の手を持つ転載外科医ながら、無免許のためもぐり営業を続けるブラックジャック。無免許ゆえ命は救う代わりに法外な手術代を要求するため、医学界からは常に悪者呼ばわりをされている。
しかし、法外な金を取るのは、金持ちからだけで、弱者には優しいなど、優しき心も持つ。
ブラックジャックが何故、無免許なのか、そして法外な手術代は何に使っているのか、医師免許を持つ手塚治虫ならではのリアルな描写と、「生と死」について考えさせられる重厚なストーリーで、読んだ者の心から忘れることはないインパクトを与える不朽の名作です。
主な登場人物
ブラックジャック
無免許の転載外科医。
本名の「間黒男」の「黒男」を英語して付けた名前。
誰も治すことができないものも、神の手と言われる天才的なスキルで、見事な手術を行う。
しかし、そのかわりに法外な手術代を請求することから医学界の嫌われ者に。
ブラックジャックの根底には、壮絶な死を遂げた母親への想いがあった。
ピノコ
奇形腫として、脳から臓器まで全て揃っているにもかかわらず、姉の体内で暴れていたのを、ブラックジャックが人工物を使い、一人の女児として組み立てられた女の子。
その後、ブラックジャックの助手となり、手術の手助けをするようになる。
外に出てきてからは0歳だが、姉の体のなかにいた時を数え22歳と言い張る。
ドクターキリコ
ブラックジャックとは正反対に、病気で苦しむ患者を安楽死と言う方法で楽にさせているドクター。
ブラックジャック並みに高い技術を持つ外科医だが、考え方の違いにより、いつもBJと対峙する存在。
本間丈太郎
BJの子ども時代、爆発事故で体がばらばらになった瀕死状態を救った恩人ドクター。
BJが大人になり、ドクターとなってからも「心の師匠」として多大な影響を与え続けている。
名シーン1 本間丈太郎の最後の遺言
恩師である本間丈太郎が、もう残りわずかな命に。BJは、いつも以上に必死に延命に務めるが、本間は亡くなってしまう。恩師を助けることができなかった己の無力さで愕然とするBJに対して、幽霊?となった本間が「人間が、生きものの生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね・・・」と名台詞を。BJとともに、読者の心にも深く刺さる一言。
名シーン2 ドクターキリコとの対峙
幼い子供を残して生死を彷徨っていた母親、ドクターキリコは安楽死をしようとするが、寸前のところでBJが現れ、手術を行い、その母親をそして子供を救うのだった。
しかし、その後、その親子はクルマにひかれあっけなく死んでしまう。
悔しさを隠せないBJ、皮肉な終わり方に高笑いするキリコ、そこでBJは、「それでも私は人をなおすんだ」と叫ぶのであった。
名シーン3 「いや、そうじゃない。この瞬間は永遠なんだ 」
恋愛ストーリーが数少ないBJのなかで、切ないラブストーリー。
BJが医学生時代、恋をしていた同じ医学生「如月恵」が、子宮がんを患ってしまう。BJが手術をして、命を救う代わりに如月は女性としての機能を失ったため男性として生きることになる。女性を捨てることで、BJとの恋も終結しなくてはいけない状況で、BJは「いや、そうじゃない。この瞬間は永遠なんだ 」と放つのだった。
その後も船医となった如月と運命的な再会をしたり、最終回的ストーリーである「人生と言う名のSL」にも登場したりと、BJが最後まで愛し続けた女性でもあった。
名シーン4 人生は一人じゃない。二人三脚で歩らねばならんこともある
法外な金をせびるBJを標的にして爆弾を仕掛ける不漁の若者たち。しかし、その若者の一人・昭吾の父親が、息子の不審な動きを察し、尾行していたため、爆弾に巻き込まれ亡くなってしまう。昭吾自身も片足を失うが、BJのチカラで亡くなった父親の足の骨を移植して昭吾を助ける。
その後、昭吾宛の父親からの手紙が見つかる。そこには、小学校の運動会で二人三脚をした思い出が書かれてあった。
昭吾へ
人の生きかたにはいろいろある。お前も大きくなった。自分の道をすすむのもいい。
だが小さいころ運同会で二人三きゃくで歩ったろ。あのときのことがおとうさんにはわすれられないのだよ。
昭吾、人生は一人じゃない。二人三きゃくで歩らねばならんこともある。
今では、父親の骨が支えており、本当の意味でも二人三脚となった昭吾は涙するのだった。
「君は私の最高の妻だ」
前述もした最終回的ストーリーである「人生と言う名のSL」の一場面。
BJの夢の中なので、ピノコが大人になっている。
自称BJの奥さんであるピノコだが、いつも子供扱いをするBJ。
しかし、内心では妻として認めていることが分かる心に突き刺さる感動シーン。
いかがでしたでしょうか?もう10年以上BJからは遠ざかっている人も、名シーンを見ただけでストーリーがフラッシュバックした人も多いのではないでしょうか。
未だに色褪せることないストーリーは、まさに不朽の名作そのもの。是非、今の子どもたちにも読んでほしい作品ですね。